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30日、コンサートツァーも終わり溜まっているドッグ入り中の楽器の修復の1日、英国製スピネットが御相手。1人で簡単に持ち運びする為に設計された英国の老舗メーカー製小型超軽量楽器は一時期世界中で人気あったのか過去何台か出会った経験有り。そう言えば昔クイケン兄弟から「チェンバロが公演先に無かった時代2人で運ぶ様な大きな楽器を電車に積んでツァーしていたぞ。車掌に見つかって「これは誰の持ち物だ!」と怒られると知らぬ顔をしてやり過ごし駅に着くと慌てて運び出したものさ」という話聞いて大笑いしてましたが昔は皆チェンバロ調達に苦労していたもんです。最近も「飛行機で運べるチェンバロ有る?」とお尋ね頂いたばかり。1人で運べるチェンバロは今でもアリガタイ!
26日、西の人気ホールで欧州で活躍する日本人奏者と伊国古楽界重鎮Vn&Cemデュオ来日公演初日。こちらのホール相変わらず古楽系の動員凄く今日も満席。
2人が奏でる芳醇なBachの世界を存分に堪能。昨日まで大オルガン弾いていた伊国重鎮いきなりチェンバロ弾いても完璧に鍵盤コントロールする見事な技に感嘆!東京2公演 まだ僅かにチケット残っているとの事。凄腕2人の演奏是非お聴き逃し無く!
22日、今週末から始まるVn&Cemデュオ来日公演に提供のチェンバロ2台の最終チェック。私が知る限り一番調律に拘るのが今回のCem奏者、毎回凝りまくったオリジナル調律法をリクエストしてくるものの今回の様な1/15PCなんていう5度など初体験か・・・。初期物弾くイタリアンも捻ったミーントーン。3公演のうち銀座公演のみ2台Cem弾き分けの予定。
ウチの独逸製イタリアンのフタ蝶番見ると「近所のホームセンターにあった一番安いヤツ」と思える情けない安物で先日見た英国製とは大違い。この独逸人製作家、名工と呼ばれながら「ワシは音色には拘るが装飾まで手が回らないから」と公言していたそうで外装は思い切り手を抜いていたのかも。まあ舞台では見えない部分なので良いのですがね。
ウチの阿蘭陀製2段ジャーマンのフタ蝶番は中々凝ったモノでした。
今週末からのVn&Cemデュオに続いて次もVn&Fpデュオの公演があり出陣予定のワルターのご機嫌伺い。好天で乾燥気味なので楽器部屋の湿度管理少し注意が必要か。
10日、西国巡礼旅3日目は南国へ。讃岐に負けないうどん王国にいるので朝飯は早朝から大繁盛の地元有名店でごぼ天うどん。食べる時柔らかくモチモチの麺が唇に纏わりつく感触が素晴らしい!
南国まで足を運んだのは2017年作の横田宗隆氏により歴史的製法で製作されたパイプオルガンの見学の為。完成後少しづつ熟成しているオルガンの音色を堪能。
他の方にもこの素晴らしいオルガンの演奏を聴いて頂きたいので手伝ってね!と急遽ふいご師として登板する羽目に。大型オルガンのふいご中々難易度高し。教会でお会いした方がベルリンから来られた天正遣欧使節伊東マンショの研究家の方と知りビックリ。ちょうど昨日隠れキリシタンの史跡巡りをしたお話をするとお互いの情報交換で大盛り上がりとなった次第。
今日も秘湯巡りで活火山エリアの温泉地へ。ドライブ中の車からでも猛烈な湯煙と硫黄臭が味わえ期待値爆上がり。
山奥の秘境温泉を久々に訪問。ここは鮮烈な青白い色の濃厚なお湯が素晴らしい! 幸い貸切で秘湯を独り占め出来ご機嫌。混浴露天風呂は怖気づき入浴出来ず。
夜はまた山奥の隠れ家湯治温泉宿に宿泊。ここはすべての部屋に源泉掛け流しの内風呂があり入り放題なのがアリガタシ。横の川のかわずの大合唱を聞きながら温泉三昧の至福の一夜。
9日、今回宿泊した温泉街は2008年3月ここ出身のトラヴェルソ奏者忠さんのリサイタルでご一緒した思い出深い街でした。思い出に浸りながら早朝から恒例の温泉巡り敢行。まずは判り難い路地奥にある地元民専用温泉に突撃するもローカルルールが判らず常連の方に睨まれたので早々に退散。
次は駅前の「高等温泉」と名乗るオモロイ老舗へ。熱湯とぬる湯を選べるのもユニーク。幸い貸切でのんびり入浴。
次は山奥のこれまた有名温泉地を訪問。ここも2008年6月に古楽音楽祭 で長期滞在した思い出深い場所。御贔屓のFUJIMORI建築(温泉施設)相変わらず健在ながら今日は外から見学だけ。
こちらではまず街外れの古びた無人温泉へ。床がお湯の濃厚な成分の堆積物で彫刻の様に盛り上がっているのが凄い。ここも貸切。
