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30日、バーゼルの古楽トリオの来日ツァー も前半戦のみちのくと越後の公演が終了し折り返し地点となる今日は越中の駅傍のホールでの公演。驚異のコルネットは相変わらず絶好調の様子。今までと全く次元が違う若き俊才の演奏、残り少ない公演で是非お見逃しなく!
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全国を廻る中今日も空き時間にホールご近所(ちょっと遠かった?)の秘湯温泉に出陣。山奥の寂れた元湯治場という年季の張った建物がまず温泉マニアにはどストライク! 無人の入口で料金を箱に入れもう使っていない湯治客用部屋を通り長い階段を下って河原傍の小さな浴場へ。脱衣所に何か怪しく動く物がいると見てみるとナント沢蟹!
天然掛け流しの浴場に入ると余りの豊富な湯量に洗い場が水没しており入室するなり入浴する羽目に・・・(今日のヴェネチアみたい・・・)。硫黄臭漂う少しぬるめの炭酸泉は実に心地良し!幸い貸し切り状態で入浴出来至福の温泉タイム、マイベスト3に入る秘湯でありました。コンサートでOr奏者から「何故かオルガンから温泉の香りするのですが・・・」と言われ赤面。連日の温泉巡りで香りがオルガンにも移ったのでしょうね。
29日、バーゼルの古楽トリオの来日ツァー も昨日の越後での公演を終え今日は越中への移動日。まずは最後に越後の海の幸を堪能しようと早朝から卸売市場の場内食堂でモーニング海鮮丼。場所柄ネタのデカさと新鮮さ、それに安さは流石!しかし味噌汁に胡瓜が入るのが越後流?(結構相性良さそう)
荒天の中日本海の荒波を眺めながらノンビリ海沿いの一般道で越中へ。途中街道沿いの大衆食堂でランチに越中名物「たら汁」を。タラ一匹を丸ごとぶつ切りで味噌仕立ての鍋に放り込んだまま出て来るという素朴な料理、普段主役になれない淡泊な白身のタラが名物とは面白い・・・。
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食事の後は越中への途中少し寄り道し山奥の湖畔にある秘境温泉で一休み。まだ紅葉には少し早いものの山中の絶景とノンビリ走るトロッコ列車を眺めながら入る露天風呂はほぼ貸し切り状態で実に快適。ハードなツァーも秘湯巡りと各地美味探訪で疲れ知らずであります。
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越中は湧き水名所も多い様子。大概は街外れや山奥に湧き水があるもののこちらは街の中心地でもある駅舎の中にコンコンと湧く名水があり早速ポリタンクに汲んで持ち帰り。中々まろやかな味の湧き水でありました。
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28日、バーゼルのトリオの全国ツァー2日目は越後の街郊外にある新しいホールへ。中々お洒落な内装と残響豊かで程良い広さの古楽向けの空間が素晴らしい!(東京にもこんなホール欲しい!) 併設の資料館で貴重な明治時代の国産オルガンも拝見。素晴らしい施設ながら周辺に全く店が無いのが難点か・・・。
理想的な音響の中バーゼルの3人も絶好調。たっぷりとミーントーン調律による初期イタリアバロックの世界を披露。コルネットってこんな簡単に吹ける楽器だったっけ?と勘違いする程若手コルネット奏者の演奏実に圧巻!まだ30過ぎとの事、将来が楽しみな逸材であります。
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地方旅の楽しみの温泉巡り、今日もホール御近所にあるマニアには有名な秘湯を初訪問。寂れた湯治場という風情の隠れ家温泉は昔油田を掘ったら石油は出ず温泉沸いたという凄い由来だそうで、確かに効能ありそうな少し白濁したお湯は強烈に石油臭く入浴後いつまでも体から匂い取れず参った・・・。秘湯ならぬ珍湯の温泉でありました。
27日、スイスバーゼルから来たソプラノ・コルネット・オルガンのトリオの来日ツァーがみちのく山形の郊外のホールからスタート。もう何度もお伺いしているこちらのホール、相当年季が入っているだけに暖房付けるのが怖く空調無しにするも演奏家から「舞台寒い」とのクレームが。仕方なくいつもと逆で「照明全部付けて舞台暑くしてください」(笑)
今回のグループ、バーゼルを基点に活躍する実力派揃いながらコントロール難しいコルネットを軽々吹く奏者の達悦した演奏には仰天。聞けば重鎮Bディッキー氏の愛弟子で最近メキメキ頭角を現して来ている若手の注目株だとか。彼の演奏聴くだけでもコンサートに来る価値有り!
