« 2023年5月 | トップページ | 2023年7月 »
29日、所用で訪れた繁華街のご近所にある「おらが街ご自慢?のフォルテピアノ」を二十数年振りに拝見。地元民は滅多に行かない街外れの観光地エリアにある「モーツァルトの部屋を再現した」施設に三十年近く前から展示されていたというウィーン式フォルテピアノ。まだ日本に殆どフォルテピアノが無かった時代にやってきた貴重な楽器ながら全く演奏される事無く展示楽器として保存されていたというモッタイナイ楽器か。
大昔楽器製作者の大御所H氏に連れられて納品直後のこの楽器を見学した際「楽器の扱い方教えてやるよ」とアクションの出し入れの模範を見せて頂くも急に「ついでにハンマー折れの修理方法も教えてあげる」と言われた覚え有り・・・。フォルテピアノは結構厄介な楽器だと直に教えて頂いた次第。しかし楽器と共に展示されていたH氏のお姿の若い事!
長らくドッグ入りしご機嫌取りに苦労していた英国製ブントフライクラヴィコード、やっと調整仕上がり鳴りが完全復活。
26日、日本で初めてフォルテピアノを弾いたのは誰だ?という謎を解明した投稿をこちらにアップ。まさか半世紀以上も前に初めてフォルテピアノを弾いたご本人から詳しい証言を頂けるとは・・・。先日聞き取り調査の際まるで昨日の事の様にその時の明細を克明に覚えておられた記憶力には脱帽でありました。
22日、先日凄い湿気の舞台に出陣してきたフォルテピアノ、1週間の水抜きを終え状態チェック。湿度30%も変わったので調律調整かなり変化しておりご機嫌取りにひと苦労。
次に明日現代作品リサイタルに出陣の白フレンチの最終チェック。こちらは約1か月前の調律ピッチが殆ど変化せずすぐに舞台で使える状態でひと安心。雨季でもスタジオの湿温度コントロール上手くいっている様子。
午後某大物演奏家の所有楽器を拝見へ。欧米の有名メーカーの楽器が所狭しと並んでおり壮観。独逸製Virginalの甘く太い音色が魅力的。やはり初期物作品はチェンバロでは無くヴァ―ジナルで弾きたいもの・・・。
製作家不明のスピネットらしき楽器、ジャックがすべて同方向に向いておりどうもスピネット型超小型1段チェンバロと言うべきか。「伸」という文字らしき漢字の押し印があるので日本製だと思うのですが・・・。
14日、昨日まで凄い湿気の舞台に出陣していたモーツァルト時代のフォルテピアノのコピー(Louis Dulcken1790)、アクションメカニックがオリジナル仕様の木製カプセル。実はモーツァルト時代のシュタインやワルター等コピー楽器は殆どオリジナルとは違う金属カプセルに変更されている中貴重な存在か。ただオリジナル仕様の木製カプセルは湿度変化に弱く凄い湿気にあうと回転部分が固まり音が出なくなるトラブルが多いとの事。日本フォルテピアノ界の先駆者堀栄蔵氏作のシュタインモデル(1号機との事)も当初オリジナル通りの木製カプセルだったのがコンサートでトラブル多発したので仕方無く時代が違う金属カプセルに変更したそうな。昨日出陣の米国製の楽器は環境変化激しい大陸で揉まれていたお陰か日本の雨季の凄い湿気でもトラブル無しでアリガタシ。
10日、美術館ロビーでのチェンバロリサイタル本番。リハ前調律しようと思うも天窓からの日差しが楽器直撃でフタ開けられず曇天待ち。この時期恒例の公演ながら毎回雨期なので湿気で困ってばかりで晴天で困ったのは今年が初めて。今日は晴れ男が仇になったか・・・。
今日の奏者実は日本で初めてフォルテピアノを弾いた方でもあります。今日は私が発掘した初めての演奏時の資料をお持ちすると興味深そうにご覧になってました。しかし56年前の事を克明に覚えておられたのには感嘆!今回確認出来た日本のフォルテピアノ事始めの明細は近日中に発表予定。
16fチェンバロを使ってのリサイタル、バッハの名曲を九十歳のマエストロが円熟の演奏で聴かせてくれる至福のひと時。アンコールには昨日私から希望させて頂いたゴールドベルヒ變奏曲を少し披露。今回の演奏は9台のカメラを使っての贅沢な映像で後日公開予定。乞うご期待!
9日、みちのくで16fチェンバロ公演 前日リハ。会場のチラシ置き場でこんな物発見。最初N響ジブリ特集?と勘違い、良く見るとあの方でした・・・(笑)この可愛いイラストご当地限定配布ですぞ。
明日16fチェンバロを弾かれるのは御歳九十歳我国Cem奏者最長老。初めての楽器なのにレジスター選択が実に巧みで仰天(通常皆さんかなり苦労されるのに)、考えてみれば日本の現役Cem奏者の中で一番16f演奏歴お持ちの方でしたね。短時間でリハ終えられた後この楽器には果たしてどんな曲が合うのかなと様々な名曲を暗譜で弾き始められ数人の聴衆者だけの豪華リサイタルに。やはりゴールドベルヒ變奏曲が気に入られた様子。他にも平均律、仏蘭西物など次々飛び出し至福のひと時。終了後是非この楽器でゴールドベルヒ變奏曲リサイタルを!と申し上げると「弾きたいですね」との事。このヒストリカル16fチェンバロかなり気に入られた様でナニヨリ。
8日、御馴染み16fチェンバロ公演の為みちのくへ。今日は入り時間遅い為仕方無く(?)途中の秘境温泉で時間調整。まずはみちのく近く北関東最北端にある山奥の鄙びた温泉郷へ。今だに藁葺屋根で囲炉裏が現役という歴史的遺産の様な老舗旅館の温泉へ。無色無臭ながらとろ味あるお湯が素晴らしい。
次はみちのく南端のこれまた山奥僻地の旅館の温泉へ。岩風呂の底から源泉が自噴している珍しい温泉。ここは混浴ながら今日は貸切、前回は奥様入浴中との事で旦那に足止め喰らった経験有り。こちらもとろ味ある少し硫黄臭あるお湯が素晴らしい。
会場入り前ご近所個人宅の2段ジャーマンを拝見。日本にやってきてもう5年経つも万全の管理のお陰で今だ阿蘭陀の香り濃厚でひと安心。
今回はみちのくのホールご自慢の16fチェンバロ年1回のお出掛け公演。規格外の巨大チェンバロのため6人掛かり台車2台使って慎重に運送。雨を心配するも晴れ男の神通力でギリギリセーフ。
最近のコメント