80年前日本のチェンバロの夜明けはここから始まる
25日、昨夜の日本で最初のチェンバロコンサート再現企画、80年前と同じ演奏プログラムをお話や貴重な映像も交えて紹介する事が出来ました。何よりも昭和12年の公演と同じ建物で開催出来た事は本当に画期的だったのでは。昭和8年建築のビルが戦災、震災をも乗り越え今だに浪速の代表的な名建築として君臨しているのが素晴らしい!昨日は開演前にビル完成の昭和8年当時の貴重なフィルムを特別に上映、まだ殆ど高層ビルが無く御堂筋が未完成の古き浪速の街並みをビル屋上から360度眺める映像には仰天。
80年前演奏があったホールは残念ながら50年前に大幅に改装されてしまい以前の贅沢な内装はもう見れなかったのですが、僅かに残る写真から当時の豪華さが垣間見れました。写真の舞台上部の謎の文様は星座を模したデザインだとか。戦前のホールとしては実にハイカラな内装だったようですね。昨日司会担当だった関西古楽界の重鎮N氏は若い頃この舞台で演奏した事があるそうな(これにもビックリでしたが)。舞台は豪華だったけど裏は狭かったとの事。しかし戦前戦後の浪速の人気ホールだったもののどんな演奏家が出演していたのか殆ど判らないというのが実に残念。日本初のチェンバロコンサートは幸い当時のプログラムが現存しておりその明細が判明しており助かった次第。今後の研究の成果に期待しております。
幾度もの大改装で戦前戦後浪速で人気を誇った豪華なホールの形跡は殆ど無くなっているもののビルの各所に昭和初期のモダンなデザインの形跡が・・・。日本有数の企業本社ながら今だに80数年経つ歴史的建築を大切に使い続ける浪速商人の心意気を垣間見る事が出来た次第。
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