ドルメッチからヴェンツィンガーまで
27日、蓄音器で聴くガンバ特集、先駆者達の演奏はどれも聴き応えあり(実は私もまとめて聴くのは初めてでしたが)。まずは古楽界の開祖たるドルメッチファミリーが登場。今のガンバ奏者が聴けばのけ反る様な(笑)牧歌的な演奏ながらやはり古楽器はこうあるべしというその確固たる信念が当時高く評価されたのでしょう。 次は同時代に欧米で人気を博した仏国のカザドシュ一家(巴里古典樂器研究會)、その明快で派手な演奏はさぞ受けたでしょうが沢山の偽作を捏造したのもその商魂たくましさ故の勇み足か。続いて亜米利加古代楽器演奏協会、同じ明快な演奏ながら多少アカデミックなスタイル。高名な作曲家ヒンデミットの兄ルドルフ・ヒンデミットは中々迫力ある演奏。日本でも昭和7年と相当早くにガンバの日本盤として発売されたほど人気だった様子。
独逸のガンバの先駆者グリュマーはヴェンツィンガーの師匠ながら前時代的で大仰な奏法、その弟子でバーゼル古楽界の開祖たるヴェンツィンガーは現代古楽奏法の先駆者たる堂々の演奏。同じ時代では?と推測するトゥッサのバッハガンバソナタ(この時代に6枚組の全曲集を発表)は両人の間位のスタイルながら共演のチェンバロが完全にモダンの音色で今の耳からは結構異質に聴こる? 20世紀前半のガンバ演奏がこれほど多彩とは改めて驚いた次第。
秋の気配漂う中、明日館の庭で白や黄色の珍しい彼岸花を発見。しかし今年はパリッと咲いた彼岸花は見逃してしまったかも。(これも厳しい残暑のお陰か)。
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