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2020年8月

2020年8月31日 (月)

日本チェンバロ事始め

Disque-22-636x48231日、先日の日本古楽史研究会例会で紹介した日本チェンバロ事始め。今まで最初と思われていた昭和2年のチェンバロ演奏の記録が圏外に去り暫定2位扱いだった昭和6年の演奏記録が繰り上がるかと思いきや最近発見された資料にあった最初のチェンバロ演奏記録(ガンバも同時期の可能性大)は昭和初期、もしくは大正末期まで遡る可能性も(残念ながら年代まだ特定出来ず)。そして別の資料から明治41年のチェンバロ演奏記録も出現(その内容は例会で紹介いたしました) しかしチェンバロの事始めが昭和から大正・明治と遡り最後には江戸時代日本でのチェンバロ演奏の可能性まで飛び出してきてしまい正直私自身驚いた次第。まだまだ我国のチェンバロ史の解明は前途多難か?

2020年8月30日 (日)

それはチェンバロでは無かった!

21-614x41030日、昨日の研究発表では色々な「日本チェンバロ最初」について語りましたが画期的な新発見と共に今までこれこそ日本最初だと考えられていた記録が新たな資料により否定された事例も紹介出来ました。まだ実際のチェンバロを誰も見た事が無かった時代他の楽器と混同してしまい「チェンバロ演奏」と記録されていた事もあったようです。最近2例も最初期のチェンバロ演奏と思われていた記録が違う楽器だったと判明し日本のチェンバロ史を大きく書き替える事になった次第。

2020年8月29日 (土)

戦前日本のチェンバロ事情を探る

22-398x307_2020082920190129日、日本古楽史研究会の例会本番。まずは1930年英国製の蓄音器試聴会からスタート。現在のデジタルサウンド全盛の時代に負けないアナログサウンドを見つけようとSP盤とCDの聴き比べを行うも百年経つ木の床漆喰壁天井の音響抜群の1921年建築の洋館で聴くパソコン再生のCDサウンド意外に心地良く蓄音器の圧勝とはいかず・・・。今回は参加者持ち込みの貴重盤も多数拝聴。昭和10年エタ・ハーリッヒ=シュナイダーの日本デビュー盤(伯林フィルと共演)や90年前のオリジナルチェンバロの録音など凄いお宝盤も登場。

5-640x427_20200829202701「戦前日本のチェンバロ事情を探る」というテーマで開催の今回のレクチャー、裏テーマは「日本チェンバロ界の礎を支えた5組の功績者達」でした。エタ・ハーリッヒ=シュナイダー、大倉喜七郎、フランク&ムーラ、徳川頼貞と続いた研究発表最後は最近発掘した日本最初のガンバ所有者「南葵文庫」最初のチェンバロ奏者「エレーヌ夫人」最初のガンバ奏者「ベリエ子爵」という大ネタ披露。昭和12年銀座でのチェンバロ展示会、大正13年宮沢賢治とガンバの関係など今まで解けなかった古楽界の謎解きにも挑戦。そしてオマケに研究発表3日前に発見した凄いネタ(?)「明治41年上野でのチェンバロ演奏記録」も勢いで披露。戦前日本の古楽への情熱の高さが垣間見れたひと時でありました。

2020年8月28日 (金)

古楽史レクチャーいよいよ

0_2020082819170128日、いよいよ明日に迫った古楽史レクチャー、チェンバロにおける日本事始めの色々をじっくり解説する予定。チェンバロに関してはここ最近の新発見多数有り!チェンバロ史を調べていくうちに偶然発見した日本で最初のガンバについても語ります。洋館レクチャー恒例の蓄音器試聴会もレクチャーの前に開催予定、90年前の録音がオリジナル盤の蓄音器再生と復刻CDでどの位違うのかなども試します。乞うご期待!

