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2014年6月24日 (火)

18世紀ピアノの王者

114124日、目出度い生誕300年を迎えるCPEバッハ、これは様々な演奏会を企画して祝わなければ・・・と思うもこの息子バッハの時代に合う鍵盤楽器が日本には殆んど無いのですよ。父バッハの演奏で良く提供するMietkeもちょっと違う気がしますし。フォルテピアノとなるとクリストフォリでもシュタインでも時代が違い過ぎ。そこでやはりこれしかない!と注目したのがジルバーマンのピアノでした。ジルバーマンピアノと言えば父バッハとの出会いのエピソードが有名ですね。最初は辛口の評価ながら次には気に入ってもらえたとの話が伝わってますがバッハは最後までピアノを想定した作品は作らなかったというのが定説でした。しかし鍵盤楽器の達人が新発明の画期的な楽器を前にしてインスパイアされなかった訳が無い!、実はピアノに出会った1730年代以降の作品はピアノを意識して書かれたはず!という大胆な持論を携えジルバーマンモデルのピアノで父バッハの作品を演奏しているのが武久源造氏。自らジルバーマンモデルを「魔改造」して(弦やハンマーの皮を何十回と交換しながらチューンナップしているとか)バッハが気に入ったであろうピアノの音色を探索し続けておられる様子。私も彼の「魔改造ジルバーマン(笑)」の表現力には仰天した次第。そのジルバーマンのピアノはゴッドフリードから甥のストラスブールのハインリッヒの時代にも引き継がれ長期間人気のピアノとして製造されていたようですね。私がこの2月に訪問したベルリンの博物館でゴッドフリード・ジルバーマン1745年作のポツダムの楽器の複製とJ・ハインリッヒ・ジルバーマン1776年のオリジナル楽器の2台を拝見してきたばかり。この2台のアクションの図面を比べても基本的な構造は殆んど一緒でしたので、18世紀中盤ジルバーマンタイプの楽器はレギュラーモデルとしてヨーロッパ各地で人気を博しており長期間製造し続けられていたという事になるんでしょうか。

3211またかの有名なシュタインはこのハインリッヒ・ジルバーマンの弟子でした。ウィーンメカの元祖と言われているシュタインも実はある時期まではウィーンメカでは無くジルバーマンメカを採用していたとの説が有力です(現存する初期の作品はウィーンメカでは無いですし)。またこれまた有名なモーツァルト所有のワルターもオリジナルはウィーンメカでは無くジルバーマンメカだった可能性があるとの説が最近出て来ており専門家の間で論戦中であります。2月に訪問したウィーンでお会いした著名な修復家のフーバー氏も「モーツァルトワルターはオリジナルはウィーンメカでは無いと思う」とおっしゃっておりましたのでかなり有力な説として認識されているのでしょう。

ジルバーマンピアノがバッハからモーツァルトの時代までを跨ぐ18世紀を代表するピアノだった!という説はピアノに関わる者にとっては大変興味深い新説であります。そのジルバーマンピアノを自ら聴いて、弾いて、検証出来る貴重な機会が7月6日の池袋の重要文化財でのこのイベント。バッハ、モーツァルトの鍵盤作品はジルバーマンピアノを知らずして語る無かれ!と申し上げたいですね(かなり挑戦的であります)。乞うご期待!





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