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27日、西の人気ホールでの二百歳の老ピアノを使ったオールショパンプロのリサイタル本番。フランスのピアノとの関係ばかり強調されるショパンも実はパリに出るまでウィーン式ピアノがメインだったので英国式に負けず関係深かったはず・・・。今日の奏者はここ数年プレイエルと並行してウィーン式フォルテピアノでもショパン演奏を積極的に行っていただけに(ピリオド楽器ショパンコンクールの前からチャレンジしてましたね)英国式では真似が出来ない多彩な音色変化が見事。今まで味わった事が無かった様な刺激的なショパンが聴けたのでは・・・。
今回は珍しくホール内での老ピアノの移動に現代ピアノ用台車を借用。形状合わないものの斜めのまま無理矢理乗せて長距離移動に成功。
21日、神戸出身の世界的ピアニスト・原智恵子(1914-2001)、神戸須磨に生まれ幼年よりピアノの才能が認められ僅か13歳でパリ留学、ラザールレヴィやA・コルトーに師事しパリ音楽院を主席で卒業、第3回ショパンコンクールで日本人で初めて本選出場(聴衆賞受賞)、戦前より国内外で活躍した日本を代表するピアニストながら何故かその業績と生涯が余り現代に伝わっていない・・・。今日は原智恵子の生涯を綿密に調査し書き上げた伝記本 の著者が神戸にお越しになったので地元民の私が調査した原智恵子の由縁ある場所をご案内。実は彼女の神戸時代の話が全く残っておらず(本人も殆ど語っていなかった様子)生まれ育った場所など不明だったものの私の独自の調査で生家の大よその場所や幼年時代の住居跡2件(ウチのスタジオのすぐご近所でした)をほぼ特定、また幼少時代通っていた尋常高等小学校や日本で唯一教鞭を取っていた音大なども訪問。最後は愛弟子3人の方に直接原智恵子についての様々なお話を伺う事にも成功。まだ謎多い伝説のピアニストの生涯の解明に大きく前進の1日。この世界的ピアニストが神戸生まれの代表的な演奏家として早く認知されて欲しいもの。
今日は原智恵子研究家と同時に若き1970年代本邦ロック事情研究家がスタジオに来訪し私が長年収集していた70年代ロックの膨大な資料を調査。約百年前の洋楽史も資料入手し難いものの約50年前のロックの資料も閲覧かなり難しいのだそうな。捨てられない病のお陰で保管していた半世紀前のロック雑誌やミニコミ誌などが今さら歴史研究に御役に立てたとは嬉しい限り。
20日、連日続く2段フレンチのご機嫌伺い、今日は西のスタジオで日本製が御相手。米独製のアク強い楽器に触れた後にその端正な作風に接すると親近感が・・・。
スタジオ前の池で黒装束に白い面を被った様な鳥オオバンを発見。もう定住しているのか先住民の鴨達と仲良く遊泳。
ランチはスタジオ近く(チト遠い?)の御贔屓漁港食堂で地元名物の鯛の刺身、焼き穴子をおかずに冬限定のかす汁うどん。昔ながらの大衆食堂がいつのまにか行列出来る有名店になってしまい訪問時間誤ると入店出来ない程。
ついでに漁港近くの小さな老舗酒蔵訪問。1軒目で好物の発泡酒を求めるも1週間違いでまだ出荷していないとの事、2軒目で出来立て?のしぼりたてたれくち原酒を購入。濾過無し火入れ無し加水無しと古来通りの拘りの製法で作る濃厚な新酒美味し。
道すがら梅の名所数か所に立ち寄り今年初めての花見。まだ寒暖の差激しく開花が不順な様子。それでも満開近い木もあり見応え有り。花見の最後はスタジオ前の古寺で〆。
18日、楽器運搬で酷使している車の車検。実は私は免許取って以来マニュアル車一筋、オートマ全盛期の今や少数派だろうと車屋で伺うとそれどころか絶滅危惧種だとの事(1%もいないそうな)。次のモデルチェンジでウチの車マニュアルタイプ廃止との噂もあり戦々恐々。