2020年8月27日 (木)

チェンバロ三昧温泉三昧

5-640x427_2020082721080127日、みちのくのホール所有の2台のチェンバロの御機嫌伺い2日目。コロナ騒動のお陰で殆ど弾かれていない状態ながら(16f付きチェンバロは先日ゴールドベルグ変奏曲の映像収録で使ったばかりですが)理想的な環境で保管されているだけに全くダメージ無くひと安心。同じく半年振りに音を出したポジティフオルガントラブル無いどころか調律も全く狂っておらずビックリ(張力掛かっていない楽器羨ましい!)。昼はチェンバロ三昧夜は温泉三昧のみちのく旅も無事終了。

2020年8月26日 (水)

みちのくのホールで御機嫌伺い

2-640x42126日、みちのくのホール所有の古楽器陣4台の御機嫌伺いの1日。開館時よりコンピューターによる完璧な環境管理を行える楽器庫を用意して頂いたお陰で出番少ないものの楽器陣皆御機嫌上々でアリガタシ!環境変動激しい日本でチェンバロ維持するお手本のようなホールであります。このホール御自慢の16f付きチェンバロの演奏(ゴールドベルグ変奏曲)が公式映像 として最近公開されましたので是非ご覧ください。このチェンバロで録音した最新CDもお聴きください!

5-640x427_20200826194301昼はホール御近所の市場食堂で海鮮盛り定食。海鮮丼では無く刺身と御飯が別になっており荒汁も豪華!口が肥えた漁港近くの街ならではの食堂でありました。夜は街外れの鄙びた老舗温泉旅館で温泉独り占め。

2020年8月25日 (火)

下野國からみちのくへ途中下車の旅

3-640x42825日、みちのくへ向かう前に北関東下野國に途中下車しながら北上のノンビリ旅。まずは久々に蔵の街を訪問。古い街並残る風情有る景色は相変わらずながら観光客おらず閑古鳥盛大に鳴いてました・・・。

 1-640x427_20200825205801こちらは古楽系音楽祭の老舗「蔵の街音楽祭」が20年以上開催されていたので私も長年通った想い出深いホールであります(まだ公式HP 残ってました)。今もロビーにスクエアピアノが展示してましたが所有のチェンバロやフォルテピアノは健在なのでしょうか?

7-640x426_20200825210501街並み見学の後は3密を避けるため山奥へ。熊はいても人はいないので安心?

8-640x427_20200825210701昼は山奥の隠れ家蕎麦屋で御当地名物という韮蕎麦に初挑戦。韮も蕎麦も盛りの良さに仰天。普通で他の大盛、大盛は3倍位ありそう。初めての韮意外に蕎麦との相性良いような・・・。

6-640x435山奥の川では炎天下にも関わらず釣り人が熱心に川中で釣り竿を振っておられました。何が釣れるのだろう?

10-640x487街に戻りまずは住宅地の中にヒッソリとある温泉でひと休み。無色無臭ながらトロトロ感抜群のお湯が最高。しかし入浴客の半分がクリカラモンモンのお方だったのにも仰天・・・、違う意味でヒンヤリしましたが(笑)

4-640x427_20200825211401温泉の後は演奏家宅で2段鍵盤ペダル付きという大型クラヴィコードを拝見。オリジナルに忠実な作りと言いながら各所に製作家の数々のユニークなアイデアも盛り込まれた興味深い楽器でありました。

14-640x427_20200825212701下野國から山越えのロングドライブを経て夜みちのく入り。今回もビジネスホテルより安い温泉宿に宿泊。夕飯は温泉街の超人気の海鮮割烹に立ち寄るも客が殆どおらずビックリ。こちらの定食の刺身御江戸の倍はあろうかというテンコ盛りで満腹。しかしコロナの影響は有名温泉街にも影響及ぼしているのか・・・。

16-640x427_20200825213101鄙びた老舗温泉宿もお客は少ないようでお陰で温泉借り切り!こちらは硫黄臭漂う源泉かけ流しで実に心地良し!

