« 2018年11月 | トップページ | 2019年1月 »

2018年12月

2018年12月31日 (月)

鬼の思い出し笑い

38_480x64031日大晦日。今年も多くの皆様のお陰で素晴らしい1年となりました。

本当にありがとうございました。

年末恒例、今年1年参加させて頂いたステージを振り返る「鬼の思い出し笑い」をお届けします。思い付くまま書いていますのでこぼれたステージも多々あると思いますがご容赦を。

それでは2018年の出会いの数々をどうぞ!

21_640x402今年はまず在欧の若手フォルテピアノ奏者 のリサイタルからスタート。第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール受けますと言うので「それなら出陣祝いに1発やっか?」と開催した公演、まさか彼がコンクールで大活躍するとは!

7_640x4272月はBachとBruggeの名門コンクールの覇者でもあるイタリアの若き俊英チェンバロ奏者のリサイタル。ますます冴える切れ味鋭い演奏に感嘆。若手ながらBaselで教鞭を取る事になったというのもその将来が期待されている証拠か。

7_640x427_6続いて欧米で大活躍、レオンハルトの次世代のトップに君臨するチェンバロ界の大御所の3年振りの来日公演。同じチェンバロでの若手とベテランの音色の違いを連続して聴き比べ出来て実に楽し!何故こんなに音が違うものなのか・・・?

2_640x4273月には秋にワルシャワで初めて開催の第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクールの日本でのプレイベント。ショパン時代のプレイエル、エラール、そして現代のスタインウェイが舞台に並びその音色の聴き比べ(そして希望者による弾き比べも)あり。予想以上にフォルテピアノによるショパン演奏への関心高かった!

11_640x427続いて今やフォルテピアノ界のトップとして大活躍の実力派が2年振り(前回はチェンバロでしたが)に来日しお得意のモーツァルトを披露。東京公演はTVでも放送されたのでご覧になった方も多かったのでは。しなやかな音楽性と卓越した鍵盤コントロールが実に素晴らしい!

11_640x443_24月には欧州で大評判というスペインの古楽Vn奏者が自己のグループ引き連れ来日(グループとしては初来日とか)難曲ビーバーの口ザリオソナタを調弦違う4丁のVnを駆使して実に艶やかに演奏。こちらもTVで放送されたのでご覧になれたはず。

5_640x427続いてフランスからチェロの巨匠が来日。世界で1台しかないというコンサートで演奏可能なオリジナルのアルペジョーネを使ってのシューベルト(オリジナルフォルテピアノと共演)が凄かった!その予想を遥かに超える豊かな表現力と音量には驚愕。シューベルトの名曲はやはりこの楽器で演奏しなくてはと改めて納得した次第。

R_12_640x4274月最後はまだ来日無かった最後の大物チェンバロ奏者が遂に登場しその貫禄の演奏を遂に日本で披露。完璧な鍵盤捌きに圧倒されると共に楽器製作の巨匠を兄に持つだけあって驚くほど綿密な楽器調整の技にも感嘆。初日は兄の楽器2台を使っての愛弟子とのデュオも演奏。

9_640x4275月この時期恒例の有楽町熱狂音楽祭にはフランスのチェンバロの巨匠が登場(半年振りの来日でしたが) 相変わらずスケジュール厳しい中30分もアンコール弾き倒す暴れ振り。この暴れん坊将軍来年秋にも来日予定ながらルセやランド―とバッティングの模様、浪速では2日連続というニアミス状態。チェンバロファンにとっては嬉しくも困った秋になりそう。

6_640x427続いて今欧州で人気上昇中という活きの良い若手リコーダー奏者が初来日。激しいアクションで自在に沢山の笛を吹き分ける演奏が圧巻。伴奏Cem奏者巧いなあと感心するも実はかの難関Bachコンクールの覇者でした。

1_640x4278月には池袋の洋館で日本古楽史研究のイベント開催。今回は蓄音器を使っての歴史的音源と映像を駆使して日本のチェンバロの歴史を紹介。今から80年前に早くも日本でチェンバロブームがあり「バロン大倉」「紀州の音楽の殿様」という2人のキーパーソンがいたというお話など披露。

13_640x4279月古楽界の巨匠日本で久々のモーツァルトリサイタル。約30年前この方のお陰でフォルテピアノの本当の魅力に開眼したという私にとっては大恩人。まだまだ衰えない恐ろしい程の鬼才振りを間近で拝見出来て至福のひと時でありました。

15_640x422続いて日本古楽界の巨匠2人のデュオリサイタル。オリジナルフルートの真髄を知り尽くす達人と鳥の羽チェンバロから見事な音色を醸し出す達人の絶妙の競演が圧巻。しかし後数時間遅ければ台風直撃だったのにはヒヤリ・・・。来年12月にも再びデュオリサイタルを計画中、次回はフレンチ特集の予定、乞うご期待!

