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29日、いわきでのチェンバロの御機嫌伺い2日目。いわき訪問の楽しみのひとつであった小名浜港の御贔屓の食堂が津波被害から2年振りに営業再開したとの話を聞き仕事前の早朝に勇んで出動。ここの海鮮丼は絶品でしたのでまた食べれると喜んでいたのですが・・・。
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折角早起きして向かったのにショック・・・(涙)。もしかして日本シリーズ応援のための臨時休業?
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今日は12月にホールご自慢の16fチェンバロでリサイタルをするG造氏がいわき入りし楽器の調整チェックとリハーサル。16fらしい豪快な音を出せるように楽器の調整も大胆に変更(いやはやG造氏のアイデアで次々に手を入れると同じ楽器と思えない程凄い鳴りに変身しました)、結構重量級のタッチから引き出されるサウンドはもはやパイプオルガンのような鳴りですね。12月の公演はソロの他に2台のチェンバロDuoやチェンバロコンチェルトなど盛り沢山のプログラム、遠路はるばる駆けつけても損の無い貴重な公演となりそうであります。乞うご期待!
28日、朝から先日日本に到着したばかりのフォルテピアノの御機嫌伺い。やって来た時はまだ蒸し暑い気候ながら季節は移り変わりそろそろ冬の乾燥の時期間近、日本初体験の楽器も結構日本の激しい環境変化を敏感に感じ取っていた様子ながら幸いまだそれ程御機嫌は損ねていないようで簡単な調整で済みホッ。
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午後から福島のホールでチェンバロ2台の御機嫌伺い。こちらは季節の変わり目のお陰か調律が大幅に狂うなど少々御機嫌斜めの様子。普段楽器庫に箱入り娘状態で仕舞われており環境変化には慣れていないので仕方は無いのですが・・・。
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夜はホール近くの御贔屓の酒屋で福島の隠れた銘酒巡り。今年の出来が凄いです!というお勧めの純米酒2本を入手し宿で痛飲。しかしもう福島は肌寒いですね。
27日、以前より手掛けております日本の古楽器史の調査、ここ最近画期的な新事実発掘が続いておりますので途中経過をご報告いたします。
まず先日拝見した大阪の博物館の片隅に眠っていた1960年製のクラヴィコードが国産第1号だったのではと推測していたのですが、次々に新たな証言が飛び出してきまして、現在は「昭和16年、兵庫県伊丹市のピアノ工場の片隅で作られたクラヴィコード」が国産第1号と推測しております。この時期に数台のクラヴィコード(小型の卓上楽器)を製作、チェンバロも完成はしなかったようですが試作もされていたとの事です。製作したのは町田幸重氏、当時はピアノ工場勤務の職人でしたが後のピアノ調律師協会の会長となった日本調律師界の重鎮の方でした。実は町田氏には修行時代に技術を教えて頂いた事もあり私も存命中に沢山お話を伺っていたのですが残念ながら古楽器製作については何も伺っておりませんでした。
しかし戦前に早くも古楽器製作に挑戦されていた方がいたとは驚きでした。一体どこでクラヴィコードやチェンバロの知識を仕入れておられたのか疑問だったのですが、当時を知る方に伺うと当時多分阪神間にお住まいの楽器を所有する方の家で見せてもらっていたようだとの事。そうなると戦前に早くもチェンバロかクラヴィコードを所有する方がおられた事になります。確かに昭和12年に早くも大阪で神戸在住の演奏家によるチェンバロコンサートが開催されていたとの記録がありますので関西で実際の楽器を見る機会も充分あった可能性は高いですね。しかし日本ではチェンバロよりもクラヴィコードの製作の方が先だったとは驚きでありました。現在戦後すぐに京都でチェンバロ製作も行われていたというこれまた驚きの新事実も発掘中であります。しかし日本の古楽器の歴史は関西から始まっていたのかもしれません。
これらの日本古楽器史の調査結果は日本クラヴィア協会のHPで順次発表の予定です。乞うご期待!
25日、早朝より築地方面に出動したので朝飯に場内市場の御贔屓の蕎麦屋で牡蠣南蛮を注文するも「今年はまだこの時期牡蠣が小振りなので出してません」との事でガッカリ。まあ市場の専門家相手に下手なモノ出せないんでしょうけど・・・。魚に挟まれて秋の味覚の王者「松茸」もズラリ勢揃い。まあ日本語喋れるものは少なかったですが。
今日はコリアンタウンのど真ん中の教会での歌手のリサイタルに奏者のフォルテピアノで出動。近くにある同じく人気教会の前を通ると怪しげなバンが止まっており「誰かチェンバロ仕事で来ているのでは」なんて冗談言っていると本当に製作家のS口氏と道端でバッタリ遭遇しビックリ。私もお馴染みの洋館での公演と掛け持ち(こちらは影武者氏担当でしたが)、今日明日は古楽系公演ラッシュのようですね。私が担当した歌リサイタル、フォルテピアノが生憎の雨でピッチが上昇しており心配するも歌手から高いピッチでも大丈夫とのお許しを得て比較的気楽な調律作業でした(影武者氏はリコーダー相手にピッチ上昇するチェンバロで苦労したとの事)。しかし台風来なくて良かった!