 

2020年8月24日 (月)

80年前の古楽のレコード

22-398x30724日、間も無く開催の古楽史レクチャーで紹介する予定の「戦前日本の古楽ブーム」。今から80年前はまだ生の古楽器の演奏を聴く機会が殆ど無かったものの(それでもチェンバロやヴィオラダモーレのコンサートやラジオ放送は僅かにあった様子)古楽器のレコードはかなり流通していたようです。お金持ちは早くから欧米から高価なレコードを輸入して聴いていたようですが日本のレコード会社も古楽系のレコード売れると思ったのか国内販売に力を入れるようになりかなりの数を出してます。昭和3年にランドフスカのチェンバロ、昭和4年にオリジナルフォルテピアノのソロ演奏を、昭和7年にドルメッチのクラヴィコード、昭和8年にはヒンデミット(弟)のガンバ演奏、同じ頃オリジナルチェンバロでのソロ演奏(4枚も連続で発売)、昭和9年にはカール・ドルメッチのリコーダー演奏など次々と日本盤発売してますね。当時の音楽雑誌でも古楽器やバッハの特集が人気を得ていた様子。日本人の古楽好きは80年前から始まっていたというお話ご興味あれば是非!

2020年8月23日 (日)

約90年前のオリジナルチェンバロの演奏を聴く

8-640x640_2020082316440123日、8月29日お馴染みの洋館で開催の日本古楽史研究会例会、約百年前日本に初めてチェンバロがやって来た古楽創世記の時代をじっくり解説の予定。最近発見された日本で最初のチェンバロ奏者の話なども紹介します。15時からの例会の前13時からは蓄音器試聴会も開催予定。昭和初期欧米で広がった古楽復興という動きが日本にも伝わった原動力は何と言ってもレコ―ドから!当時の日本人がどんな演奏を聴いて古楽に目覚めたのかを90年前の蓄音器によるサウンドで紹介の予定。戦前に早くもルッカースや18世紀フレンチ、ジャーマンなどオリジナルチェンバロの演奏がかなり録音され発売されていたとか当時の古楽ブームの高まりには驚かれるのでは・・・。

2020年8月22日 (土)

私設楽器博物館?

3-640x427_2020082220380122日、個人宅にあるチェンバロの修理査定にお伺いするもお部屋にもう私設楽器博物館のように往年のロック系楽器や機材の凄いコレクションが溢れており仰天、特に鍵盤楽器コレクションが素晴らしくもうチェンバロそっちのけで銘器鑑賞のひと時。その後ウチの仏蘭西製十七世紀モデルの一段チェンバロを某所に運送。200cm35kgの超軽量小型楽器なのでか弱き女性とでも簡単に運べてアリガタシ!

2020年8月21日 (金)

19世紀の香り

1-640x427_2020082119510121日、連日の百年前の独逸製ピアノの修理。約20年も冬眠状態で当初全く音が出ない状態からアクション部品交換等かなり手を入れ3日目にやっと御機嫌が回復。いざ鳴り出すとアップライトとは思えないような良く歌い明瞭かつ重厚な音色に感嘆!まだ19世紀の香り残る百年前の独逸のピアノ製造技術のレベルの高さを垣間見れた次第。

2020年8月20日 (木)

百年前の独逸製ピアノ

640x427_2020082021020120日、修理中の百年前の独逸製ピアノ、アクションをスタジオに持ち帰り劣化した部品交換の1日。ピアノ黄金期とも言える20世紀初頭の手作り感満載のメカニックに感嘆するもその調整の厄介さにも四苦八苦。しかし百年経っても手を加えれば充分使える独逸製の堅牢さが素晴らしい!

2020年8月19日 (水)

9月ルセ来日はキャンセル

4-640x45919日、残念と言うかやはりと言うか9月に来日するはずのチェンバロ界の大御所Cルセのリサイタル、キャンセルとなりました(来れば外人演奏家久々の来日公演のはずだったのですが)。まだ未定ながら多分近いうちに彼は日本にやってくるはず・・・。来日情報いずれ出ると思うのでお見逃しなく!