2_640x45710月御江戸に続き関西でも日本古楽史研究のイベント開催。日本のチェンバロの歴史は関西から始まった!という驚きの歴史を蓄音器での歴史的音源と映像で紹介。まだまだ謎多い日本のチェンバロの歴史ですが今年も画期的な新事実をいくつか発掘する事が出来ました。来年も研究発表イベント開催の予定です。

5_640x427_2続いて今欧米で最も売れているドイツの古楽オケの2年振りの来日公演。歌、オーボエ、ヴァイオリンの3人の強力なソリスト揃え鉄壁のアンサンブルが見事。確かにバロックからクラシカルまで幅広く信頼されている人気振りが納得でありました。

35_640x427さらにスイスから若手古楽グループが来日。実力派揃いながら初来日というコルネット奏者の圧巻の演奏には仰天。コントロール難しい楽器のはずがこれほど軽々と完璧に演奏するとは正に衝撃でありました。次世代の古楽界を背負う逸材に間違い無しであります。

4_640x427_311月、中世からルネサンス、バロックまで幅広いレパートリーで今欧州で大評判というドイツの古楽グループ 初来日。アグレッシブなショーム演奏でグループを牽引するリーダーの元で躍動感溢れるアンサンブルが見事。パーカッションのコミカルかつグルーブ感タップリの演奏も見物でありました。

9_640x427_2続いて紹介したばかりのドイツの古楽グループと同じく大人気の合唱団との合同でのモンティヴェルディ公演。ホールの空間を自在に駆使し舞台だけで無く天井からも歌や演奏が降り注ぐという演出が素晴らしい(お陰でポジティフオルガンを上の階まで持ち上げるのにひと苦労でしたが)。浪速でたった1回だけの贅沢なステージでありました。

Vbo_16_640x42711月、今欧米で話題沸騰の驚異のカウンターテナーが伊国水都古楽オケを引き連れ遂に初来日。早くも熱狂的なファンのお陰で「フラ様祭り」状態となったツァーはどこも大興奮のステージでありました。御江戸公演は驚きのハプニングもあり伝説のステージとして長く語り継がれるはず。

2_640x427_212月、ワルシャワで9月に行われた第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクールで見事第2位に入賞した若手実力派の凱旋公演を急遽開催。そのコンクールでの活躍振りはTVでご覧になった方多いのでは(1月5日また再放送あり) 世界でも認められた絶妙なフォルテピアノ演奏実に見事でありました。来年4月に再び洋館でのショパンリサイタル を開催予定、乞うご期待!

14_640x42712月には若き実力派として大活躍のフランスの鍵盤奏者が日本で初リサイタル。若干19歳でBruggeコンクールで優勝した雄姿を生で見ていただけにその芳醇で成熟したBach演奏は期待通り。こちらもTVで放送予定なので是非ご覧ください。

以上、駆け足で2018年の想い出深いステージをご紹介しました。

それでは良いお年をお迎えください。

なお喪中((1月19日父が亡くなりました)の為今回新年の年賀状をお出ししておりません。ご容赦ください。










2018年12月30日 (日)

年の瀬恒例の・・・

3_640x45430日、年の瀬の急激な寒波到来の為か「弦切れました!SOS!」という一報を受け急遽さるお宅に参上。西はまだマシながら御江戸はかなり乾燥続いているようですね。西のスタジオの仕事納めを終え年末恒例のご近所の漁港市場海産物流通調査へ。

17_640x460魚市場は御節料理の買出し&観光客で鮨詰め状態の大混雑、年の瀬名物の祝鯛が正月用に飾られてズラリと並ぶ様は相変わらず壮観!まだピクピク動く活きの良い地元産の鯛も見て楽し!

