久々に蓄音器イベントのご案内。7月2日(日)15時 参宮橋・オリンピック記念青少年センターで開催、今回はチェンバロが主役であります。詳しくは最後をご覧ください。
様々な芸術が花開いた20世紀初頭に現在の古楽ブームの源流であるチェンバロ復興運動が起こっていた事はご存じでしょうか?その華やかな第1次チェンバロブームを当時のレコードと装置で聴きながら解説して参ります。チェンバロ復興の歴史をオリジナル音源と解説で辿る貴重な機会であります。使用蓄音器は英国EMG社製MarkⅨ(1930年)。電気を使わないアコースティック再生の生々しい音でお楽しみ頂きます。
まずは最初にチェンバロブームが起こった1930年代の演奏を聴いて頂く予定。この時代早くも多数のチェンバリストが色々なメーカーの楽器を使ってレコードを録音し競い合っておりました。今回はその時代の多彩なチェンバロの音色と演奏を当時の蓄音器(1930年英国EMG社MarkⅨ)とレコードで聴き比べして頂きます。
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最初のチェンバロブームの立役者と言えば勿論W・ランドフスカでありましょう。その名声は当時極東の日本にまで存分に届いており音楽雑誌などでは頻繁に特集される程の大人気でした。しかし彼女とチェンバロの関係には実は多くの謎が残されています。今回はその謎の解明にも挑戦する予定であります。
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謎といえばチェンバロ復興を目指しながら当時のメーカーはヒストリカル構造では無いピアノのようなチェンバロを作り続けたというのも不思議であります。しかし最初期にはメーカーはオリジナルチェンバロに忠実なタイプを作っていたようでした。では何故コピーをやめて20世紀独自の設計に傾いていったか?という大いなる謎にも迫る予定であります。
また当時の人々はオリジナルチェンバロの魅力を早くも知っていたようでして貴重な録音が残されております。今回はA・Ruckers1618年作(1段)やA・Vater1737年作(2段)などの現存するオリジナル銘器の約90年前の演奏も披露の予定(時間あればオリジナルフォルテピアノの演奏も掛けましょう)。しかしオリジナルチェンバロの演奏が昭和初期に日本でも発売され話題になっていたとは驚きであります。
そして今回の目玉はかのバッハ所有だったと伝わる「BachCembalo」の演奏であります。最近苦労の末入手した貴重な音源を初披露(ただしソロ演奏ではありません)。現在弦も外され演奏不能な状態なだけに演奏出来た時代の音色は実に貴重、きっとバッハが実際に弾いていた音色の片鱗が味わえるはず・・・であります。またこのチェンバロが早くも76年前日本で紹介されていたという秘話もありますので乞うご期待!
「20世紀チェンバロ復興の歴史を振り返る」
~最高級蓄音器で聴き比べるオリジナルの音~
2017年7月2日(日) 15時 (開場 14時半)
定員 40名
会場) オリンピック記念青少年センター カルチャー棟 美術室2 会場案内はこちら
(小田急線 参宮橋駅徒歩7分 地下鉄千代田線代々木公園駅徒歩10分) アクセスはこちら
レコード解説) 梅岡俊彦
会費) チェンバロ協会員 2000円 一般 2500円 学生 1000円
主催) 日本チェンバロ協会
ご予約・お問合せ)
◆メール cembalo_events@yahoo.co.jp (ご予約 ・ お問い合わせ)
◆電話 080-9661-8196 (毎週火曜日 10 時~ 17 時、 お問い合わせのみ)
梅岡まで直接お申込みも可能です。 umeoka-gakki@nifty.com
皆様のお越しをお待ちしております。
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