文豪の名作に登場した(?)蓄音器
13日、今日は最近判明したウチの爺様の蓄音器と昭和の文豪との興味深い関係のお話を。私の兵庫県西宮市にある実家は戦前に建てられた古い2階建ての家だったのですが(阪神大震災で被災し惜しくも解体)、家の横には近所では「一本松」と呼ばれる道路の真ん中に生える大きな松の木があり文豪谷崎の名作「細雪」にも登場する旧跡でもありました。細雪執筆当時阪神間に居住していた文豪はこのご近所に知人がいたそうで良く立ち寄っていたとの事。そのため文中でこの一本松近くの家を訪問する様子を詳しく描写しているのですが昔からどうも我が家をモデルにしているのでは?と言われておりました。最近偶然改めて細雪を読み返してみるとナント我が家らしき御宅の描写に「2階の窓から蓄音器の音色が聴こえた・・・」という描写があるではないですか・・・。もし文豪が執筆のため下調べをしたならば調査で訪問した際の情景を結構使っているはず、どうも当時のウチの周辺の家数件の特徴を混ぜた設定で描写したと思われるのですが文中の「表札が新しい」という条件に合うのは当時どうもウチだけとの事。そうなれば取材中に偶然一本松の傍の家の2階から蓄音器の音が聴こえた風景を文中で描写したのでは・・・というのが私の推測であります。
文豪が細雪執筆当時ウチの2階は私の親父の部屋だったそうで当然蓄音器の音色が聴こえたのならウチの爺様の蓄音器を掛けていたはずとの事。もし取材当時の情景をそのまま使ったとなると文豪はウチの爺様の蓄音器を聴いて細雪に登場させたと言う事になります。今となってはこれ以上検証する事は難しいかもしれませんがかなり可能性高いお話ではと思うのですが・・・。イヤ突然飛び出してきたウチの爺様の蓄音器と文豪の名作の関係に興奮してしまいましたね。
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