7_640x427しかし気になったのはこれまたこちらの名物「蛸」が半世紀振りという記録的な不漁だった事。いつもはトロ箱から逃亡計る活きの良い蛸で溢れかえる店頭にその姿少なく寂しい限り・・・(そして値段も高い!)。これも異常気象が原因なのでしょうかね。

2018年12月29日 (土)

仕事納め

7_640x42729日、西のスタジオで仕事納めは年明け早々に出陣予定のチェンバロの最終チェック。本格的な寒波到来で例年並みのキツイ乾燥始まった様子(今日御江戸の最低湿度18%だったとか)。西でもやっと加湿器フル稼働であります。

6_640x427西に戻ればまず飛び込むのが長年御贔屓の老舗大衆蕎麦屋。早い、ネタ多い、量タップリ、勿論美味い、回転良いので行列無しという好条件並ぶお店ながら年季の入った接客サービスも絶品。今日もお釣りがすべてピン札でビックリ・・・。お年玉にお使いくださいねとの心使いだとか。




2018年12月28日 (金)

歴史的音源で探る19世紀のショパン演奏&フランスピアノの魅力

3_640x40928日、9月にワルシャワで行われた第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクールのお陰で注目集まったのがショパンが愛用した「プレイエル」「エラール」などの今は無き仏蘭西製のピアノ。果たしてショパン自身はどんな演奏だったのか?誰もが聴きたいはずですが残念ながら録音は残っていない・・・。しかしショパンの演奏を知る同年代の演奏家の薫陶を受けた19世紀生まれのピアニスト達の演奏は幸いレコード録音が残ってます。

10_640x480ショパンが愛した「プレイエル」や「エラール」はどんな音色だったのか?ショパンの演奏スタイルを色濃く残す19世紀生まれのピアニスト達はどんな演奏をしていたのか?これらの疑問を歴史的音源で検証していく蓄音器レクチャーコンサート、2月28日(木)池袋の重要文化財の洋館で開催予定です。詳しくはこちらをご覧ください。現代のショパン演奏とは全く違う19世紀の香り漂うピアノ演奏是非お聴き逃しなく!

2018年12月27日 (木)

エタ・ハーリッヒ=シュナイダー研究家集合

1_640x42727日、やっと真冬の気候になってきたお陰で加湿機能付きエアコンの機能が正常運転に(気温高いと加湿し難い様子)。これでスタジオも面倒な給水が必要な加湿器イラズ、エアコンのみで湿度管理出来アリガタシ!年末年始しばらく無人となるスタジオの楽器管理も万全であります。東で最後のお相手は出陣控えるルイ・デュルケンのフォルテピアノでした。

4_640x427午後から某所でエタ・ハーリッヒ=シュナイダーについての会合に参加。生前の彼女を良く知る古楽界の重鎮お二人に彼女の自伝を邦訳された翻訳家、彼女の演奏スタイルを研究する演奏家など濃いメンバーによる熱いエタ・ハーリッヒ=シュナイダー議論は5時間もの長丁場。今まで聞いた事が無かったような裏話続出で古楽史研究家としては大興奮。しかし彼女の研究がここまで進んだのも執念で自伝邦訳(私家版)に取り組んだ翻訳家の尽力のお陰であります。この自叙伝、激動の時代に翻弄されるドラマティックな彼女の人生も興味深いのですが(20世紀のチェンバロの歴史に関心ある方必読!)ランドフスカやグスタフ・シェック、ゾルゲ、戦争前後の日本チェンバロ事情、東京裁判などについての興味深いエピソードも満載で読みだしたら止まらない・・・。もう品切れとの事ながら希望者あれば増刷しますとの事。興味ある方は梅岡まで。

2018年12月26日 (水)

英国の銘器

2_640x42726日、個人宅で英国の名工作の大型イタリアンと日本のベテラン製作家の大型ブントフライのクラヴィコード2台の御機嫌伺い。一時期冬眠状態だったというチェンバロも弾き込みのお陰で随分目覚めてきた様子。一世を風靡した英国の名工ならではの格調高い鳴りっぷりに改めて敬服。国産クラヴィコードもその堅牢な作りと堂々たる鳴りっぷりに感心。

2018年12月25日 (火)

パリが丸ごと引越して来る!

7_640x43325日、年末なので鬼が笑うチェンバロ話を順次投入。先日初ソロリサイタルでその素晴らしい才能を垣間見せてくれた仏蘭西の若き天才(2004年Bruggeコンクール1位)の録画が2月11日にBSで初放送。その3日後には同じく仏国の若き天才(2012年Brugge1位)の録画も放送とか(こちらは再放送)。話題の新鋭2人の聴き比べが楽しみ。そして10月にはBruggeの覇者達がぞくぞくと来日予定。まずはベルギーの実力派(2007年Bruggeトップ)が来日、続いて仏蘭西の巨匠2人(1983年Brugge1位と2位)が同時期に来日し激突(各地でニアミス有り)、最後は再来日の新鋭(2012年Brugge1位)が直後に公演。いや10月はパリが丸ごと引越して来る位の勢いですぞ。チェンバロファンは今から貯金に励むように!