1-640x427_20200819202801今日は個人宅の100年前の独逸製ピアノの修理の1日。堅牢な独逸製も日本の凄い湿気には参ってしまった様子で回転部分のパーツ総交換となり作業はかなり難航。

2020年8月18日 (火)

老舗食堂の貫禄

2-640x427_2020081820580118日、訪問先近くにある創業70年という大衆食堂を久々に訪問。種類豊富で盛りも良くどれも美味なメニューで地元民に人気の店コロナの影響全く無く感じさせず以前同様大繁盛振りを見ると流石老舗の貫禄と感心。

1-640x427_20200818211101少々具合悪いかもというオリジナルフォルテピアノの御機嫌伺いへ。案の定長梅雨の湿気の影響で木が少し膨張した為と判り簡単に御機嫌直りホッ。

2020年8月17日 (月)

前説番外編 日本で最初のヴィオラダガンバ

Photo_2020081719070117日、8月29日開催の日本古楽史研究会例会の前説番外編「日本で最初のヴィオラダガンバ」。今回のテーマは日本のチェンバロ事始めだったのですが調査の過程で予想外の収穫だったのが日本初のガンバについて。実は日本で最初のチェンバロがソロでは無くガンバやヴァイオリンとのアンサンブルで弾かれていたとの事。またその時のガンバ(多分オリジナルのガンバだった?)が最初では無くもう少し早い時期(大正時代?)に別の楽器が日本に来ていた事など日本ガンバ史にとっても画期的な新発見も披露の予定。

2020年8月16日 (日)

超重量級チェンバロ

1-640x427_2020081620560116日、久々に個人宅のチェンバロを運送するも運動不足で体鈍っている上に超重量級の独逸製Zellモデルで四苦八苦。いつもは最少人数で運ぶのが自慢ながら余りの重さに音を上げ最後少し距離有る手運びは男性4人掛かりで何とか完了。

4-640x427_20200816210501仕事終え帰りに御当地名物武蔵野饂飩のお店へ。昔は素朴さが売りだった関東のうどんも最近はジャンクフード化が進行しておりメニュー多彩過ぎて迷う程。うどんはラーメンとは違うはず・・・。

2020年8月15日 (土)

前説5 日本で最初のチェンバロ奏者

2611-212-640x50615日、8月29日開催の日本古楽史研究会例会の前説其の五、「日本で最初のチェンバロ奏者」。今回この話が一番の目玉であります。我々の調査で今まで日本で最初のチェンバロ奏者は関西の演奏家だったと考えていたのですが驚くべき発見がありました。最近発掘したさる演奏家の証言によると今までの推測よりも約10年も前(大正末期か昭和初期)に早くも東京でチェンバロを弾いていた演奏家がいたとの事。実に日本のチェンバロ史を塗り替える大発見でしたがこの発見にまだおまけがありまして・・・。詳しくは例会での発表をお楽しみに!

2020年8月14日 (金)

前説4 日本で最初のチェンバロコンサートの主催者

149-640x441 14日、8月29日開催の日本古楽史研究会例会の前説其の四は「日本で最初のチェンバロコンサートの主催者」。我々の調査では日本で一番古いチェンバロが入るコンサートは昭和七年東京・大阪で開かれた墺太利のグループが出演した物と思われます(但し半分はピアノを使用)。幸いその公演でチェンバロを触った調律師(さる有名演奏家の祖父)がレポートを残しているので公演の概要や楽器の明細が判明しているのですが、それによるとこのグループはさる富豪が個人で招聘したのだとか。チェンバロもわざわざドイツ製を日本に運ばせたとの事。今回はこの富豪が何故チェンバロを日本に運ばせてコンサートを開催したのか?という謎を解明していく予定。

16fチェンバロでのゴールドベルグ変奏曲映像公開!

