グールドのゴールドベルグ変奏曲は古典調律だった?
28日、昨日友人宅の凄いオーディオで聴かせて頂いたCDの中で一番印象深かったのがGグールド亡くなる直前の1981年に録音したゴールドベルグ変奏曲。長年Steinwayを弾き続けてきた奏者がYamahaのピアノで演奏したとして有名な盤であります。Altecの巨大ホーンスピーカーによる凄い情報量の音のお陰でグールドがこのピアノを選んだ理由も少し判った気分。実はこの録音、古典調律の名著「ゼロビートの再発見」を書かれた平島先生が発売当初から「ヴェルクマイスター調律での演奏です」とおっしゃっていた問題作でもあります。今から40年近く前に先生から直接そのお話を伺うも当時まだ新人調律師だった私は「ホンマかいな?」と信じていなかったのですが昨日ハイクオリティなオーディオでかの演奏をじっくり聴くと確かに平均律では無い響きの様に聴こえ仰天!CD録音を担当したカナダの調律師が凄腕だったそうなので平均律の濁りを感じさせない綺麗な響きを作っていた可能性もありますが、確かに平島先生おっしゃる様に古典調律での演奏だったかもしれないと思い直した次第。
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