2018年12月24日 (月)

Xmasのプレゼントはスピネット!

1_640x42724日、西のスタジオのご近所に本寸法の小さな蕎麦屋がいつのまにか出来ていたと知り早速訪問。ひきぐるみとさらしなの2種の十割蕎麦を看板に中々美味いツユと共に岩塩3種が選べるという凝り様には感嘆、トロトロの蕎麦湯にも大満足。御贔屓の蕎麦屋がまた増えてアリガタシ!

3_640x427西のスタジオではこの冬初めて加湿器2台の出陣テスト。例年ならこの時期加湿器はフル回転のはずが今年は今だに出番無し。楽器管理にとっては嬉しい高目の湿度ながらこれも異常気象と言うべきなのかも・・・。

5_640x427Xmasなのでトナカイに曳かれたそりでサンタはスピネットチェンバロをプレゼントとして良い子のお宅にお届け!







2018年12月23日 (日)

仏蘭西の銘器

2_640x42723日、さるサロンで近現代ピアノ2台の御機嫌伺い。まずは独逸の銘器ベヒシュタインの影響濃い国産D社の初期のグランドピアノ、次に約100年前の仏蘭西の銘器Erardの小型グランドピアノがお相手。重厚な独逸系と軽妙で艶有る仏蘭西製を連続で触る事が出来そのキャラクターの違いを存分に堪能。そう言えば2月28日(木)池袋の重要文化財の洋館で仏蘭西ピアノ特集の蓄音器コンサート を開催予定。


2018年12月22日 (土)

古?民家蕎麦屋

1_640x42722日、今日のランチは隠れ家風ながら古が付かない唯の民家蕎麦屋で三色蕎麦。十割、二八、柚子入り変わり種の三種の盛り合わせは汁との相性も良くどれも美味で量もタップリ。これなら大繁盛と思いきや何故か少々閑古鳥が鳴く状態(連休なのに) ただ大将一人で店切りまわしているのでお客大勢押し寄せても困るのかも・・・。

2018年12月21日 (金)

Xmasより終い弘法

1_640x42721日、今日は約40歳と少々年季の入った国産T社のスピネットチェンバロと、ほぼ新品の大手Y社の現代ピアノがお相手。2台を調律するもチェンバロに比べて現代ピアノの調律ピンの硬い事!ピン回しも体力勝負であります。

2_640x427世間では年末の大イベントはXmasですが由緒ある古寺がある西のスタジオ周辺では今日の「終い弘法」が年末で最大のイベントであります。いつもは閑散とした参詣道もご年配向けに特化した渋い露店が立ち並び大賑わい。本殿も電飾と花火スモークならぬ蝋燭と線香でライトアップ?Xmasソングならぬ読経の賑やかな事!(笑)

9_640x427午後の訪問先のご近所に日本でも珍しい建築工具の博物館があり久々に訪問。世界の中での日本の工具と木工技術の突出したレベルの高さを再確認。歴代の名工作の銘品の美しさには惚れ惚れしますね。

2018年12月20日 (木)

西へ

1_640x42720日チェンバロ積んで夜明け前に御江戸出発し西へ。綿帽子乗せた朝焼け富士を眺めながら快適に走るも西は雨。明日から冬休みなのでそろそろ行楽や帰省のラッシュ始まるのかも・・・。

2_640x427久々に西のスタジオで楽器チェック。もう師走後半なのにまだ本格的な乾燥続かないようで(加湿器今だにスタンバイのまま)スタジオの楽器陣温度は一定ながら湿度乱高下のお陰で調律の狂い激しい様子。この冬も楽器の維持には苦労しそうな予感。




2018年12月19日 (水)

上野に出動

1_640x42719日、チェンバロ携え上野に出動。搬入前にリニュアルオープンしたばかりの日本最古のコンサートホールを訪問。オープン前に調律で来た時はまだ展示がクローズだったので今日が久々の見学。展示に新発見は無かったもののベートーヴェン第九について「日本人だけとしてはウチが初めて」という表記になっていましたね(前からでしたっけ?)第九初演は鳴門のドイツ人オケです。