9-640x463_202008140820017月10日いわきの美術館で収録された山名敏之氏による16f付きチェンバロでのゴールドベルグ変奏曲演奏の映像 が公開されました。16fが加わる事による異次元のBachの世界是非ご堪能ください。映像もホール舞台ではありえない凝った仕上がりです。

2020年8月13日 (木)

前説3 日本で最初にチェンバロリサイタルを開いた演奏家

02 13日、8月29日開催の日本古楽史研究会例会の前説其の三は「日本で最初にリサイタルを開いた演奏家」。昭和七年にチェンバロ入りの公演は開催されていたのですが半分はピアノでのアンサンブル演奏の為チェンバロが主役では無かった様子。では我国最初のチェンバロリサイタルはいつか?となると昭和一二年大阪での公演と思われます。神戸在住のスイス人二人によるチェンバロとヴィオラダモーレのデュオリサイタルで日本人の歌とチェンバロも共演という豪華な布陣。そしてその時演奏した京都の御婦人が日本人初のチェンバロ奏者でした。昭和十一年には早くも神戸にはチェンバロがあったとの事。幸いこの日本初のリサイタルのプログラムが残っておりましたので、三年前の公演八〇周年の記念日に現存していた同じ会場で復元コンサートを開催し大入り満員、ニュースなどでも話題になりましたので覚えておられる方も多いのでは?ただこの神戸在住のスイス人チェンバロ奏者には謎が多くもしかしたら東京でも演奏していたのでは?という最新の説も披露の予定。

2020年8月12日 (水)

前説2 日本人最初のチェンバロ所有者

6-532x56012日、8月29日開催の日本古楽史研究会例会の前説其の二は「日本人最初のチェンバロ所有者」。一体日本で誰が最初にチェンバロを購入したかについての考察です。これも長年謎だったのですがさる音楽学者の昭和一二年の欧米訪問記にその謎を解く貴重な記述があるのを発見、そこには音楽好きで有名な大富豪がチェンバロの注文を自分に依頼したので欧州各地のチェンバロ事情を調査の後独逸のメーカーにチェンバロを発注したとありました。そのチェンバロはアジア向けの特別仕様だったとか。しかし帰国時のニュースには「巴里のプレイエル社のクラヴサン持ち帰る予定」と出てますので出発前にはランドフスカで有名なプレイエル社のチェンバロを購入すると予告していたのかも・・・。現時点の調査では戦前に日本人が購入したチェンバロはこの一台のみの様子。

2020年8月11日 (火)

前説1 日本最初の本格的チェンバロ奏者

2-640x50111日、8月29日開催の日本古楽史研究会例会でご紹介する予定の「日本チェンバロ界の礎を支えた5組の功績者達」、その前説第1回は「日本最初の本格的チェンバロ奏者」。約百年前日本にもチェンバロが入り始め演奏者も現れるようになったもののまだ最初期はアンサンブルや伴奏ばかり、その中本格的なチェンバロ演奏を我国で初めて聴かせてくれたのは昭和16年にチェンバロ携え来日した独逸のチェンバロ奏者エタ・ハーリッヒ=シュナイダーでした。1930年代にベルリンを拠点に欧州各地で活躍していた実力派の彼女が反ナチスとして祖国を追われ亡命に近い状態でシベリア経由で来日。しかし日本に着くなり各地で精力的にリサイタルを開催しラジオにも出演しレコード吹込も行ったようで、彼女の演奏で初めて本格的なチェンバロ演奏に触れた日本人は多かったと思います。最近彼女の初リサイタルに向けた宣伝活動の資料や演奏写真が多数発掘されましたので例会でも紹介の予定。その写真の多くにはナチスの旗が写っており反ナチスで祖国を追われた彼女が何故日本でそのような写真を残したか?という謎にも迫る予定です。ユダヤ人擁護の為(それだけでは無いのですが)ナチスに睨まれた彼女が日本では逆に有力ユダヤ人演奏家から一斉に反発を喰らったというのも複雑な背景があったようです。それ以外にもエタ・ハーリッヒ=シュナイダー研究の最新の成果も披露の予定。

2020年8月10日 (月)

