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28日、歴史的酒文化研究会の御仲間より昭和のまま時間が止まっている居酒屋が間も無く閉店と聞きご一緒にフィールドワークの為訪問。小田Q主要駅駅前ながら再開発寸前で更地にポツンと残るトタンで覆われた草臥れた外装のお店。聞けば駅前なのに今時ガス下水道来ていない、トイレは汲み取り式、酒料理昭和値段、しかし料理美味し。
開店と共に入店するともう常連が一杯やっているものの1人で仕切る女将まだ来ないので少し待っててね!との事(勝手にお酒出して呑んでおられた様子) しかしその女将の出す手料理が絶品。最後会計お願い!と言うと計算は勿論そろばん!久々にパチパチと玉弾く姿拝見出来ました。昭和の姿残す歴史的遺産訪問となった次第。
25日、スタジオで出陣間近のフォルテピアノの最終チェック。メカも調律も安定しているものの練習に来た奏者より「怪しげな物体が楽器から出てきた}との報を受け(もしやGか?)内部探索するも幸い何もおらず・・・。スタジオは年中快適なので寒い冬は色々な物が侵入してくる様子、去年西ではイタチ?猫?のような物騒な方まで住み着こうとされちょっとした騒動でしたし・・・。
昼はブクロの人気和食ランチ店へ。牡蠣汁焼魚煮物納豆玄米と実に真っ当な和風料理どれも美味。少々お上品な値段のお陰で大行列出来ないのもアリガタシ。午後は歌手の方とお茶をしながら情報交換。仏蘭西でここ最近メサイア公演増えているとの話が面白かった、彼らにとっては新鮮な曲なのだとか・・・。
その後さる演奏家のチェンバロの引越をお手伝い。伊国の人気製作家作のジャーマンもう日本に来てから年月経つも今だヨーロッパ風の鳴りっぷりを維持しており感心(管理が良かったお陰か) お届け先で秘蔵の約百年前の素晴らしい楽譜コレクションを拝見し仰天。いや御宝はある所にはあるもんですね。
続いて同じ伊国の人気製作家作のフレンチの引越のお手伝い、こちらも出来立てと同様の豪快な鳴りを維持しており感心。部屋の湿温度管理が上手く行くと海外製のチェンバロも実に安定するものです。
24日、去年9月ワルシャワで開催された第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール、TVでもその模様が紹介され注目集まる中ショパン時代のピアノの音色や演奏スタイルがどんなものだったかを検証する2つの企画を開催いたします。
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まずは2月28日(木)池袋の洋館で開催の蓄音器コンサート。ショパン自身の演奏は録音で残っていませんが直系の弟子達など彼の演奏を良く知るピアニストの演奏はレコードで残っております。ローゼンタールやコチャルスキーなど演奏スタイルを忠実に引き継ぐ孫弟子の演奏や、ショパンの生演奏を聴いた(!)という長寿の巨匠プランテの演奏などショパンがどんな演奏をしていたかを示す貴重な歴史的音源を1930年製の大型蓄音器でお聴き頂きます。ショパン愛用のエラールやプレイエルなどフランスのピアノの音色も聴き比べ頂く予定。また昭和4年(今から90年前)に早くもショパン愛用の1840年代のプレイエルをさる有名ピアニストが弾いた写真が日本でも紹介されていたという驚きの事実も語ります。ピリオド楽器でのショパン演奏はもう90年前から始まっていたのかも・・・? ショパン弾きにとって知っておきたいエピソードを多数紹介予定、乞うご期待!
