英国チェンバロ製作界事情
30日、連日のドッグ入り中の英国製1段チェンバロのご機嫌伺い。207cmと小型軽量ながらバロック作品何でも弾ける5オクターブの広い音域で8F2列バフ付きという贅沢な仕様。オリジナル楽器には無い特殊設計ながら楽器置き場に困る日本人には実にアリガタイモデルでは・・・。
先日欧州旅行から帰ったばかりの業界人から聞いて仰天した話。英国チェンバロ製作界の大御所M・Rose氏の訃報が届いたのが12月でしたが今や英国でフルタイムのチェンバロ製作家はたった2人にまで激減してしまっているとの事。最近まで英国チェンバロ協会のサイトに記載されていたメーカーは17もあり盛況だと思ってましたが急激に危機的な状況に陥りつつある様子。中古楽器が市場に溢れてしまい新品の注文が減ってしまったのか?製作家が皆高齢化で揃って活動を止めてしまったのか? そう言えば独逸のベテラン製作家も自国での工房維持が難しくなったのでと地中海マジョルカ島に工房移転してしまった話聞いたばかり。欧州の楽器製作業界の暗い話聞いていると日本の将来を暗示している様で心配であります。
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