鬼の思い出し笑い(其の弐)
昨日に続き今年お付き合いした海外演奏家の思い出などをご紹介。
6月、伊太利の重鎮自己のグループ率いて久々の来日(20年以上来ていなかったのでは?)。実にコンパクトな編成ながら歌が器楽隊の前に並ぶという独特の配置で充実したサウンドを披露。モンテヴェルディながらお馴染みの1/4SCmeantoneを使わなかったお陰か実にまろやかな響きでありました(最近欧州では同傾向の様子)
6月、伊太利の若き天才Cem奏者が来日、お寺本堂での公演でその超絶技巧の鍵盤捌きを披露。若いながらもバーゼルの教師として迎えられたというのも納得の圧倒的なパフォーマンスでありました。最近彼は優男風では無く髭面なのでご婦人方ご注意あれ(笑)
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7月 NYとパリを基点に活躍中のCem奏者のリサイタルツァー。オリジナル楽器での演奏経験も豊富との事でウチのコントロール難しい鳥の羽フレンチを見事に鳴らしたのには感嘆。
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7月、長年続けてきた日本古楽史研究の集大成の企画が念願叶って実現。ちょうど80年前(昭和12年)のこの日に日本で初めてのチェンバロコンサートが開催された会場での再現公演。神戸在住のスイス人によるチェンバロ演奏だったのですが、日本人初のチェンバロ奏者も共演という画期的なコンサートでありました。
6月9月、在京のモダンオケのハイドン天地創造が短期間に3つも競合するという珍しい事態に。その内2つにフォルテピアノで参加。古楽系指揮者による演奏も北欧の人気合唱団参加の演奏も共に存分に持ち味出した好演でありました。モーツァルトオペラもですがハイドンもチェンバロからフォルテピアノに人気が移りつつありますね。実はこの楽器、アーノンクールやミンコフスキーの天地創造でも出動した歴戦の強者であります。
10月、古楽界のレジェンド・シギス親方がお馴染みのグループ率いて来日。親方今回はスパラもガンバも無しでVnに専念。若き天才バンジャマン君も切れ味鋭い演奏でグループを牽引。私彼らの初来日からお手伝いしておりますがもうその頃の記憶が曖昧なのが困ったもの。
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10月、Vn Vc Fpの人気者が集まった4夜連続公演。ベートーヴェントリオプロにはオリジナルFp、モーツァルトデュオにはコピーワルターを提供するという贅沢な内容。モダン、古楽器の両刀使いの巧者達のパワフルな演奏に圧倒されッぱなしでありました。
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10月11月、日欧混成グループのツァーにイタリアンCem2台+オルガンで参加。鍵盤楽器3台+R、Vn、Vgの編成はサウンドが実に多彩。狭い会場にも無理やり鍵盤楽器を押し込んだ上に自作の演奏用お立ち台まで用意していたのには脱帽でありました。
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12月、仏蘭西の重鎮Cemデュオが来日。業界の暴れん坊将軍と噂されるピエール氏今回も様々なエピソード振りまきながら大暴れでありました(汗)。しかしジャーマンとフレンチという全く違うキャラの楽器を見事に相性良く鳴らした2人の力量にもう脱帽でありました。どうやら3月にTV放送ある様子。乞うご期待!
今年1年当サイトをご愛読頂きまことにありがとうございました。
では良い御年をお迎え下さい。
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