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息の合ったアンサンブルを聴かせてくれたトリオのプログラムは実に渋い伊太利初期バロックの作品ばかり。日本では滅多に聴けない演奏是非お聴き逃しなく・・・。28日新潟、30日富山、2日京都はチケットまだ残ってますが3日の東京公演はチケット無しとの事。ただどうしても聴きたい!という方は梅岡までご相談ください。もしかするとチケット残っているかもしれません。乞うご期待!
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地方公演の楽しみのひとつは温泉巡り。今回も公演前早朝にご近所の(少し遠い)鄙びた温泉地の外れにある無人露天風呂へ。雨降りなので誰も来ず貸し切り状態、通常はかなり熱い湯なので長時間入っていられないものの今日は雨水のお陰で私には適温で実に快適。
26日、今欧州で最も売れっ子の古楽オケFBOの来日ツァー(たった4回だけとはナントも勿体無い!)も無事終了。本場で大評判だけあってこのオケならではの艶やかで活きの良い演奏は正に圧巻でありました。明日からはスイスバーゼルから来日のソプラノ、ツインク、オルガンの3人のアンサンブルの全国ツァーがスタート。久々にミーントーンの世界を存分に聴けそうで楽しみであります(東京公演ソールドアウトなのは残念!) 初期バロックがお好きな方、山形、新潟、富山、京都の公演是非お聴き逃しなく!
24日、独逸の古楽オケの信州公演の為前日入りし温泉で英気を養ったお陰で元気回復。今日も早朝から諏訪湖畔近くの怪しい(?)隠れ家温泉で朝風呂。街中ながら路地奥の入口が全く判らずウロウロ、やっと見つけて入浴するもご近所の中では湯温低めと伺うもよそ者には熱過ぎて長くは入れずカラスの行水で退散。それでも体暖まり温泉の効能は大きいようですね。
公演会場入りの前にオケも裏方もご近所の名城を見学。好天にも恵まれ写真映えする絶景でありました。私は他にも歴史的名建築を数か所見学へ。こちらの街は湧き水の名所でもあるのですね。水汲み用ポリタンク持って来ておらず残念。
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しかし名物は他にもあり何と言っても蕎麦!街中の有名店を冷やかすも余りの強気の値段に仰天。庶民的な店でお茶を濁すも実は郊外にあるホール近くに中々本格的な蕎麦屋が出来ており(量も多い!)最初からこちらに来れば良かった次第。
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今日の公演会場は容積広く残響タップリの古楽向けの素晴らしいホール。音響の良さもさる事ながら照明の熱も余り楽器に影響せず環境が安定しているのがアリガタイ。お陰で調律師は本番でも殆ど調律手直しせずに済み開店休業状態でありました。
23日、独逸の人気古楽オケの来日ツァー 今日は移動日で信州へ。途中独自の作風でクオリティ高い楽器を作るベテラン製作家の工房を久々に訪問し新作のジルバーマンコピーのクラヴィコードを拝見。比較的小振りな5オクターブブントフライのモデルながら豪快な鳴りっぷりに感嘆!この楽器は10月27日に信州八ヶ岳の教会でお披露目公演、続いて11月24日にも横浜の教会でお披露目を兼ねた公演が開催予定。
楽器試奏の後今度は信州にある色々な建物探訪へ。まずは縄文時代の遺跡跡に復元された茅葺の竪穴住宅を見学。なだらかな丘陵地帯の見晴らしの良い斜面にある住宅は中々快適だったのでは・・・?
