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2024年12月 2日 (月)

パリ バルロン工房

501パリ郊外にあるフランスピアノ専門修復工房PianosBalleronを訪問、当初工房を訪ねるつもりが最近ショールーム出来たのでそちらを見てくださいとの事。駅近くのビルの一角にある目立つ看板が無いお店でした。

47_20241203022601中に入ると極上のアンティックフランスピアノを中心に10台もの楽器が並ぶ贅沢な空間であります。

51_20241203144801まず目につくのは19世紀中盤の大型エラール。第2響板が装着されており当時ウィーン製のピアノだけでなくフランスでもこの音をまろやかにするシステムが普及していた様子。19世紀前半はサロンでの演奏が主流で聴衆はピアノを取り囲んで聴くのでこのシステムが必要だったのだろうとの事。

131_20241203145101ショパン時代のエラール。フランスピアノらしい艶有る音色が素晴らしい。

17119世紀後半の大型プレイエル。迫力ある音量とクリアな音色を併せ持つコンサートモデル。

211_2024120314550120世紀初頭の素晴らしい装飾の小型エラール。コレクションは19世紀前半から20世紀前半までの約百年程に製造されたフランスピアノが中心だとか。

261フランスピアノに交じってドイツ・ブリュートナーやアメリカのボールドウィンなど他国の銘器もありお国柄の違いを弾き比べる事も出来ました。

481_20241203145701工房の社長であるSylvie Fouanonさんはフランスの歴史的ピアノを出来るだけ当時の個性を鉾しながら現代のコンサートでも使える様に徹底的に修復して皆様に提供したいとおっしゃってましたが、確かに年月経つと劣化しやすいピン板はほぼ交換してあり響板もかなり手が入っておりどのピアノも実に健全な状態だったのが印象的でありました。フランスピアノの真髄を知る最適な場所と言えるのでは。

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