1_640x427_2ランチはホール御近所の老舗蕎麦屋初訪問。明治32年(19世紀だ!)創業という歴史的名店が近くにあるのを知らなかった・・・(それでも他にも江戸時代創業というもっと古い店があるのだとか)。開店と共にサクッと蕎麦を手繰る人、昼から蕎麦と共に一杯やる人など常連客で大賑わい、正に本寸法の江戸前蕎麦屋でありました。私は名物のねぎせいろを注文。ねぎとゲソ天たっぷりのツユがユニーク、これまた御贔屓となりそうな渋い蕎麦屋発掘であります。

2_640x427今日は老舗ホールでのベテラン奏者のアンサンブル公演にジャーマンを提供。いつもはバリバリ鳴るウチのジャーマンもモダンの名手の豪快な演奏の前ではそれ程目立たず・・・。しかしこのホール温度湿度管理が良好で調律師としては実にアリガタイ!

2018年12月18日 (火)

加湿器いよいよ出番

1_640x42718日、個人宅のスピネットの御機嫌伺いへ。例年に無く冬型の乾燥到来が遅かったのですがやっと湿度下がって来たようですね(今日の御江戸の最低湿度33%)。ウチのスタジオでも加湿器やっと稼働開始。まだ天候不安定な様で急な環境変化で楽器の御機嫌が斜めになりやすい時期であります。御用心あれ!

2_640x427スタジオでは間も無く開催の公演のソロリハーサル。古楽器からモダンまで自在に吹き分けるFt界の巨匠と共演するのはモダンPfの実力派。今回はフォルテピアノ(マルコム・ビルソンが以前録音にも使っていた愛用楽器)とモダンPfの2台弾き分けを披露の予定。最近はフォルテピアノ演奏に熱心に取り組んでおられるとの事で本番が楽しみであります。


2018年12月17日 (月)

またも信州越え

1_640x42717日、越中でのBach公演終え今日は楽器2台積んで信州経由の帰京旅。3日前の往路では突然の大雪の中での山越えが恐ろしかったのですが帰りは晴天に恵まれ周辺まだ銀世界ながら道路上にはもう雪は無く快適なドライブ。

2018年12月16日 (日)

北国でハードなミッション

1_640x42716日、越中でのBach公演本番にポジティフオルガンとチェンバロ提供するも中々ハードなミッションに。前日のリハでは極寒の車中泊で冷え切った楽器を通常の状態に戻すのに何時間も掛かったのに(オルガンなどは10Hz以上ピッチ低下してましたし)今日はリハ開始まで殆ど時間無し。それではと車中泊でも楽器冷やさない秘策を多数繰り出し搬入時にはすぐに使える程の状態にする事に成功しヤレヤレ。

2018年12月15日 (土)

北国で2台調律

9_640x42715日、越中でのBach公演のリハにチェンバロとオルガンで出動。氷点下まで冷え込んだ中2夜連続で車中泊の楽器を会場に運び込みチェックするとスタジオで合わせたはずのピッチが2台で1/4音も違う!まあ予想していたので音出し6時間前に搬入させて頂き時間掛けて暖めると最後殆ど調律イラズでありました。冬場の調律は温度コントロールが肝心であります。

5_640x427楽器温めの間の空き時間にご近所の美術館で開催中の明治時代の日本工芸の名品展を観覧。東洋の技法ながらチェンバロの装飾に使うと映えそうなモノが多く勉強になりました。バロック時代の欧州が東洋の装飾に憧れていた訳ですからチェンバロとの相性も良いはず。音色だけでなく装飾にも拘ったチェンバロが増えてくれれば良いのですが・・・。

11_640x393リハの合間に今日もご近所にある街外れの鄙びた温泉へ(1日1湯!)。少し熱めの鉄分豊富なまっ茶色のお湯が心地良し。天然温泉ながら銭湯並みの料金が良心的。







2018年12月14日 (金)

豪雪の信州越え

2_640x42714日、明日からの越中でのリハ本番の為チェンバロオルガン積んで早朝御江戸出発するも日頃の行いの悪さが祟ったのか信州でいきなり豪雪に遭遇。今年は暖冬ではと油断してましたがもう激しい雪でホワイトアウト寸前、スリップ事故の車を横目に恐る恐る山越えをし辛うじて日本海側へ。

5_640x427海岸沿いまで来ると雪は無くヤレヤレ。宿に入るまでまだ時間があると判り恒例のご当地海産物物流調査のため漁港を訪問。旬の蟹、鰤などご当地名産品どれも美味そう。観光課された漁港市場にいると地元ならではの立ち食いの逸品多くそれだけで満腹になりそうで困った・・・。