次は少し離れた山中にある隠れ家温泉へ。ここの炭酸泉が凄くまるでサイダーに浸かっている様で体中がパチパチはじける刺激に包まれる不思議な感触。伺うと冷泉にしないとこの凄い泡立ちは起こらないとの事。そのためかなりのぬる湯でありました。16年前はまだ温泉に左程興味無かったものの今ならこんな素敵な場所での古楽祭なら狂喜乱舞していたはず・・・。
この温泉地は川辺にある周辺から丸見えの露天風呂が有名ながら流石に入っている人影無し。もう橋の下の脱衣所も壊れたままなので利用者はいないのかも。
この温泉地周辺は隠れキリシタンの遺跡が多数残っているエリア。かなり山奥に隠されていたキリシタンの墓碑を見学。以前は密かに十字が刻まれていた墓石が山中に残っていたのを以前見た覚え有るも今は移設されたのだとか。
近くの街には隠れキリシタンの資料館もあるが何より凄いのはキリスト教弾圧の時代洞窟の中に作られた礼拝堂が約500年経て今だ現存している事。今回はキリスト教伝来の足跡を辿る機会に。
ランチは山中で偶然通り掛かった食堂へ。定食注文すると20種類を超えるおばんざいが食べ放題という太っ腹なサービスのお陰で人里離れた辺鄙な場所ながら行列出来る程の大繁盛店。
夜は讃岐に負けないうどん王国の街へ。早速夜営業のみで行く機会無かった有名店を訪問。釜揚げうどんのみというシンプルなメニューで柔らかくもモチモチした麺と濃厚ながら上品な出汁の組み合わせが絶品。
8日、西国へ巡礼旅に出発。いつも九州南部へ向かう際カーナビは何故かお遍路路を通れと指示するので今回は言われた通りに海を3回も渡る長旅に。
お遍路路に入るとすぐうどん王国が。それではと本場ならではのうどん秘境巡りを敢行。まずは街中の裏通りにひっそりとある製麺所へ。
ここは入るなり店員から「何玉?」とだけ聞かれ麺を渡されると後は自分で好みで湯掻いて食べるセルフのスタイル。慣れないシステムながら上手く湯掻けた様で麺の固さバッチリでした。1杯250円。
次は郊外の辺鄙な路地奥にある製麺所へ。こちらは湯掻いた玉を丼に入れて出してくれるも出汁や葱、お揚げさんは自分で入れるスタイル。
数日前まで季節物の筍がオマケで付いていたそうな。イリコよりも醤油の味が強い独特の出汁が旨い。一杯150円。
3軒目は看板無しで外観は農村地帯の農機具屋という素人には絶対判らない難易度最高の製麺所。その上ここは丼箸醤油持参が必須で店では麺だけ出してくれるという凄いシステム。
それでもここの麺は絶品と常連が押し寄せている様子。一杯90円。
4軒目は辺鄙な山奥にある秘境うどん店。今時昔ながらに薪を使っているのも凄い(確かうどんも脚で踏んで捏ねていましたが)
こんな僻地でも常連多く大繁盛の様子。一杯250円。結局4杯うどん食べて合計740円(天婦羅200円)でした。以前よりかなり値段上がっているなあ・・・。
暴れ食いの後はご近所にある日本最古の劇場を見学。約二百年前の芝居小屋の姿をそのまま残す貴重な歴史的遺産。一度はここで歌舞伎公演見てみたいもの。
今回唯一の海路はいつもの半日とは大違いでたった70分。夕暮れを眺めながらの快適な船旅。
陸に上がり今夜は近くの温泉街で宿泊。昼はうどん攻めだったので夕飯は色街にある海鮮割烹で地元海峡名物のブリがテンコ盛りの海鮮丼。こちらも安い!
最後長旅と飽食の疲れを癒すため宿近くの温泉へ。戦前築の木造建築も昔のままの浴場も趣有り御贔屓の温泉。熱湯で有名ながら遅い時間なので少しぬるめで助かった!
3日、有楽町熱狂音楽祭開幕。私がチェンバロで参加した公演早朝にも関わらずほぼ満員という盛況振り。コロナ禍が収束し以前の様に丸一日音楽祭で音楽をじっくり堪能したいというお客様が多かった様子。終演後次の出番に向けてチェンバロ2台を迷路の様な巨大館内長距離移動。
今回は初日本番とリハの間に空き時間あるので講演会で何か話せとの指令があり日本のチェンバロ史について映像入りで約1時間スピーチ。まともに語ると2時間以上掛かる膨大な内容を半分以下に圧縮するのにひと苦労。説明不足の部分あちこち有ったもののナントか概略だけでもご紹介出来たのでヤレヤレ。
自分の出番終えすぐにチェンバロリサイタルのリハ準備。今回は2台のフレンチを選択して頂いた結果鳥の羽フレンチが登板決定。しかし好天のお陰でGW恒例の異常乾燥始まった様でご用心を!
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