日本チェンバロ界のルーツを解き明かす蓄音器コンサート
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今回のイベントは、今や世界に誇るチェンバロ大国となった日本が、実は遥か90年前の昭和初期からチェンバロ大好き国民だったというちょっと驚くような事実を当時のレコードと貴重な文献資料で解説いたします。昭和初期にチェンバロの演奏がレコードで聴けるようになるとすぐにその魅力に熱狂し、レコード鑑賞では物足りずとうとう遥か彼方仏蘭西は巴里のランドフスカ女史のコンサートやレッスン会場にまで押し掛けたという当時の日本人のチェンバロ好きの様子を私が苦労して蒐集しました様々な文献資料でご紹介いたします。
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また驚く事に昭和初期にもうオリジナルチェンバロを含む歴史的楽器の演奏がレコードで多数日本に届いており古楽器復興運動の最先端に当時の人々は高い関心を持っていたようですね。20世紀後半の世界的な古楽ブームの中での日本人の活躍のルーツはここから生まれて来たのかもしれません。チェンバロ関係者としては是非知っておきたい情報満載のレコードコンサートであります。
古楽サロン「樹」 蓄音器コンサート
「日本人は90年前からチェンバロが大好きだった?」
~昭和の香りする茶の間で味わう昔のチェンバロの音色~
2016年1月16日(土) 15時開演(14時開場)
出演 音盤解説 梅岡俊彦(チェンバロ調律師)
蓄音器 英国製大型ラッパ蓄音器 EMG markⅨ(1930年製)
料金 2000円 (限定 20名)
会場 古楽サロン『樹』 (板橋区南常盤台2-25)
東武東上線 ときわ台駅より徒歩7分
今や世界でも有数のチェンバロ人気を誇る我が日本ですが、実は90年前の
昭和初期にも一大チェンバロブームがあった事は殆ど知られていません。
当時の日本人は19世紀に忘れ去られていたチェンバロの復活にいち早く注目
し、レコードを通じてその神秘的な音色に熱心に聴き入っていたようです。
意外にも欧米での古楽復興運動の最先端に日本人は結構早くから関心を
持っていたようですね。
今回は当時の日本人が熱狂したチェンバロ演奏の数々を同時代の英国製の
大型蓄音器で聴いて頂きます。
お聴きいただくレコードを少しご紹介いたしますと
+ 日本人が初めて聴いたチェンバロはこんな演奏だった!
(昭和3年ランドフスカの日本で最初に紹介されたレコード)
+ ランドフスカ以外にもこんなに沢山のチェンバロ奏者が紹介されていた!
(当時の人気チェンバロ奏者のレコードをご紹介)
+ 当時早くもオリジナルチェンバロの演奏が日本で紹介されていた!
(ルッカースやファーターなどの銘器を演奏のレコードをご紹介)
またレコードの他にも当時の貴重な資料も展示いたします
+ 日本で最初のチェンバロリサイタルのオリジナルパンフレット
(エタ・ハーリッヒ=シュナイダー最初の東京でのリサイタルのパンフレット)
+ 世界で最初にゴールドベルグ変奏曲のレコードが発売された際の日本の
音楽雑誌 (大々的なゴールドベルグ変奏曲特集記事あり)
+ 当時のランドフスカの公開レッスンのレポート記事
(パリ郊外の自宅サロンを訪問した日本人の詳しい報告あり)
そしてレコード演奏の合間に知られざる90年前からの日本人とチェンバロ
との深い関係を興味深いエピソードを交えて解説いたします。
皆様には90年前その未知の古楽器の音色に熱狂した当時のチェンバロ愛好家の興奮を当時の雰囲気で味わって頂けると思います。
チェンバロ関係者としては是非知っておきたい情報満載、我々日本チェンバロ界
の意外なるルーツを探るちょっと珍しい企画となりそうです。
皆様のご来場をお待ちしております。
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