3_640x427しかし立ち食いは我慢して地元で評判という割烹で海鮮丼を注文。写真では豪華なようでしたが器が思ったより小さいのには少々ガッカリ、まあそれでも豪華なネタ満載で食べ応えはありました(値段は観光地価格かも)

6_640x427食後まだ時間あると判りご近所のマニアに評判という温泉へ。人里離れた山麓にある鄙びた建物は昔は湯治場として繁盛していたものの今はヒッソリと日帰り温泉として営業されているとか。不便な場所なのでもしや借り切りではと期待するも先客の方が1人、それでも2人で独占という贅沢なひと時。

10_640x427こちらは源泉かけ流しで鉄分多いお陰で真っ茶色(出て来るお湯は透明ながら湯船に入った途端変色するとの事)。肌に優しい成分ながら体に沁み渡り芯まで温まる実に良いお湯でありました。これはまた御贔屓にしなくては・・・。

19_640x427良い温泉見つけるとさらに別の所にも行きたくなるものでこの秋に見つけた同じ越中の山奥の鄙びた湯治場跡の秘湯を再訪問。流石に山間部なので雪模様となるも積もる程では無く無事到着。車を置いて長々と急な坂を下りるとやっと姿を現す隠れ家温泉、相変わらず無人で「入湯料は箱に入れてね」というのどかさが素晴らしい!

17_640x427こちらも源泉かけ流しながら余りのお湯の湧く量が凄く洗い場が水没しており階段下りるといきなりドボンと入るしかない贅沢さが素晴らしい。こちらも貸し切りかと期待するもアベックが先に来ており仕切り越しにイチャついておりましたが私が入るなり興醒めしたのか退散し贅沢に1人で独占出来気分良し。北陸の海の幸と越中の名湯巡りのお陰で豪雪の行軍の疲れも吹っ飛んだ・・・?

2018年12月13日 (木)

2種調律

1_640x42713日、今日はチェンバロ抜きでオルガンとフォルテピアノがお相手。まずはポジティフオルガンを調律するも今冬は気温の変動激しくピッチ設定に四苦八苦。異常乾燥ないのが救いですが・・・。

2_640x427季節跨ぎのフォルテピアノは殆ど変化無く調律も実にスムーズ。しかし油断していると舞台でドカンと過酷な乾燥と温度変化で痛い目に遭うのかも。ちょっと不気味な冬であります。

2018年12月12日 (水)

冬到来

640x42712日、車で都内各所を移動するも幹線道路上に雪の塊落ちてましたね。もう関東周辺でも本格的な冬到来の様子。しかしいくら寒くても蕎麦好きは一途に「せいろ」!訪問先近くの庶民的な蕎麦屋で「大もり」頼むもこちらはピラミッドのような豪快な盛りが名物。雪崩起こさないように蕎麦手繰るのが中々難しい・・・。

2018年12月11日 (火)

フタを開けるとトグロが・・・

640x42711日、出陣控えた楽器3台の御機嫌伺いをするもウチで一番タフな独逸製フレンチのフタを開けると中で弦がトグロ巻いてました(自然断弦)。先日の出番が高温異常乾燥の厳しい現場だったのでへそを曲げた様子(本当はスタジオと現場の湿度温度の落差が大き過ぎた為)。冬は前回無事使えたから次もすぐ使えると安心出来ないのが辛いところ・・・。午後はベテランCem奏者のリハーサルにお付き合い。

2018年12月10日 (月)

メンテナンス

15_640x43010日、師走というのに気候の変動不調な今冬、楽器的には異常乾燥始まっておらず助かってますが(まだ加湿器出番無し)我が身は気温乱高下に付いていけずへばり気味・・・、各部トラブル多発で急遽主治医の元に駆け込み念入りに体のメンテナンス。帰りに寄り道しアールデコの館を拝観。もうコンサートはやらないのでしょうかね?

2018年12月 9日 (日)

フォルテピアノ入りモーツァルトオペラ千秋楽

640x4279日、都心の人気ホールでのフォルテピアノ入りモーツァルトオペラ千秋楽。今回歌手に合わせたオケ中での伴奏では無く全体を仕切る指揮者の弾き振りだけにレチタチーボでのフォルテピアノの映える事!もうモーツァルトオペラではチェンバロの出番無くフォルテピアノの独断場かも・・・? 今日のホール昨夜は奇才Pf奏者ポゴ様のリサイタルだったとかでその暴れっぷりを拝聴。開演(開場では無い!)直前まで舞台でPf弾いていたとか有名曲も余りに遅いテンポでの演奏で曲が判らなかったとか武勇伝沢山あったそうな・・・。怖い物見たさで一度奇才の噂の生演奏聴きたかった!

