20世紀初頭の16fチェンバロ
26日、16fチェンバロについての考察、今回は20世紀初頭の文献について。現代古楽器復興の開祖たるアーノルド・ドルメッチの1916年の著書を拝見すると、「ハープシコードの中には第4列目に16フィートの長い弦が張られておいるものがあり、これらの楽器は必然的に巨大なものとなり一般的には普及しなかったがその音は素晴らし深みと壮大さを有していた。J・S・バッハはこのハープシコードを所有、そのため彼の作品中のいくつかのパッセージは16フィート音でなければ完全な効果を生むにいたらない(要訳)」という紹介があり、モダンチェンバロ普及前(ランドフスカが初めて自分のモデルで演奏したのが1912年、この時代はまだ16f付きのチェンバロはほとんど普及していなかったはず)にバッハと16fチェンバロの関係の深さを言及。またドルメッチはバッハの曲解説の中で「イタリア協奏曲」で16fの使用を想定しているのが面白い。(同じ曲解説でもゴールドベルグ変奏曲では16fには言及無し) 彼の復元製作したチェンバロには16f付きは積極的には付けていなかった様子ながら(まだ調査中ですが)この時代に16fについてはっきりと存在を認めているのは興味深いです。それよりも同じ資料の中で「クリストフォリよりも100年近く古い1610年製のピアノをパリで実際に触れて調査したがまぎれもなく最古のピアノである」という記述に仰天。これが本当なら世紀の大発見のはずがどうして現代まで伝わっていないのか・・・。
« どこから来た? | トップページ | 今年のブルージュコンクール »
「チェンバロ」カテゴリの記事
- スカルラッティ凄いぞ!(2026.06.04)
- ブルージュの覇者登場!(2026.06.03)
- 新加入「赤フレンチ」(2026.06.02)
- 運送屋稼業の1日(2026.06.01)
- 今日も異常乾燥(2026.05.30)


コメント