24日、朝から楽器部品調達でご近所のピアノ工具店を訪問。店長と雑談していると「昨日老舗ピアノ店にお伺いしたらこんな古い雑誌譲っていただいたんですよ」と見せて頂いたのが昭和27年の楽器業界誌。早速拝見すると東京上野での大々的なピアノ展示会にクラヴィコードが特別展示されていたとの記事を発見し仰天。実は以前にもこのクラヴィコード展示の資料は発掘していたのですがこれ程詳しい内容の資料にお目に掛かれるとは思ってもみませんでした。先日の関西での調査で日本でのチェンバロ・クラヴィコードの歴史を覆すような事実を多数発掘してきたばかり、「関東でもクラヴィコードの歴史は古いのだよ、もっと調べよ!」という神様のお導きだったのでしょうね・・・。しかし余りにも出来過ぎにビックリであります。多分日本古楽器史の調査は私の天命という事なのでしょう。他にも「最近ピアノ調律師が主人公の漫画が出て来たんですがそのマニアック振りには驚かされますよ」と伺い早速本屋に飛び込み入手(コミックコーナーで髭面のオッチャンがウロウロしている姿は相当怪しかったのでは・・・)。どうやら手塚ブラックジャック系の天才調律師が活躍する痛快物語ながら確かにその内容はピアノ業界の中でもトンでも無くマニアック!そのうちクラヴィコード製作家が主人公の漫画なんていうのも出来るかも・・・(笑)
今日はフォルテピアノ界の貴公子のオールモーツァルトプログラムでの来日公演千秋楽。去年に続いての来日ながらこの1年での彼の音楽性と演奏共々の円熟振りが素晴らしい!(ウチのフォルテピアノがナント軽やかに鳴る事か!) 次回2年後の来日が予定されているとか。彼のさらなる進化が楽しみであります。
22日、深夜集中工事で大渋滞の高速でいつもより大幅に時間掛けて西へ移動。朝西のスタジオでコンサートの出番を終えたフレミッシュの御機嫌伺い。もう除湿器の出番は終わりかと思うもこの時期気温と湿度の関係が例年通りでは無いようでまだまだ仕舞えませんね。結構部屋のコンディション維持が難しい時期ですのでご用心!
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先日より解体中の地元最古の木造酒蔵、作業に手間が掛かるのか今だに建物残っておりました(もう更地になっていると思ってましたが)。貴重な文化遺産だっただけに無残な姿見るだけで辛いですね。
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昼から時代祭や鞍馬火祭で賑やかな京都でのフォルテピアノ公演に出動(幸い街中渋滞には引っ掛からず)。ホール入り前に日本古楽器界の貴重な証言を伺いに某所を訪問。驚きの証言を得る事が出来ましたが内容の紹介はまた後日に(戦前にもう古楽器製造が始まっていたなど興味深い話多し)。来日3公演目のフォルテピアノ界の貴公子(?)、今日も好調なモーツァルトを披露。しかし彼のタッチは恐ろしく繊細ですね!音量もありダイナミックな演奏しているのに楽器に全く負担を与えていない様子、何しろリハや本番終わっても調律全く変化していない・・・。チェンバロと違って叩き系のフォルテピアノはどんな奏者でも少しは調律変化するものなのですが・・・。明日から東京公演2連チャン、彼の究極のタッチ是非お確かめあれ!
19日、名古屋でフォルテピアノ界の貴公子のツァー初日。リハまでの空き時間に日本にやって来てまだ数ヶ月という初々しいチェンバロの御機嫌伺い。今年の夏の湿度温度が乱高下する不順な天候に少々戸惑っている様子ながらヨーロッパらしい音色は健在なのでホッ。
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音響広さ共にフォルテピアノには最適な空間での公演で演奏家も大喜び、ツァー初日ながら凄い集中力で彼らしいダイナミックなモーツァルトの世界を披露。特にフォルテピアノならではの魅力的なピアニッシモが存分に堪能出来る演奏でした。明後日21日は神奈川、22日は京都、23・24日は東京で公演の予定。さらに進化するフォルテピアノ界の逸材のモーツァルト、乞うご期待!