2018年12月 8日 (土)

仏蘭西の俊英Cem奏者御江戸に登場!

10_640x4278日、御江戸郊外の人気ホールでの仏蘭西の俊英Cem奏者のリサイタルにジャーマンチェンバロで出動。若干19歳でBruggeのコンクール優勝という早熟の天才が前半Cem.後半Orのソロでその実力を遂に御江戸で初披露。いやその鍵盤に吸い付くようなしなやかなタッチとシャープながらふくよかで暖かみあるBachの演奏には脱帽!次世代のチェンバロ界を牽引していく中心は彼しかいないでしょうね。圧巻の演奏でありました。

2_640x427実は前半のチェンバロ演奏の後にアンコール弾く準備していたのですが休憩なのでと意外に淡泊な拍手のお陰で用意していたスカルラッティが披露されず残念(素晴らしかったのに!)。今回のステージは某国営放送局が収録していたのでTVでもその雄姿が拝見出来るはず(2月11日放送予定とか)。


2018年12月 7日 (金)

フォルテピアノ入りのモーツァルトオペラ初日

2_640x4277日、明日仏蘭西の実力派Cem・Or奏者の東京唯一のリサイタル会場にジャーマンを前日搬入。若干33歳ながら名門ハルモニアムンディからBachの鍵盤曲全集の録音が進行中と大活躍の奏者のオールBachプログラム、今から楽しみであります。ホールの方に伺うと残念ながら当日券は無しとの事。

1_640x427ランチにホール御近所の御贔屓の寿司屋を久々に訪問すると驚きの張り紙が・・・。確か前回来たのが閉店直前でしたので大将が亡くなったのは今まで知りませんでした。実に不便な場所にある年季の入った小さなお店ながら昼は行列が出来る程の繁盛店でありました。

6_640x427何しろ大振りのぶつ切りマグロがこれでもか!と言う程盛られていた刺身定食が実に素晴らしかったですね。この店に行けるというだけでご近所のホールの仕事は大歓迎だったのですが・・・。私的には全国のホール近くの隠れ名店ベスト5に数える程の御贔屓のお店だったので閉店実に残念・・・。

3_640x427夜は英国の人気指揮者フォルテピアノ弾き振りによるモーツァルトオペラ本番初日。豪華な外人歌手陣揃えたお陰で聴き応え充分。オケも「尖った弓」がリハよりも増えていた様子で古楽テイスト増したのでは。ご来場の海千山千のオペラ愛好家の皆さんも今回のハイレベルの演奏には満足されたようで終演後の熱狂振りが凄かった!次は都心の人気ホールでの公演是非お聴き逃しなく!






2018年12月 6日 (木)

ウィーン式フォルテピアノでショパン

4_640x4276日、朝から仏蘭西の実力派Cem&Or奏者のリハーサルにお付き合い。ブルージュのコンクールで伝説的なブッチギリ優勝したのはもう15年前か・・・(私も現場にいましたが予選から優勝確実視されてましたね) 子供の時からピアノを知らずチェンバロを弾いていたという新世代の演奏はもう楽器と体が一体化しているとしか思えない程チェンバロの鳴らし方が巧い!東京で唯一のリサイタルは早々と完売との事。多くのチェンバロ関係者に欧州の若手トップ奏者の凄腕振り是非聴いてもらいたかったのですが・・・。

9_640x427夜はお馴染みの重要文化財の洋館でフォルテピアノの若手実力派によるショパンプロのリサイタル。先日ワルシャワでのコンクールの活躍振りがTVでも紹介されたのでフォルテピアノによるショパン演奏を生で聴きたいと会場は大盛況。ワルシャワでも評価されただけあってウィーン式フォルテピアノでしか表現出来ない劇的な音色と音量変化で料理されたショパン実に見事でありました。出来れば洋館でのフォルテピアノ公演シリーズ化したいねと演奏家と画策中、今後もご期待ください。




2018年12月 5日 (水)

尖った弓が・・・

5_640x4275日、フォルテピアノ入りのモーツァルトオペラのリハ3日目。今回オケを眺めていると尖った弓の弦楽奏者がチラホラ、伺うと自主的にバロック弓に持ち変えているそうな。管楽器にも古楽器にチャレンジしている方いるとの事。最近のモダンオケも中々積極的であります。その成果は本番(川崎 東京)でお確かめあれ!

