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27日、朝から年貢納めでご近所のゼームショへ(今年は頑張って2月中に済ませたぜ!)。あまり嬉しくない訪問ながら唯一の楽しみはお隣の古い洋館(ケーサツ署なのですが)の素晴らしい梟のレリーフ拝観。昔のケーサツは中々洒落っ気があったのですね。
肩の荷を降ろしたので(笑)晴々とした気分で老舗ライブハウスのピアノ調律に出動。ミラーボールを眺めながら調律するなんて貴重な機会(都留の宴会ぐらい?)、ロックではお馴染みのスモークによる楽器被害(油系のスモークだと巻線緩むんですよ)なんていうのも古楽器では絶対無いトラブルか。頑丈なモダンピアノながらキツイ空調で結構御機嫌斜めのところを必死になだめて何とか仕事は終了。
23日、北関東の港町でのコンサートに白フレンチで出動。早く到着したので時間調整のため(笑)港の魚市場を見学。お隣福島県では獲れない鮟鱇やメヒカリが茨城では結構出てますね(大丈夫なのか・・・)。それでも他所で獲れた魚の割合が多く震災の影響まだまだ色濃い様子。観光客はやっと戻ってきたとの事。
会場入りしリハの合間に港町の食堂で穴子丼のランチ。丼に収まりきれない大振りの穴子が凄い!(安いんですよ) 静かな港町を歩くと何故か場違いな「オタク系」の若者が沢山出没しカメラをパチパチ・・・。聞けばこの寂れた港町(失礼!)が人気アニメの舞台となったので(女の子が戦車で街を走るとかナントカだそうです)一躍アニメファンの聖地となったのだとか・・・。
今日はお寺でFt、Sop、Cemの独逸在住の奏者によるコンサート。地元出身の奏者の出演とあって溢れんばかりのお客様で本堂は満員、お陰でリハ時には9℃しかなかった寒い舞台も温度が上がり調律師としては助かりました。商店街の協力もあってお客様に獲れたて地元イワシのつみれ汁(美味しかったです)が振る舞われるという漁港ならではのサービスが素晴らしい!
昨日話題にした初体験の調律法「Sorge」。17世紀風と18世紀風の2種類のデータが出て来たのですが、どうやら演奏家のオーダーは18世紀後半のキャラクター。ハンブルグ周辺ではこの調律はナイトハルト系として認識されている様子。
17日、今日は楽器を離れて古音盤(SPレコードですね)三昧の1日。実は昔からメンバーだった古レコードオークションの例会に参加のため珍しく電車でナニワへ出動。いやミナミの繁華街も随分変わり果てたモノですね、古い風情を残すエリアが随分少なくなってしまったような気がして残念。
今日のオークションの出品は昭和初期(主に戦争前後)の流行歌がメインと言う事で、私の蒐集対象の盤(二十世紀初頭の古楽演奏、Jazz、演芸など幅広いのですが)が殆んど出てこず収穫は少なかったものの、恐ろしく博覧強記のレコードマニア達の獲物を前にした真剣勝負を間近に拝見出来て大興奮。何しろ百年近く前に発売されたレコードのタイトルの冒頭を読み上げるだけで、百人一首かるた大会のように歌手や作詞作曲家、B面の曲、果てはレコード番号までスラスラと言えるというのは驚異という他ないですね・・・(Bach作品のBWV番号を言うだけですべての曲の明細と作曲年を言えるようなと言えばお判りか)。古音盤蒐集家達の凄さを垣間見れた一日。
13日、久々の神戸。西のスタジオに移動の途中に南京街に立ち寄ると春節祭の真っ最中で獅子舞などで賑やかな事。しかし今や観光客相手の新参店ばかりで地元民が食べに行けるお店が殆んど無いのが残念・・・。今日は西のスタジオに初登場のオルガンを搬入。
またもや新しい楽器を入手・・・、ではなく実は古くから所有していた足踏みオルガン。最近入手したYamahaの資料で調べてみると明治45年(1912年)製、ナント101歳のオルガンでした。ふいごの調子がイマイチながら一世紀を経た今も立派に演奏可能、流石にコンサートでの出番は無いと思いますが(モノ好きな演奏家なら使うかも?)西のスタジオの守り神として鎮座する予定。100歳を超えるお歳ならもうオリジナル楽器と言って良いのでは・・・。
西のスタジオは実は1カ月振り、保管中のチェンバロ陣が無事越冬出来ているか心配で(何しろ初めての冬体験なので)各楽器をチェックするも、幸いどの楽器も状態は良好でひと安心。ピッチも安定しておりまずは楽器保管場所としては合格といったところでは。
12日、昨日の洋館コンサートではご一緒したメンバーからまた興味深いお話を沢山伺う事が出来、日本古楽史研究家としてはアリガタイ機会でありました。チェンバロ製作家の大御所故H氏の銘器「黒フレンチ」(数々の演奏家が愛用してましたね)の有り処を伺えたのも大収穫(H氏が工房を仕舞われてあの銘器がどこに行ったのか実は知りませんでした)。今はさる処で安息の日々を送っているようですがまた日の目を見る事があるかもしれないとの事。またクラヴィコードについての驚きのお話も入手。実はナント大正12年にさる有名宗教家の記述に「クラブイコード」という言葉が出て来るそうです。まだドルメッチやランドフスカのレコードが日本で発売される随分前の事なので何故宗教家がクラヴィコードについて知っていたのかは謎であります・・・。もしかすると日本に欧米の古楽器復興運動の情報が届いていたのは昭和では無く大正か明治末かもしれないですね。今後の研究に期待です。
9日、出番を終えたチェンバロの返却で500kmの長旅の1日。まずは腹ごしらえと早朝より名古屋の卸売市場の場内食堂で海鮮丼で朝食。店は仕事終わりに一杯という市場の方で満員・・・(朝の7時なのですがね)、羨ましい!
