フルートの至宝!
1日、今日はバルトルド・クイケン氏のハクジュホールでのオール・バッハリサイタル。まずはチェンバロのE・デメイエル氏が早目にホール入り。「昼過ぎから練習したい!」との希望を昨日から聞いていたので、楽器搬入後すぐに調律開始(普通はもっと楽器が会場に慣れるまで待つのですが・・・)、まだまだ不安定な状態の中で何とか到着直前に仕上がりヤレヤレ。
マエストロは少し遅れて会場入り、早速リハーサル開始。オールバッハプログラム、それも多分長年に渡って数え切れない程演奏しているだろう超有名曲、ましてCD録音までしたレギュラーコンビとなればアッサリと合わせてオシマイとなるかと思いきや、意外に細かくチェックしながら丁寧なリハーサル。いつまでも光り輝く名人芸の裏側を垣間見れた思いでした。
会場に来る途中、初来日で演奏した教会の前を通って懐かしそうに「あれからもう20年も経つんだね」とマエストロは言っていたそうな。あの大興奮のコンサートからもうそんなに年月が経ってしまったのかと私も感慨深い気持ちに。当時神戸にいた私は、大阪のシンフォニーホールでのコンサートがクイケン初体験でした。(1700席なんていう大ホールでやったなんて!)
古楽ファンにとっては「古楽器との衝撃の出会い」から始まり「長年繰り返しレコードで(もちろんLPレコードですよ!)聴き続けた名演奏」を現在も昔に比べても遜色無い音色を日本で!生演奏で!聴けるというのはもう至福のひとときであったのでは? 私も調律師冥利に尽きる1日でありました! 今日の2人はまた9月の福岡古楽音楽祭で来日の予定。この時は何とクイケン3兄弟久々の日本での共演が実現するとか。5月にはシギスヴァルト率いる「ラプティットバンド」も来日するので、さながら2008年はクイケンイヤーの様相ですね。いつまでも素晴らしい演奏を聴かせてくれるマエストロ達に感謝!
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