戦前日本のチェンバロ事情を探る

Disques-4310日、私が主催する 日本古楽史研究会の久々の研究発表の場となる例会が8月29日(土)15時より池袋と目白の間に有る御馴染みの洋館で開催。今回のタイトルは「戦前日本のチェンバロ事情を探る」としまして日本にチェンバロが初めて渡ってきた今から約百年前の時代の興味深い話を多数紹介の予定。今日からしばらくはその本番に向けた前説を掲載します。今回の研究発表には実は裏テーマがありまして「日本チェンバロ界の礎を支えた5組の功績者達の紹介」という内容を中心に進めて行きます。その5組を簡単に紹介しますと「日本最初の本格的チェンバロ奏者」「日本人最初のチェンバロ所有者」「日本で最初にリサイタルを開いたチェンバロ奏者」「日本で最初のチェンバロコンサートの主催者」「日本で最初のチェンバロ奏者」というラインナップであります。明日から順次この5組についての前説をご紹介していく予定。乞うご期待!

2020年8月 9日 (日)

模範的休日?

19-640x3909日、少し早い盆休み。どこかに行って美味い物食べたいものの御江戸ナンバーで関西うろつくのはご時勢的にかなり危険・・・、仕方無く目立たない様に熊は出るけど人がいない所(?)を徘徊する羽目に。

4-640x427_20200809211801まずは山越えて但馬の人里離れた古民家蕎麦屋へ。開店と共に飛び込むと幸い貸し切り状態、囲炉裏ある座敷でゆったりと素朴な田舎蕎麦を堪能。しかしアクセス劣悪な山奥ながら食べている最中にほぼ席が埋まる大繁盛振りで若者多し、海外旅行出来ないなら近場でとなったのか?こんな僻地の蕎麦屋でも来客の身元チェック有り!

15-640x427_20200809213201食後はこれまた山奥にある県内有数の名滝初訪問。駐車場から滝まで約1km離れているとの事でハイキング気分で向かうもかなりハードな山道にギブアップ寸前。しかし高低差100mという豪快な瀑布が圧巻で疲れも吹っ飛び何とか山道を生還。登山客皆マスク無しでしたね。最後は趣味の廃坑巡りで〆るも流石渋過ぎて観光客皆無(笑)。コロナ時代の模範的休日?

2020年8月 8日 (土)

白耳義の名工作のクラヴィコード

2-640x426_202008081624018日、西に戻り恒例の早朝川辺散策。地元で人気者のカルガモファミリー今日も愛嬌振り撒き周辺を闊歩。まだ幼い雛は親のスパルタ教育で泳ぎと餌探しの特訓中ながら少し成長した小鴨は人を見ると「餌クレ」と怖がらずに寄って来る・・・。楽したらイカンぜよ!

3-640x422河口近くに貫禄ある蟹を発見。こいつだけ近付いても逃げずにメンチ切ってましたね。腕っ節も強そう。

4-640x432先月の豪雨で流されたのでは?と心配していたこれまた地元で人気の亀も健在!しかし昼にはこの川は水遊びの家族連れで大賑わいの様子。

5-640x427_20200808164401昼は御江戸には無いコテコテメニューをと大衆食堂でお好み焼定食。焼けた鉄板に乗ったアツアツのお好み焼をコテで切るという関西の正統派な食べ方が出来るのが素晴らしい!一人用鉄板皿にコテ置き用隙間があるのも満足度高し!

7-640x420今日はベルギーの名工作のゲブンデンクラヴィコードの御機嫌伺い。日本の湿気に負けて多少御機嫌斜めながら堅実な作りのお陰で楽器の変形全く無く簡単な調整で御機嫌直しひと安心。欧州で評判博しただけあってその敏感なタッチと品格有る明瞭な音色に改めて感嘆!

2020年8月 7日 (金)

ロ短調ミサ公演残念ながら・・・

62-403x6407日、9月に待望の初来日と共にコロナ騒動後初の海外古楽系の大編成来日公演となるばずだったスイスのグループの「ロ短調ミサ」(全国3公演予定)、招聘元主催者の最後まで懸命の努力の甲斐無く残念ながら来日困難との判断で公演キャンセルとなってしまった様子。6月位の情勢では9月頃から来日公演再開出来そうと期待していたのですが、他の公演もチト心配・・・。

2020年8月 6日 (木)

百年前の独逸製ピアノ

4-640x427_202008061914016日、さる個人宅で約百年前の独逸製のUPピアノを拝見。外装の装飾美しいもののパネルを外しアクション部を覗くと世界中での受賞歴が誇らしげに刻印されており実に賑やか!湿気の影響で少々御機嫌斜めながら音色素晴らしくまだ手作り生産だった古き良き時代の香り漂うピアノでありました。

2020年8月 5日 (水)

湿度低目?