2_640x427今日もランチは会場近くの朝から営業という庶民的な居酒屋食堂へ。安い定食をと選んだのが「鮟鱇唐揚定食 700円+税」 今や珍味として高額な鮟鱇を下魚としてイワシやサンマよりも安くしているのがもう昭和のまま!朝から一杯やって御機嫌な親父達に囲まれて美味しく頂きました。



2018年12月 4日 (火)

モダンと古楽の幸せな結合

1_640x4274日、師走恒例のモーツァルトオペラ公演リハ2日目。外人歌手陣の豪華な歌と演技と共に古楽テイストを巧みにモダンオケに導入しようとする意欲的な指揮者のアイデアが上手くハマり「ここは欧米か?」と思える程充実したモーツァルト演奏に。歌劇場でのコレペティ経験豊富だったという指揮者のフォルテピアノ捌きも見事!

2_640x427今回の公演会場の周辺は早朝から営業の居酒屋が何軒もあるという酒文化度が高いエリア。そのレベルを体験しようと珍しく車を置いて通勤で満員の電車で会場入り。地元人気店を昼夜2回も訪問するもお天道様高い時間から一杯やっていらっしゃる方で店は大繁盛の様子。センベロの教科書のようなお店でありました。


2018年12月 3日 (月)

フォルテピアノ入りのモーツァルトオペラまもなく!

3_640x427神奈川の駅前有名ホールでの師走恒例のコンサート形式のモーツァルトオペラのリハにフォルテピアノで出動(指揮者弾き振り)。毎回歌手に海外の豪華メンバー揃え人気の公演、初合わせの練習聞いても歌も演技も体に染み込んでいるモーツァルトオペラの強者揃いばかり、皆いつでも本番OKという仕上がり具合に感嘆。去年は主役含めてソリストのドタキャン続きでしたが今回はほぼ予定通りとの事。神奈川東京の本番楽しみであります。

2018年12月 2日 (日)

高円寺に新サロン登場

8_640x4272日、高円寺の住宅街に新サロンがオープン、今日はお披露目となる冬の旅公演に二百歳の老ピアノで出動。判り難い細い路地奥にあるので場所判らず遭難寸前のお客様多数発生ながら実は駅から実に簡単なアクセスの様子。しかし初めてお伺いすると舞台には英国の最高級スピーカーが鎮座しておりサロン内には真空管アンプや蓄音器、SPレコードなどが一杯で同じ趣味の私は行くなり狂喜乱舞!

7_640x427こちらのオーナー所有のサロンは都内で2カ所目だとか(凄い!)。こちらは50席と小振りながら中々素敵なコンサート会場でありました。近々チェンバロも入るとの事(製作家のお名前聞いて意外な方でビックリでしたが)。古楽系にも使えそうな面白い空間なので注目であります。

9_640x427サロンのご近所に面白いお店あるかと探すと先日神戸にあった国宝級の年季の入った食堂程では無いものの重要文化財級の草臥れた食堂を発見。くすんだ店内には暖房用の旧式ストーブの上に湯気上がるヤカンが乗っかり店の看板猫が前で愛嬌振り撒いているという昭和テイスト満載のお店でありました。

10_640x427注文したアジフライ定食も昭和のままの味、フライをカットしているのは初体験。食べ易いようにと気を使ったのでしょうが大振りのアジフライにかぶり付くのが楽しみだったのですが・・・。ただ神戸と違うのは雰囲気はドップリ昭和ながら値段は少々平成かも?しかし貴重な文化遺産的食堂であります。サロンに行く楽しみがまた増えた・・・?

2018年12月 1日 (土)

西で室内オケ本番

2_640x4271日、師走に突入。今日はいよいよ西で室内オケ本番。今回の指揮者(兼Vc独奏)が創立40年近いこの老舗室内オケの創立メンバーだったとは知りませんでした。今や古楽界だけでなくモダンオケの指揮でも大活躍の方だけに古楽テイストをスパイスにしてモダン楽器でも実に説得力あるハイドンを披露、暴れまくるチェロが圧巻のCPEBachも素晴らしかった!

« 2018年11月 | トップページ | 2019年1月 »

2025年1月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