18日、昼夜共に充実の(笑)北陸シリーズが終わり今日はまず神戸での室内オケのリハへ。ここ数日急に気温が下がり舞台は真冬並みの酷い乾燥、ウチの楽器陣の中でもタフさを誇る「パリダカ仕様」のフレミッシュでも御機嫌斜めで参りました・・・。
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リハの休憩調律をこなして次は名古屋へ移動。明日から始まるフォルテピアノ界の貴公子の久々の来日公演のリハにWalterのフォルテピアノで出動。前回より男前振りがアップした(?)クリス君、ますます磨きが掛かり円熟味さえ漂う珠玉の音色が素晴らしい!「モーツァルトの再来」というキャッチコピーが決して過大広告ではない事を是非生の演奏でお確かめあれ!
明日のツァー初日は日本一贅沢な個人ホールとしてお勧めの名古屋のこちらで開催。天井高く豊かな残響でのフォルテピアノによるモーツァルト、是非お聴き逃しなく!
17日、金沢でのNaoki氏指揮の公演いよいよ本番。今日もチェンバロは隅に追いやられる不吉な配置(笑)でリハがスタート。確か2日前は厳しい残暑だったのに(私半袖シャツだけでした)急な冷え込みで冬到来の気配、舞台もいきなり真冬並みの湿度20%台と厳しい乾燥に。こりゃまたチェンバロが御機嫌斜めかも?と身構えるも調律変化無く何故か御利口サンでホッ。公演は予想以上の大入りで(椅子追加したほど)エキサイティングなNaoki氏の指揮振りとチェンバロ演奏にお客様も大満足だった様子。しかしやはり一番受けたのはP・Glassの日本初演作品でした。4日間の金沢滞在中、Naoki氏とご一緒で行った日本海魚類味覚調査の結果は残念ながらご報告出来ず(毎日こちらも励んでいたのですが)。深夜西へ移動。
15日、金沢でのNaoki氏指揮の公演のリハ2日目。昨日不調だったシンセサイザー(実は誰も操作を良く判らなかったのですよ)が無事舞台に登場。作曲家P・Glass氏の指示通りの楽器でリハがスタート。すると「私が居た場所に違う楽器が居座っている」とチェンバロが急に御機嫌斜めになり調律中に断弦が2本も・・・(滅多に断弦無い楽器なのに!)。楽器同士の嫉妬も凄いのかも?
Naoki氏の今回の公演の目玉曲P・Glassの「Americaの四季」、初めて正規の編成で聴くと意外に聴き易いフレーズの中に様々なニュアンスを詰め込んだ艶っぽい曲でした。日本初演是非お聴き逃しなく!
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バロックプログラムも正にNaoki節全開のエキサイティングな演奏であります。大編成のアンサンブルでの指揮振りも見物では。
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そしてCemコンチェルトでのNaoki氏のシャープな演奏も凄いですぞ!オケに負けないパワフルな白フレンチの鳴りっぷりも是非お聴きあれ!
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14日、西のスタジオで早朝より楽器積込み。もう周辺はすっかり秋の気配ながら日中はまだまだ残暑厳しく楽器運搬も気を使います。前の池も一時のワニ魚捕獲騒動が一段落で静けさを取り戻した様子。しかしまだ2m級の巨大魚が潜んでいるのか?
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今日は連休最終日に金沢まで移動。大渋滞を覚悟するも幸いスムーズに現地入り。予定より早く到着したので仕方なく(?)あちこち立ち寄り時間調整。まずは今や全国のカレーの本場として有名になった街の人気店を初訪問。「市民のカレー」ではなく「カレーの市民」という不思議なキャッチがユニーク。
早速店名物の「満塁ホームランカレー」(900円)を注文(凄いネーミング)、具盛り沢山で飯大盛の満腹メニューは意外にアッサリ系の味(金沢名物の先割れスプーンも健在)。市民に愛されている店は時間を外してもお客が絶えない人気振りでした。
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時間が余ると次は全国でも珍しい蓄音器ミュージアムを訪問。流石に日本有数の蓄音器コレクションが凄い!EMG、クレデンザ、ブラウンスティックなど銘器の聴き比べなどが出来るなんて贅沢の極めですね(マニアしか判らないでしょうが)
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まだ時間余るので今や観光市場として有名になってしまった魚市場を散策。連休とあって魚は殆んど売り切れながら秋の味覚の王様の松茸がズラリと並ぶ姿は見物でした(やはり日本語がしゃべれる松茸はベラボウに高い!)