もうひとつは4月14日(日)同じく池袋の洋館で開催の川口成彦フォルテピアノリサイタル。第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクールで第2位入賞と大活躍だった若手実力派のウィーン式フォルテピアノによるショパンリサイタル、12月の公演が大好評だった為急遽凱旋公演第2段の開催が決定。ワルシャワでのコンクールでも注目集まったフランスのピアノとは全く違った多彩な音色を紡ぎ出すウィーン式ピアノでのショパン演奏是非お聴きください。今回も1820年製のオリジナルフォルテピアノを使用予定。
23日、ピリオド管楽器グループの来日ツァーも築地の人気ホールで千秋楽。今回管楽器奏者が舞台でピッチ合わせをしないのが不思議でピッチ微調整出来るの?と尋ねると「殆ど出来ないのでフォルテピアノは常時A=430ピッタリに合わせてね!誤差の許容範囲は0.5Hz!」との事。今回一番の苦労は環境変化激しい冬場の舞台でいつもピッチを維持する事でした。
今日の公演は某国営放送が収録してましたのでまたTVでも見て頂けるはず(3月22日放送予定だとか) クラシカルのピリオド管楽器とフォルテピアノの鉄壁のアンサンブルとコミカルなパフォーマンスを是非映像でお楽しみください。
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久々の築地訪問、以前なら市場内の食堂に行くのが楽しみだったものの豊洲に移転後はもう場外の観光客相手のお店しか残っておらず困った・・・。色々探してみると場外路地奥の隠れ海鮮居酒屋がまだ営業していると判り久々に訪問。余りの判り難さのお陰か外人観光客が押し寄せておらず昼時でも行列出来ていないのがアリガタシ。
22日、来日中のピリオド管楽器グループ今日から御江戸で2公演、まずは上野の老舗ホールから。このホールとフォルテピアノは相性良いですね。強力な管楽器とフォルテピアノの音量バランスも良好、相変わらずコミカルな演技も日本語でのMCも含めてほぼ満員のお客様に大受けでありました。いよいよ明日築地のホールでの最終公演、お見逃しなく!
今年初上野という事でランチはアメ横高架下のジャンボ餃子で有名な中華へ。いつの間にか綺麗に改装されてましたが間も無く休業との事で噂を聞きつけた方で昼前から大行列。隣の有名な呑み屋からはクサヤの干物を焼く煙が外に充満しており行列待ちの間にクサヤの燻製状態(笑)。ジャンボ餃子もニンニクがっつりで食後はかなり香り高き風体に・・・。
21日、昨日の九州弾丸ツァー、実はフェリーに乗り込む直前に宮崎の教会で完成間近という横田宗隆氏作のパイプオルガンを見学。歴史的オルガンの権威として世界中で活躍されていた横田氏が日本に工房を移して初めての大規模オルガンという事で私も製作中にも見学に行った程注目しておりましたがこの3月にお披露目との事でほぼ完成というオルガンを見せて頂きました。
歴史的オルガンを知り尽くした製作家の作ったオルガンは現代大手メーカーの楽器とは全く違い、明瞭で有機的な発音と敏捷ながら多彩なニュアンスを作り出せるタッチを併せ持つ実に存在感あるものでした。お披露目はオルガン界の至宝H・Vogel氏がわざわざ来日し演奏の予定(ご高齢なのでこれが最後の来日になるのでは?)
このオルガン、手動ふいごも併設しているとの事。ふいご師のための譜面台が最初から備わっている拘り振りには感動でありました。巨匠Vogel氏のお披露目公演は下記の通り
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2019年3月15日(金)19時 「宗教改革500年記念オルガン お披露目演奏会1」 Harald Vogel & 横田宗隆 3000円(要予約限定100席)
3月16日(土)「オルガンの演奏と製作についてのセミナー」
Harald Vogel & 横田宗隆 9時~21時 10000円(要予約限定100席)
3月17日(日)15時 「宗教改革500年記念オルガン お披露目演奏会2」 Harald Vogel & 横田宗隆 3000円(要予約限定100席)
申し込み 問合せ orgelmiyazaki@gmail.com MRO係 まで
まだ少しチケットあるとの事。そして巨匠が長年研究されていたというバッハの平均律第1巻のオルガン解釈の演奏も急遽決定したそうです。飛行機に乗ってでも駆け付ける価値は充分あるお披露目演奏会ですぞ!お聴き逃しなく!
20日、ピリオド管楽器グループ昨日の関西に続き今日は九州高千穂の山奥のホールでの公演。本来はハードな移動ながら今回は往復とも一杯やりながらの太平洋ナイトクルーズの旅。人里離れた僻地のホールながらチェンバロやフォルテピアノも所有すると伺いビックリ、また御近所に温泉や美味い蕎麦屋が沢山あるとの事で是非御贔屓にしたいホールながら今回は九州滞在たった10時間!という弾丸ツァーなので音楽以外は何も楽しめず実に残念。
演奏は抜群の腕前の上に芸達者な一座、今日も本寸法の演奏と共にコミカルな演技で大受けでありました。欧州の第一線で活躍するグループは演奏だけでなくステージパフォーマンスも実に練り込んでますね(MCも素晴らしい!)。明後日からいよいよ御江戸2公演、ご期待ください!