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次は諏訪出身のユニークな建築家が地元に作った建築作品陣を見学。高い木の上にあったり空中に浮いていたりする大胆な茶室は何度見ても笑いと感動がありますね。第1号作品という資料館も訪問するとスタッフの方が「この変な(?)建築が何故世界的に注目されるのか判らないのですよ」との事。実にぶっ飛んだ建築であります。
続いて諏訪湖畔にある日本で唯一の重要文化財の温泉施設へ。昭和初期建築の豪華な洋建築の外観と共にステンドグラスや彫刻で飾られた巨大な風呂が名物で是非入浴したかったものの今日は休業日で残念ながら入浴出来ず外からの見学のみ。
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折角有名な温泉地でもある諏訪に来たならと地元民御用達という隠れ家温泉を訪問。まずいきなり住宅地の片隅にある入口が判らずウロウロするも部外者には絶対判らない秘密の入口をやっと発見(この路地奥が入口でしたが判る訳無い!) 恐る恐る中に入ると番台は無人で勝手に入浴料を置いていくシステムにもビックリ。
中は小さな湯船だけながら幸い貸し切りで気分良し。硫黄臭タップリの濃厚で熱いお湯が掛け流しを独り占めという贅沢なひと時でありました。近所にも怪しい隠れ家温泉多数あるも組合員専用との事でよそ者は利用出来ないそうな。それでも立ち寄り湯多数あるので急遽温泉巡りを敢行、次は少し大きな公衆温泉を訪問するも余りのお湯の熱さに数分も浸かれずすぐに退散(地元民の方は全く平気な様ですが・・・)
温泉の次は信州名物蕎麦巡りへ。人気店が軒並み休みという最悪の曜日ながら観光客相手の大箱店でも蕎麦のレベルは高い。試しに2軒目は駅中の立ち食い蕎麦を訪問。普通の安い蕎麦とは別に本格的な蕎麦も用意されておりこちらもレベル高し・・・。建築、温泉、蕎麦を堪能の1日。
19日、朝から所要で某演奏家宅を訪問。去年苦労して入手されたという1892年仏蘭西製ハルモニウムを拝見。日本では数少ないコンサート仕様の楽器だとか。こちらは私同様ヴィンテージオーディオマニアだけあって楽器だけでなく蓄音器やLP初期盤真空管アンプなどマニアックな装置やレコードがゴロゴロで羨ましい・・・。時間経つのを忘れて様々なレコードを拝聴してしまい慌てて退散。
午後は1890年建造の日本最古のコンサートホールへ。やっと長期の改修工事が終わったとの事で稼働前に楽器の御機嫌伺いで参上。ホールを拝見するも重要文化財なので内装は殆ど前のままながら空調が新しくなり加湿装置も導入されたのだとか。これは古楽系にはありがたい進化ですね。11月からリニュアルオープンです。今日は1890年代に縁がある1日でありました。
18日、日々秋らしくなり気温も下がり気味でやっと冷房から暖房に切り替え。しかし例年より湿度がまだ高めで除湿もしたいがエアコンで暖房除湿が同時に出来ないので湿温度管理しばらく苦戦しそうですね。御用心あれ!スタジオでは間も無く出陣のオリジナルフォルテピアノの御機嫌伺い。11月は抱腹絶倒前代未聞のシューベルトプログラム、12月は新しいホールのオープニング企画で冬の旅、そして第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール凱旋公演とオリジナルならではの音色で魅了する聴き逃せない公演目白押しであります。
15日、9月にワルシャワで開催された第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール、地元の威信を掛けて参加のポーランド勢が上位独占の中唯一第2位に割り込んだのが日本から参加の川口成彦氏、その健闘を讃えて急遽12月6日(木)東京池袋で凱旋公演の開催が決定しました。詳しくは公式HPをご覧ください。
ワルシャワのコンクールではショパン愛用だったと伝えられる仏蘭西製のピアノ「Erard」「Pleyel」が登場していたのですが、同時にショパンがワルシャワ時代に愛用していたという「Buchholtz 1825」の復元楽器も活躍したとの事。
このウィーン式のフォルテピアノ「Buchholtz」は晩年パリ時代にショパンが使用したErardやPleyelとはまた違う音色が注目された様子。今回東京での凱旋公演ではショパン愛用のウィーン式フォルテピアノに近いと思われる「Johann Georg Gröber」(1820年オリジナル)が登場の予定。仏蘭西のピアノとは全く違うウィーン式フォルテピアノでのショパンの演奏是非お聴きください!
13日、関西の古都でのミュージアムコンサートにデカイタリアンで出動。昨日までのみちのくに続き今日も日本人ながら抜群のグルーブ感の強者がお相手で聴き応え充分。本日の会場が本来は講演会場で床や壁が全面吸音しているので(床は絨毯)全く響かないと伺っていたものの演奏してみると意外に古楽器でも音が膨らみ心地良い・・・。どうやら約60年前の建物だけに内装の木材がかなり上質だったお陰か?
昼本番終演後ご近所の明日の本番会場でリハへ。20年振りの訪問という駅前商業施設内のホールはバブル最後に建っただけには高級感満載。どこかで見た景色だと思っていると「カザルスホールに似ている」との事。当時どこも憧れのホールでしたね。いや懐かしい!
10日、みちのくのお馴染みのホールで明日開催のチェンバロコンサートのリハーサルに出動。世界で活躍する名手によるバロックと現代曲のユニークな組み合わせは聴き処満載、16fチェンバロの迫力ある音色の本領発揮であります。御江戸から実はたった200kmの距離は日帰りも簡単(その上昼夜2回のワンコインコンサート!)是非足をお運びください!