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今日から金沢の地元オケの選抜メンバーを率いて「スイスのNaoki」氏指揮での公演のリハがスタート。ソロ演奏でのダイナミックな演奏で評判のNaoki氏、実は指揮でも表情豊かで艶っぽい音楽作りでソロに負けない才能を発揮された様子。モダン楽器のツワモノ相手が見る見るNaoki節に染まる姿は正に見物でありました。今回の公演の目玉はバロック作品と共にPhilip Glassの本邦初演作品。この曲がまた心地よい浮遊感と心揺さぶるリズムが交差する名曲でありました(ソロVnが素晴らしい!)。本来はシンセサイザーで演奏するところ、機材不調のため急遽チェンバロが代理でリハーサル。初であろうチェンバロ入りのGlass作品も中々素敵でした。遠方からわざわざ聴きに来られても絶対後悔しない凄いNaoki氏主役の公演、是非お聴き逃しなく!
13日、地元ご近所で解体中の最古の木造酒蔵、いよいよ姿を消しそうな気配・・・、思わず今日も別れを惜しみに遠回りして解体現場を見学。歴史的な価値は高い建築物だと思うのですが騒動になる前にサッサと更地にしてしまうんですね。
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最近ご近所にオリジナルのチェンバロとフォルテピアノが展示のミュージアムが出来たとの事で初訪問。同系列の施設の東京にあった楽器が少し移ってきたようですね。1680年頃の装飾豪華なItalianCembalo(何故かフタはビニールで覆われていましたが)と1840年のCarlSteinのフォルテピアノが主役の様子。週末のみの開館、開館日は1時間毎にデモ演奏でこれらの楽器の音色を聴けるとか。
12日、朝から京都に向かうも予想外の渋滞に遭遇しビックリ、連休だと言う事を忘れておりました。午前中は欧州の名工作のチェンバロとクラヴィコードの御機嫌伺い。記録的な残暑の影響なのかちょっと御機嫌斜めながらナントか調子を取り戻してくれてホッ。今年の夏は楽器も例年に無い不思議な変化をしていたようですね。湿気を吸い込んでピッチ上がるはずも何故かこの夏はピッチ大幅ダウンの事例多かった様子。
午後は日本古楽器史の調査で古都の某所を訪問。当初日本最初のクラヴィコードについての証言を伺うつもりがナント日本チェンバロ史の通説を覆す驚愕の事実が判明し仰天!
+日本で最初のチェンバロ製作は昭和16年関西(伊丹)だった!(通説だった昭和30年代東京で製作という説よりも約20年も遡る事が判明) 製作した時のアシスタントの方の証言が得られたので間違いない事実だと思います。
+日本で最初のクラヴィコードは昭和20年代前半に京都で製作された!戦後間もなくの時代に早くも数台製作されていたとの事。
今まで関西の古楽器事情の調査は殆んどされていなかっただけに次々に飛び出す驚きの証言に大興奮の一時でした。詳しくは日本クラヴィア協会のHPで近日中に発表の予定。
最後は調整を担当していたジャーマンのデビュー戦を拝聴するため浪速の人気ホールでのリハに潜入。他の技術者の本番調律を聴くのは久々かも・・・。手掛けた楽器が結構豪快な鳴りっぷりなのを確認出来ひと安心。
11日、久々の神戸。移動中にご近所の酒蔵地帯で阪神大震災も潜り抜けた歴史的な酒蔵が解体されている現場に遭遇。折角ここまで生き残った蔵を潰さないといけないのか・・・と少々憤慨するもまあ事情があるのでしょう。しかしモッタイナイ。
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昼は西のスタジオ近くの造船所傍の立ち食い蕎麦屋で神戸名物「ぼっかけ」とネタ選べる天丼のセット。こういう土着民御用達のお店(笑)に行くとやっと神戸に戻った気がしますね。
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今日はまもなく出番というチェンバロ2台の御機嫌伺い。ウチのオフロード仕様(?)のタフなフレミッシュと明日ブランデン全曲公演でデビューという独逸モデル共にピッチの低下激しくひたすら調律の1日。しかし10月というのに真夏のような暑さには楽器も人間も参ってます・・・。いつ秋が来るのか?