19日、ピリオド管楽器+フォルテピアノのアンサンブル来日公演は西の人気ホールからスタート。凄腕メンバー同士の熟練のアンサンブル圧巻ながら演奏だけで無く結構コミカルなパフォーマンスも有り正に役者揃いであります。特にアンコールには大笑い。珍しい組合わせのアンサンブル是非お見逃しなく!残りの公演はこちらをどうぞ!
コッポラ氏がモーツァルトで使うクラリネット・ダモーレ(?)実に奇妙な形をしてますね。音色の多彩さ音域の広さにもビックリでありました。こちらもコッポラ氏自身によるコミカルな楽器紹介あり。
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18日、欧州で大活躍の実力派が揃うピリオド管楽器+フォルテピアノのグループが初来日。スペイン、イタリア、カナダの多国籍軍で各メンバーの活動は欧州各地と広範囲ながら会話はフランス語というのが不思議。しかしどの楽器も名手揃いでアンサンブルは鉄壁!公演は兵庫(完売)霧島 東京上野 東京築地の4か所。欧州古楽最前線の演奏是非お聴き逃しなく!
クラリネットのコッポラ氏が珍しい楽器を演奏しているので写真撮らせてとパチリ。滅多に見れる楽器では無いので舞台でも紹介しますよとの事。楽しみであります。
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。実はリハ会場のすぐご近所の古寺では今日明日厄神祭が開催中。こちらで生まれた者は1月は初詣、十日戎そしてこの厄神さんの3つを参らなければ正月の気分が味わえないのですよ。リハの合間に抜け出し厄除けの為(実は厄歳なのです)参拝へ。
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しかし参拝の本当の目的は賑やかな露店見物。昔から贔屓だった啖呵売のお店が最近絶滅したのは残念、懐かしの猿回しは復活したようですね。そう言えば昨夜の追悼公演の会場、今日は「はっぴいえんど」のBassの方(笑)のライブだったようですね。聴きたかった!
16日、某音大のチェンバロ、クラヴィコードの御機嫌伺いに出動。毎年この時期は冬の環境変化の為楽器のコンディション大崩れしているものの今冬は暖冬と乾燥少な目のお陰か崩れ具合も控えめ(それでも調律はかなり下がってましたが)。こちらでも「緩い冬」の兆候が出ている様子。
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こちらにあるクラヴィコードは約40年前の独逸大手メーカー製。長年劣悪な環境の中でも全くトラブル知らずの堅牢な作りには感嘆!オーセンティックな作りからはかなり遠いものの現代の工業生産品としては実に優秀な楽器であります。20世紀中盤のクラヴィコード普及の立役者と言える存在か。
午後は明日の震災追悼公演のリハへ。いつもは暖房と照明で異常に熱く乾燥するので楽器には危険な舞台ながらこちらも「緩い冬」のお陰で湿度はいつもより10%も高くダメージ少ないので助かってます。異常気象もアリガタシ。
15日、毎年この時期地元で開催の阪神淡路大震災の追悼コンサートのリハにチェンバロとオルガンで参加。もうあの震災から約四半世紀も経つものの今だ地元の方とあの日の事を話すと皆さんそれぞれの驚くようなドラマを語ってくれますね。私も今だにあの激動と混乱の日々は今でも鮮明に憶えてます。
今日のリハ会場のご近所には戦前には東の浅草と並ぶ大歓楽街だった「新開地」があり(ついでに吉原に並ぶ福原もあるのですが(笑))仕事の合間にその復興振りを検証に街を散策。もはや昔の繁栄の面影は殆ど無いものの歓楽街ならではの飲食店はまだ残ってますね。ランチは大繁盛の居酒屋で鯨丼(500円!)。
夜もハイカラ港街の洋食文化を継承する(?)庶民的な店でトンカツ、エビフライ、ハンバーグと盛り沢山の定食。御江戸なら大行列必至の豪華で安価のメニューのお店ながらすぐに入れるのがアリガタシ。
13日、2月28日(木)池袋の洋館でのショパン企画の蓄音器コンサート、ご紹介する音源のラインナップが出て参りました。まだ確定ではありませんが演奏候補のピアニスト達は下記の通り。歴史的音源(SPレコード)と1930年英国製の大型蓄音器を駆使してショパンがどんな演奏だったか?ショパンの弾いたピアノはどんな音色だったか?などショパンの本当の姿をショパンに関わる19世紀生まれのピアニスト達の歴史的音源から解き明かすユニークな企画です。乞うご期待!