車屋ご近所にある裏通りの鄙びた蕎麦屋でランチにカレー南蛮。量も味も充分な上に年期の入った店内を眺めているだけで御馳走になるというお気に入りのお店。
さらに凄いのは食後に果物とゼリーそしてコーヒーまで無料で付けてくれるというサービス満点さ。今日は久々の訪問で一見さんに間違われたのか勘定終えた後オマケに柿の種の小さなパックまで渡してくれ下町の人情味を満喫。
12日、古都の人気ホールでのチェンバロリサイタル本番。この公演実は「外人演奏家は来なかった」公演第3弾ながら急遽海外在住演奏家が代役を務め無事公演開催、中々刺激的なゴールドベルク変奏曲でありました。しかし休憩無しのノンストッププログラムながら舞台の乾燥激しく(コロナ対策でホール内の換気強めで乾燥した外気入ってくる為か)最後まで調律持つかハラハラし続けた90分。
今日は諸事情で昼本番の後100km離れた場所での夜リハにオルガンチェンバロ提供する羽目に。楽器搬入はギリギリ間に合ったものの数日前に調律したままずっと車中泊だった楽器を調律無しでいきなりリハに投入するもナントか使える程度に調律は合っておりホッ。今日は昼はゴールドベルク変奏曲、夜はカンタータとバッハ尽くしの1日。
11日、ダブルヘッダーとなってしまいチェンバロ搬入が間に合わないとの事で演奏家に運送お任せする為ウチの一番チビチェンバロをお届け。170cmの楽器なら普通のバンにも入った!スタジオに戻り独逸製クラヴィコードの試弾会。弾き易い楽器と気に入って頂けた様でナニヨリ。
次は古都の人気ホールでの前日リハにジャーマンで出動。最初は仏蘭西の大物のリサイタルのはずがコロナのお陰で来日出来ず急遽米国から若手実力派が帰国して代役を務める事に。プログラムも同じバッハながら平均律からゴールドベルグ変奏曲に変更。明日の本番 まだ残席あるそうな。欧米で活躍する新鋭がこの名曲をどう料理するか楽しみ!乞うご期待!
3日、久々に東に運んだチビイタリアン、ウチのチェンバロコレクションの秘蔵の1台。長さ170cmの小柄ながら鳴りは大型2段以上。20世紀チェンバロ復興史の生き証人の様な楽器は不思議な縁有って私は日本のさる筋から入手。密かに日本に運ばれていたとの事。
ドイツの伝説の名工Martin Skowroneckが1958年に作った9台目のチェンバロで御年64歳。20世紀半ばに欧米でオリジナルチェンバロを模したヒストリカルタイプが作られ始めた最初期の楽器だと思われ多分日本にあるヒストリカルチェンバロ(オリジナルは除く)では最古参? さらに現役のコンサートレンタル楽器としても世界で最古参では? (情報求む!)
半世紀以上経てもバリバリの現役なのは製作家自身による2回に渡る大規模修復を経ているお陰か。ただ当初はピッチ変更のための鍵盤移動が出来なかったので日本で最高音の鍵盤を取り外せる様に改造し2段階のピッチが可能に(その為ハイピッチの際最高音はCis)。20世紀古楽復興の歩みを背負いながら今だ舞台で活躍する希少なチェンバロでは?
2日、夜明け前より独逸製の大小2台のチェンバロ積んで東へ移動。山間の高速の周辺は雪景色。途中某チェンバロ工房に立ち寄りチェンバロを積み替え。
新たに英国製のチェンバロを積んでさる演奏家宅にお届け。楽器には英国製?のクッションの効いた丈夫な専用運送カバーが付いていたものの持ち手ベルトが無く滑りやすい素材だったので持ち込みの運送カバーも被せて二重梱包に。運送カバーにもお国柄がある様子。
運送の合間のランチは地元名物の「えびふりゃ~」の人気店へ。何故か超安価なお店だったのでおかず全乗せという欲張りな定食を注文するとハンバーグ、唐揚げ、えびふりゃ~がテンコ盛り。カラッと揚げたふりゃ~評判通り美味!深夜東のスタジオに帰還。
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