10日、阿蘭陀から到着のフォルテピアノを空港でピックアップしお客様宅へお届けの1日。荷物の通関検査を待っているも今日は何故か中々終わらない・・・。オカシイと思っていると「不審物入っていたのでX線検査に回っていました」との事。どうやら用心で入れた大量の除湿剤が「怪しい粉」と間違われてしまった様子(送り元が阿蘭陀だったのが原因かも)。やっと検査も終え1時間遅れで空港出発、100kmの一般道を爆走し予定通りお客様のお宅へ楽器をお届け。早速楽器を拝見すれば調整を任せた阿蘭陀人技術者の丁寧な仕事に感心、空の長旅の影響も無く調律殆んど変化していないのにもビックリでした。しかしモーツァルトにはやっぱりシュタインが最適ですね!
8日、今回の越後訪問の宿泊は地元の老舗高級ホテル。安宿マニアなのにいつもと違って分不相応な宿を取った訳は、ここが日本で最初のクラヴィコードリサイタルの開催地だった可能性が高いのですよ。昭和16年(1941年)10月にかのエタ・ハーリッヒ=シュナイダー女史が演奏会で新潟来訪、11日に公会堂(?)でピアノ演奏と共にクラヴィコードでチマローザやバッハを演奏。翌12日には午前中に教会(?)でオルガン(パイプオルガン?)演奏の後、午後にRestaurant"Italiaken"でクラヴィコードリサイタルに出演という資料が残っております。この新潟での演奏が記録に残る日本最初のクラヴィコード演奏ではと思うのですがいかがでしょうか(何か資料お持ちの方是非ご一報ください!) 記念すべき日本最初のクラヴィコードリサイタルが開かれたレストランがまだ営業していると伺い今回の宿泊となった次第。我国最古のイタリアンレストランともミートソースのスパゲッティを最初に出したお店とも伝わっている超老舗のレストランは今や高級ホテルに様変わりしているのですが、早速従業員の方に聞き取り調査を敢行。昭和16年のお店は今と変わらない場所との事ながら(結構艶っぽい色街のご近所だった様子)当時の資料は仕舞い込んでいるのか何も伝わっていないようで残念。ただお話を伺うと昔から新潟の文化的な中心として賑わっていたので日本初のクラヴィコードリサイタルが行われたのも不思議は無いようでありました。いつかは仕舞いこまれた資料をじっくり拝見したいものであります。何しろ日本古楽器史の聖地(?)を訪問出来大満足の旅でした。
チェンバロ製作家の柴田雄康氏の訃報がネットで出ており驚いております。ご冥福をお祈りいたします。
6日、新潟の山奥の工房訪問の後は楽器搬入まで時間調整でOFF。しかし予想外の猛暑のため(30℃近くまで上昇?)急遽予定変更しエアコン掛け続け車中で待機する羽目に・・・。雪国は絶対涼しい(もしかして寒い?)と半袖シャツは置いてきた上にセータージャケットまで用意してきたのにこの暑さには参った!山奥に入れば少しは涼しかろうと観光名所の棚田を見学するも稲刈りしてしまうと景色はただの山の斜面の田畑というだけで見栄えせず、山登りで汗だくになっただけ・・・。
山を下る途中で見つけた東京には絶対無いお店は除雪機専門店。しかし猛暑の中でも売れるのか?
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折角日本海に来たならと海まで移動し人気魚市場を訪問するも車から長時間離れられず浜焼きの美味しそうな魚をチラリと眺めただけで退散。折角本場に来たのに残念。
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移動中に見かけた派手なライダースーツならぬバトルスーツで疾走するバイク。いや目立ってましたね。しかし冑はヘルメットとして通用するんでしょうかね。
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新潟市街に入りやっと日陰の駐車場をみつけ慌ててランチ。地元名物のタレカツ丼を頂くもご飯の上にカツが5枚乗っかっているだけのシンプルな丼(野菜系は沢庵のみという潔さ)、カツは確かに美味ながらちょっと脂味がくどいかも。
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5日、先日の九州のフォルテピアノ工房訪問に続き今日は新潟のチェンバロ・クラヴィコード工房を訪問。少し肌寒い東京で楽器を積込み関越道を北上、新潟はさぞかし寒いのでは・・・と心配するも結構暖かでちょっと拍子抜け。工房でクラヴィコード2台と作業場を拝見した後は日が暮れないうちから一杯やりながら業界四方山話。工房訪問記はまもなく日本クラヴィア協会のHPに掲載の予定。
3日、昨夜から1000kmもの長距離ドライブを経て久々に帰京。いやはやここ数日北九州のフォルテピアノ工房で19世紀オリジナルピアノを存分に触る事が出来大満足でありました。ショパン時代のPleyel2台(1844年&1851年)を弾き比べるなんて贅沢な事も出来ましたし・・・(たった7年違いながらキャラクターの違いにはビックリでした)。詳しくは日本クラヴィア協会HPに訪問記をアップしておりますのでご覧ください!
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