31_202008052236015日、全国的に猛暑ながら地域に寄っては湿度低目の所もあった模様(各地で湿度40%台あったとの事)、こんな日は楽器部屋の除湿のし過ぎに御用心!ここ数日梅雨明けで各地から湿気トラブルによる楽器救援要請のご連絡多し。

2020年8月 4日 (火)

長い梅雨のお陰で・・・

4-640x427_202008041824014日、梅雨明けたのでチェンバロ2台の御機嫌伺いへ。1台目の英国製2段鍵盤は湿気の影響殆ど無く少し調律手直ししただけでOK,2台目の仏蘭西製スピネットは湿気でかなりピッチが上がっていたもののダメージは軽症でありました。今年の御江戸の梅雨は豪雨は少なかったので楽器的には平穏だった?と思うも8月まで続く記録的な長さだった為どの楽器もやはり例年に近い湿気の影響はは受けていた様子。

2020年8月 3日 (月)

未だ帰国出来ず・・・

2-640x4593日、フォルテピアノ2台を用意してさる公演企画の打ち合わせ会議開催。参加の欧州在住組お二人は「飛行機飛ばない」「帰国出来ない」とコロナ騒動の影響を真面に喰らっておられる様子。個人的には伊国の最新事情を拝聴出来アリガタシ。

 

2020年8月 2日 (日)

一世紀前のベートーヴェン祭

640x427_202008021736012日、コロナ騒動のお陰でコンサートが半年近く全滅状態となるもその期間を利用してライフワークとなっている歴史研究に邁進中。最近は集めるだけで長年放置していた膨大な資料の整理で格闘するも中々面白いブツを多数発掘。今日出てきたのは大正11年に日本初のパイプオルガン付きの私設コンサートホール「南葵楽堂」で開催されたベートーヴェン祭のプログラム。まだ洋楽が普及し始めたばかりの今から約一世紀前の日本でこんな本格的な企画が行われていたとは驚きであります(それも太っ腹で観客無料招待だったとの事)。改めて紀州徳川家の我国洋楽文化への貢献度に感嘆した次第。しかしこのベートーヴェン祭から1年も経たずに関東大震災でホールは閉鎖となってしまうのですよ。かろうじて助かったパイプオルガンは上野の奏楽堂に移築され現在も健在ですが。この南葵楽堂を作った紀州徳川家の徳川頼貞は昭和6年に欧州からチェンバロを運ばせて日本初のチェンバロ入りのコンサートを開催した御仁でもあるのです。その辺りのお話は8月29日のレクチャーで紹介する予定。日本のチェンバロの歴史に興味有る方は是非ご参加ください。

2020年8月 1日 (土)

梅雨明け

1-640x427_202008011644011日、8月に入ってやっと梅雨明け!しかしまだ当分湿気との闘いは続くので御用心。今年の梅雨程度ならウチは高性能のエアコンのお陰で除湿器の出番無しで常時チェンバロやフォルテピアノに最適な湿度40%台をキープ。常時乾燥気味なので楽器の鳴りも上々であります。

3-640x452_20200801165301やっと晴れ間が出たので早速スタジオ周辺を散策。最近お気に入りのご近所の公園の池は相変わらずザリガニ大繁殖中。久々に子供時代にやった小枝を使ってのザリガニ釣りに挑戦するも(半世紀振り?)中々上手くいかず・・・。今時のザリガニは現代っ子で握力無いのか枝をハサミで掴んでもすぐに離してしまい釣り上げられず、昔は一度挟んだら絶対離さなかったもんですが・・・。人混みに行くのを避けるにはこんな遊びが最適!

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