洋館で味わう17世紀チェンバロ音楽
24日、今日のお相手の楽器は約半世紀以上前に独逸で製造された特殊洋琴。ピアノとチェンバロ(風?)の両方の音色が出せるというユニークな楽器ながらそのメカニックは複雑怪奇で調律調整に四苦八苦。普及廉価版的な小型鍵盤楽器ながらその完成度の高さを見ると当時独逸で相当力を入れて作られたようですね。もしかするとナチスが国民の音楽教育のためにリコーダーと共にチェンバロも各家庭に普及させようとして作らせた楽器なのかも・・・。
今日の会場はお馴染みの池袋の重要文化財の洋館。約百年前の世界的な建築家ライト設計の姿がそのまま守られているという空間は音響雰囲気共に本当に素晴らしいですね。普段はコンサートNGというこの部屋で特別許可を得て開催されるという2月2日(火)のチェンバロリサイタル、是非洋館の素晴らしい響きを味わって頂きたいものです。
通常のチェンバロコンサートで登場するような2段鍵盤の楽器では無くイタリアン(MARTIN SKOWRONECK 1980)と初期フレンチ(ALAIN ANSELM 1997)という2台の個性的な1段鍵盤チェンバロを使って、選び抜かれた魅力的な17世紀の作品を演奏するという意欲的なプログラムの公演であります。そういえば来年はこの公演でも取り上げられるフローベルガー生誕400周年というメモリアルイヤーなのですね。
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ヨーロッパチェンバロ界の最前線で活躍する北谷直樹氏の卓越した演奏まだ未体験の方は是非一度その迫力満点の演奏を味わって頂きたいですね。その抜きんでた音楽表現には驚かれるはず・・・。注目の洋館でのチェンバロリサイタルの明細はこちらをご覧ください。
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