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29日、恒例の早朝川辺散策、鷺が騒いでいるので何事かと川を覗いてみると・・・
小魚の大群が巨大な塊となって色々形を変えながら川を遊泳中。好物の入れ食い状態に鷺も興奮気味だった様子。
今日はスタジオでイタリアンチェンバロのご機嫌伺い。スタジオ内かなり乾燥していたのでチェックするとまだ猛暑続くものの晩夏になり外気の湿度が徐々に下がってきた為除湿器フル回転だと部屋の湿度大幅に低下してしまうと判明。そろそろ湿度計を見ながら小まめな湿度調整が必要な季節到来か。
このイタリアン、ジャックのタングスプリングが猪の毛でもナイロンでも無く平たく細長い金属棒。耐久力有り簡単にスプリングの強さが調整出来るスグレモノ。
28日、昨日友人宅の凄いオーディオで聴かせて頂いたCDの中で一番印象深かったのがGグールド亡くなる直前の1981年に録音したゴールドベルグ変奏曲。長年Steinwayを弾き続けてきた奏者がYamahaのピアノで演奏したとして有名な盤であります。Altecの巨大ホーンスピーカーによる凄い情報量の音のお陰でグールドがこのピアノを選んだ理由も少し判った気分。実はこの録音、古典調律の名著「ゼロビートの再発見」を書かれた平島先生が発売当初から「ヴェルクマイスター調律での演奏です」とおっしゃっていた問題作でもあります。今から40年近く前に先生から直接そのお話を伺うも当時まだ新人調律師だった私は「ホンマかいな?」と信じていなかったのですが昨日ハイクオリティなオーディオでかの演奏をじっくり聴くと確かに平均律では無い響きの様に聴こえ仰天!CD録音を担当したカナダの調律師が凄腕だったそうなので平均律の濁りを感じさせない綺麗な響きを作っていた可能性もありますが、確かに平島先生おっしゃる様に古典調律での演奏だったかもしれないと思い直した次第。
24日、恒例の早朝散策、今日は場所を変えるも海岸岸壁でいきなり海面近くを泳ぐエイを発見。かなり大きい翼?を広げて悠々と泳ぐ姿は中々の見物。
近くにはこれまた珍しい?潜水艦の姿も・・・。建造中なのか修理中なのか?
移動中近くを通ったので85年前関西で初めてチェンバロが演奏されたという日本古楽史における聖地を表敬訪問。ここは1935年に落成したという神戸海員会館があった場所(現在は葬儀会館)。このホールで1937年4月に地元演奏家R.Frankがヴィオラダモーレとの共演でチェンバロ(楽器はノイペルト2段)を演奏(これが関西最初のチェンバロ演奏だった様子)、1941年7月には来日直後の世界的チェンバロ奏者Eta Harich-Schneider が京阪神ツァーでオケを引き連れてリサイタル(楽器はMeandler Schram2段)。実はこのホール最近まで残っており私も何度も仕事でチェンバロ持ち込んだ思い出深い場所でありました。その頃はそんな由緒有る場所だとは知らずただ古く草臥れたホールだとして写真を1枚も撮っていなかったのが悔やまれるところ・・・。
21日、早朝より西へ向かい「ういろうの街」を訪問。ランチは観音様のお膝元の商店街の老舗食堂でご当地名物の味噌カツ&きしめん定食。ご近所に大繁盛のお店あるので覗いてみると猛暑の中でも味噌煮込みうどんのお店に大行列が・・・。ソウルフードなら暑くても大丈夫なのか? 食後は勿論お土産にういろう購入。
観音様の裏通りには今や御江戸でも浪速でも絶滅してしまった懐かしいアナログオーディオ街が・・・。ここ数年で半減ながらまだ懐かしいオーディオ並べているお店が残っているのが素晴らしい!
某所で珍しいペダル付き2段チェンバロを拝見。手鍵盤は大御所H氏作の楽器ながらペダルはオルガン製作家の作なのでは?しかしこの10日間大御所H氏のチェンバロばかりお相手していたような気が・・・。
20日、最近古楽史洋楽史研究のお仲間とオールドVnの最高峰ストラデイバリウスについて調査中。1929年日本人で初めてこの銘器を欧州で入手し持ち帰った方の事を調べていると、帰国後すぐに入手したばかりの銘器を凱旋公演で弾くも意外にも不評、調整が悪いのかといきなり経験浅い日本人製作家に託して改造させたとの資料が出てきてビックリ。もしかして不評だったのはその銘器がまだ完全にモダン仕様に改造されていないオリジナルの状態に近かったからでは?との説もあり興味津々で調査しております。オリジナルのストラデイバリウスと言えば2010年秋に来日した伊国の伊達男Vn奏者が持ってきたこの銘器(さる財団から貸与されているとか)が数百年貴重なオリジナルの状態で残っていたというトンデモナイ楽器だった覚え有り。国宝級のヴァイオリンながら伊達男氏は何故か自分の楽器の方が弾き易いので公演の目玉であるその銘器を弾きたくないと駄々を捏ねて周辺を困らせておりましたが・・・。
19日、季節またぎの個人宅のフォルテピアノのご機嫌伺い。昨日に続き大御所H氏の楽器堅牢な作りで30数年経っても変化無くアリガタシ。この時代のシュタインコピーはオリジナルモーツァルトピッチのA=420で設定していた様子。
今日は有名駅前大ホールでの人気アンサンブルのヴィヴァ四季公演に白フレンチで出動。カリスマVn奏者の動員力凄まじく大ホール満席!通常音響良いホールでもチェンバロはモダン楽器相手だと音量負けて殆ど聴こえないものの世界的に音響最高と名を轟かすこのホールは設計が良いのか爆音モダンアンサンブルの中でもチェンバロが良く聴こえるのには感心(リーダーからはチェンバロ煩い!と文句言われた程ですが) ただホールご近所の御贔屓だった朝6時から開店の居酒屋食堂がコロナのためか閉店していたのが実に残念。早朝から一杯やれる呑み助には天国の様なお店だったのですが・・・。
18日、久々に猛暑もひと休み? スタジオで出陣前のチェンバロやフォルテピアノ陣の越夏状況のチェックを兼ねてご機嫌伺い。24時間空調完備で湿度約40%と楽器にとってベストの環境を維持出来ているので調律やピッチも殆ど変化無し。これで何とか辛い今年の夏も越せそう・・・。
次は個人宅の2段チェンバロのご機嫌伺いへ。大御所H氏の楽器はツメ以外はプラスティックなど使わずヒストリカルに忠実な作風なので年月経ても堅牢で調整もそれ程手間掛からずアリガタシ。1か所少し不調の弦見つけるも調律だけで安定したので安心して帰ろうとしたら突然その弦がプッツリと自然断弦し仰天!いつかは切れるのでお前がいる間に交換しておけよ!というチェンバロからのメッセージだった様子。やはりチェンバロは生き物ですぞ!
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