演奏予定のレコード
<ポーランド派>
モーリッツ・ローゼンタール(ショパンの弟子で校訂者のミクリに師事 リストの弟子でもある)
ラウル・フォン・コチャルスキ(同じくミクリの弟子 ショパンのスタイルを忠実に継承)
<フランス派>
ヴィクトール・ジル(ショパン演奏の権威と言われた巨匠)
オーギュスト・ド・ラドワン(エラールを使ってショパンを録音)
アルフレッド・コルトー(20世紀前半フランスを代表する巨匠)
<ショパン存命時生まれのピアニスト>
フランシス・プランテ(録音が残る唯一ショパンの演奏を聴いた事があるピアニスト)
ヴラディーミル・ド・パハマン(20世紀前半最も人気が高かったショパン弾き)
= 第二部 = (18時半 スタート)
演奏予定のレコード
~~歴史的音源で探るフランスピアノの魅力~~
<エラール> ショパンが愛用したフランスを代表するピアノメーカー
イグナッツ・ヤン・パデレフスキ
リカルド・ヴィニェス
ヴィクトール・スタウヴ
ジャン・ドゥネリー
<プレイエル>
ショパンが長年所有していたピアノメーカー
ロベール・カサドシュ
ブランシュ・セルヴァ
マリウス・フランソワ・ガイヤール
クレマン・ドゥーセ
レイモン・トルアール
<ガヴォー> フランス3大ピアノメーカーのひとつ
ロベール・ロルタ
マルセル・シャンピ
レオン・カルタン
各国のピアノの音色の違いを聴き比べ
<ドイツ・オーストリア系ピアノメーカー>
エミール・フォン・ザウアー(ベヒシュタイン)
レオニード・クロイツァー(ブリュートナー)
モーリッツ・ローゼンタール(ベーゼンドルファー)
ワルター・ギーゼキング(グロトリアン=シュタインヴェーク)
<イギリス系ピアノメーカー>
マーク・ハンブルク(チャペル)
マーク・ハンブルク(キース・プロウズ)
ビリー・マイエル(チャーレン)
<オリジナルフォルテピアノ>
シャルロッテ・カウフマン(1790年製モーツァルト・フォルテピアノ)
12日、西のスタジオに出陣間近の楽器を結集。昨日まで生まれ故郷最大の祭り「十日戎」があり(今年私は残念ながら参拝出来ず)名物のえべっさんの福笹がスタジオに到着。これを見ないと正月を過ごした気分が出ないですね。我が故郷はこれから厄神さん、弘法さんと縁日続きで賑やか。
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ランチはスタジオご近所(少し遠い)の割烹で海鮮丼。卸売市場のすぐ傍の為か新鮮なネタ盛り沢山ながら700円と超安価なのが素晴らしい!街外れの隠れランチ名店であります。
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こちらのお店不便な場所ながらお隣が造船所、お店の中には潜水艦の写真溢れているのでその筋の方の溜り場なのでしょうね。確かに我が街の某ホールはロビ―から潜水艦が見れます。
8日、去年9月にワルシャワで行われた第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール、TVでも大きく取り上げられたのでその様子はご覧になった方多いと思います。ショパンの作品を当時のピアノで現代に蘇らせようというアプローチには多くの方が関心を持たれたと思います。そこで我々もショパンの実像に迫るイベントを2つ開催いたします。
まず1つ目は歴史的録音を聴きながらショパンの演奏の真髄に迫ろうという蓄音器コンサート(2月28日池袋洋館)。ショパン自身の演奏録音は残っていませんが直系の弟子達などショパンの演奏スタイルを継承している演奏家達の録音やショパンが愛用していたフランス製ピアノ「プレイエル」や「エラール」を使った歴史的録音は残っております。今回は約100年前のショパンに縁がある録音盤を当時の再生装置で聴いて頂きます。注目はショパン生前の演奏を聴いていたというピアニストによるショパン演奏!歴史的遺産というべき円盤に残されていたショパン演奏是非お聴き逃しなく!
もう1つは第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクールでも使われ話題になったウィーン式フォルテピアノによるショパンリサイタル(4月14日池袋洋館)。プレイエルやエラールなど英国式のピアノと違ってウィーン式は軽やかで艶っぽい音色と多数のペダルによる多彩な音色や音量変化が特徴です。今回はワルシャワ時代のショパンが所有していたピアノ(ブッフホルツ)に非常に近い1820年製のオリジナルのフォルテピアノが登場。若きショパンの演奏は一体どんなものだったかをウィーン式のオリジナルのフォルテピアノの演奏で検証しようと思います。乞うご期待!
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