こちらのホール訪問のお楽しみのひとつは海の幸!今日もホール御近所(少し遠い)の漁港にある海鮮食堂でネタテンコ盛り(大振りの岩牡蠣入りなんて他には無いのでは?)の海鮮丼を堪能。
9日、出陣前最後の楽器調整2台。英国製の携帯用超小型スピネット。堅牢な構造ながらヴォイシングが意外に繊細で調整がシビア。2台目の独逸製大型イタリアン、無事越夏出来たか心配しながら数か月振りにフタを開けるも豪快な鳴りっぷりは健在でホッ。この夏も例年通りエアコン除湿器フル回転ながら記録的な猛暑でダメージ受けなかったのは幸いでした。
紀州の殿様ご自慢の日本初のパイプオルガン付きコンサートホールでの大正11年ベートーヴェン特集の演奏会のプログラムを縁有って入手。この時演奏された交響曲4番、日本初演は東京では無く第九と同じ四国鳴門のドイツ人捕虜収容所だったそうな。大正時代四国と九州のドイツ人捕虜達がかなりの曲の日本初演をしているようですね。
8日、9月にワルシャワで開催された第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクールで見事第2位を獲得したフォルテピアノ奏者の川口成彦氏、その活躍を祝して急遽凱旋公演の開催が決定しました。
12月6日(木) 19時開演 池袋 自由学園明日館講堂
川口成彦 フォルテピアノリサイタル
~ ウィーン式フォルテピアノで聴く ショパン ~
詳しくは 公式HP をご覧ください
今年1月開催の Vol.Ⅰに続き1927年建築(重要文化財)の素晴らしい音響の洋館で、1820年製のオリジナルフォルテピアノを使ってのオールショパンプログラムの演奏です。現代のピアノとは全く違うショパン本来のピアノの音色を間近で是非ご堪能ください!
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ショパンの祖国ポーランド勢が上位入賞を独占する中唯1人外国勢として第2位入賞を果たし、ワルシャワの観客に熱狂的に受け入れられたという川口氏のフォルテピアノによる情熱的なショパンが東京に舞い戻ってきます!コンクール入賞後初めてのショパンプログラムのリサイタル、是非お聴き逃しなく!
チケット予約はこちらをご覧ください。
6日、以前は私の主戦場として数々の企画をお手伝いしていたチェンバロ付きサロンに実に約四半世紀振りにイベントで参上。まず前半は浪速が誇る老舗ホール百周年を祝してその舞台に登場した歴々の世界的な演奏家の名演を蓄音器とSPレコードで披露。エルマン、ゴドウスキー、クライスラー、ハイフェッツ、シャリアピン・・・とその面子の豪華さには皆さんも驚いておられた様子。
後半は「日本のチェンバロの歴史は関西から始まった!」という大胆な説を色々な資料と映像でご紹介。日本人チェンバロ奏者第1号第2号共に関西人だった、昭和12年に関西のチェンバロ奏者が東京進出を計っていた、古楽器製作は関西の方が断トツに早かったなど地元民もビックリ!というお話連発で皆さん相当面食らったのでは?
3日、秋到来でコンサートシーズンもたけなわ。相変わらず古楽系公演目白押しの中私がイチオシの仏蘭西人チェンバロ奏者が12月に日本で初リサイタルを開催。ベルギーの老舗古楽オケの看板ソリストとして何度も来日しているもののホールでのソロリサイタルは今回が初めて!若干19歳でブルージュのチェンバロコンクールをブッチギリで優勝した剛腕振りを生で見ているだけに今回のリサイタルはやっとその雄姿を日本で拝めるかと期待充分であります。レオンハルト亡き後チェンバロ界を牽引する若き実力派の演奏是非ご賞味あれ!東京はチケット争奪戦必至の超人気ホールでたった1回のみの開催との事で予約はお早目に!
1日、朝起きると台風は去ったもののスタジオ周辺夜中の嵐の惨状がいたるところに・・・。昨日公演開催出来たのは実は奇跡のようなタイミングだったようですね。終演後数時間で都心全面鉄道運休となったので夜本番だと絶対中止でありました。名人の「至高のヘンデル」聴けた方幸運でした。西へ移動の予定が台風の為高速通行止め続き午後まで都内に缶詰状態。待機時間に次の蓄音器レクチャーで掛ける音盤選び。珍しい約百年前のチェンバロ演奏は勿論の事クラシック各種の名手の演奏や歌声の他にJazzからひばりまで多彩な音盤持ち込む予定。蓄音器コンサートではリクエストもOK、20世紀前半の名演を当時の音色で聴きたい方是非お越しください!
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