まだ雪残る中央道~上信越道を久々に通過し上州入り(新東名出来てからは全く使わなくなりましたね)。楽器返却前に先日行きそびれた丘の上の古民家蕎麦屋を再訪(今日は営業時間内に間に合いました)。車でないと行けない辺鄙な場所ながら中々繁盛の様子。囲炉裏の端で頂く蕎麦中々素晴らしく値段も良心的で大満足。無事チェンバロをお届けして関越道で帰京。連休前半なので渋滞無く目白に帰還。もしかして笹子トンネル開通との事で中央道に行楽客が集中したのかも。
8日、「雪怖い」と急遽名古屋に前日入りしたので午前中はノンビリ(名古屋でも早朝雪振りで驚きましたが)。まずはモーニングコーヒーでもとデカ盛りの聖地として有名な喫茶店を初訪問。
朝から食べきれない程の量が出てきたらどうしようと怖々モーニングセットを注文するも出て来たのが並みの喫茶店よりも質素な量で拍子抜け・・・(実はホッとしたのですが)。午前中は近々チェンバロをお届けのお宅に下見で訪問。心配していた階段上げも難易度はそれ程ではなさそうで一安心。
名古屋に来ればと今一番御贔屓の鰻屋をまたもや再訪。記録的な鰻高騰で満足出来る量と価格のお店が激減の中、このお店の鰻はかけがえ無く「この値段なら大満足」と言える鰻好きには最後の砦のようなお店。今日も「これ以上食べられない・・・」という程大盛の鰻で満腹でした。
今日は今や日本一の稼働率を誇るホール(今年は年間400公演いけるのでは・・・との事、凄い!)でのチェンバロリサイタル。遠路運んできた奏者自身のフレミッシュも音響素晴らしい会場との相性抜群で迫力あるバッハ演奏を披露。こんな古楽器向きな会場が東京にもあれば嬉しいのですが・・・。
4日、舞台でのフォルテピアノの異常乾燥対策の秘密兵器として先日入手の弦楽器用保湿材、昨日舞台初参戦ながら会場が余りにも乾燥してしまったのでその効果を推測するのが困難でしたが(湿度30%を割ると舞台に水を撒く位しないと根本的な解決にはならないはず)、心なしか楽器のダメージが少なかったような気が・・・(期待していたのですよ)。私はVc用を使用しているのでここ数日共演したVc奏者にこのスグレモノの効果を伺うと「効果抜群」と言う方と「殆んど効果無く気休めでは?」という方と意見は両極端・・・。F字孔が大きく開いていて密閉度が低いVcは効果少なくても構造上密閉度の高いフォルテピアノでは少しは効果あるはず・・・(と信じたい!)。
2日、やっと都心の雪が解けたかと思うと突然の春のような暖かさの1日。今日はオケの定期公演でのViva「四季」本番。モダン楽器ながら弦楽器は立奏(チェロの立奏初めて見ましたが中々音通りますね)で配置を工夫したりと意欲的なステージ。人気指揮者(今日はMCに専念されてましたが)のトークも面白く色々サービス満点のコンサート(どこのオケも生き残りを掛けて頑張っておられますね)。
昨日のリハは凄い乾燥に悩まされるも、今日は朝から生暖かい雨振りでさぞかし舞台は乾燥が収まっているだろうと期待して計測すると昨日よりナント約10%も湿度が上昇!それでもたったの25%・・・、「今日は湿度計が計測不能じゃない!」と喜ぶも(汗)アブナイ乾燥のまま。しかしウチのフレンチは昨日からピッチや調律は全く変化無く相変わらずのタフさを誇示(20%前後の厳しい環境に2日間放置されたら普通のチェンバロならトラブルは必至でしょう)。
1日、オケ定期公演リハにチェンバロで出動。今回は首都圏有数の「アブナイ」会場なので演奏家お気に入りのジャーマンではなくタフさを誇る白フレンチを使用。舞台に楽器を入れると予想通りいきなり湿度計は測定不能と表示(多分湿度は15%のカラカラ状態でしょう)。普通の楽器ならこれだけ乾燥すれば響板割れるか断弦するか・・・、調律は勿論ベロベロになるところがウチのタフガイは数日前のスタジオでの調律のままピッチは最後まで全く変わらず涼しい顔・・・。悪条件でも頼もしいチェンバロです。
庶民的なエリアのホールながらご近所に上品な蕎麦屋があると聞き昼休みに早速訪問。住宅街の隠れ家的なお店でモダンな吹き抜けの内装は周辺とはミスマッチながら女性客に受けそうな凝ったネタのお蕎麦が並び行列が出来る程繁盛の様子。味良し量もたっぷりでデザートも無料で付くサービス振りながら少々強気のお値段かも。しかしこれでこのホールに行く楽しみが増えました。
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