後世に語り継がれるコンサート
27日、まずは昨日関西から運んだチェンバロを某音大の学生寮にお届け。今時の寮は昔に比べると驚くほど立派、チェンバロも大きなエレベーターで簡単に運べてビックリでした(グランドピアノが入るサイズだとか)。夜は業界最高齢のポーランド生まれの英国人Vn奏者(最近は1928年生まれと公表されてますが私の持つ1950年代の演奏家年鑑では1923年生まれと表記、本当の年齢は不明な様子)のリサイタルを聴きに築地のホールへ。実はお客が少ないので招待券でお越しくださいと誘われ伺うも会場に着くと大勢のお客様が殺到、実は席数より二百人位多く来場されたようで皆さん席が無く場内大混乱(自由席だったのも混乱の原因でした)。座れなかったお客様の中には声を荒げて抗議する方、諦めて帰る方、茫然としたままの方など会場スッタモンダの末結局ロビーのモニターTV前に椅子を並べて溢れたお客様百人近くを収納。演奏家も気を使って開演前にロビーに顔を出し自ら釈明してお客様の怒りを納めてナントカ開演に漕ぎ着け演奏開始(五十分押しでした)。前半エネスコのソナタは九十歳近いお歳からか技巧的にはアブナイ部分もあったものの作品が生まれた時代のパッションを全身から醸し出す迫力の演奏に脱帽、後半もお客様に舞台から語り掛けながら曲途中で演奏止めたりと自由奔放ながら二十世紀初頭の「良き時代」の香りを引き継ぐ演奏に聴き惚れてしまいました。終演後会場に入れなかったお客様に特別サービスですよと会場内の別室で座席を確保出来たお客様には内緒で(!)改めてアンコールを演奏する一幕も・・・。お陰で私は演奏家のすぐ傍(たった2m!)で演奏を聴く事が出来大感激。こんな波乱のコンサートは後世に語り継がれる事間違い無しでしょう。
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会社のHPを見たらお詫びの挨拶(簡単な)がありました。
自由席で8,000円も取っておきながら、200名の定員オーバーとはいただけませんね。わざわざ夜半に出かけた方は特に気の毒です。帰った方やモニターで聴いた方への返金(プラス交通費)はあったのでしょうか?気になるところです。
この会社がマネージしている自由席の演奏会は要注意、会社名を憶えておかないと(この会社に腹が立ってきました)。
投稿: QQ@横浜 | 2013年3月28日 (木) 11時46分