ドルメッチとCパーカーが共演?
15日、昨夜の蓄音器コンサート、古楽界の御開祖様ドルメッチ翁のクラヴィコード演奏が技巧に走らず(走れず?)楽譜にも自由奔放な(過ぎる?)演奏に皆驚かれた様子。同時代の古楽界のもう一人のスターであるランドフスカ女史の聴く者を圧倒するような演奏との違いを実感されたのでは。(画期的なクラヴィコード演奏のバッハ四十八協會のレコード発売が第1回で頓挫したのもこんな理由かも) しかしコンサートでピアノに負けないような音量と表現力を備えるためにチェンバロに大胆な改造を推し進めた「現場主義派」の女王様に比べて、一般愛好家の関心を得られなくても頑なにオーセンティックなスタイルに拘った「原理主義派」のドルメッチ翁の姿勢こそ実は現在の古楽の源流だったのでは? もし彼がもっと技巧派であればきっと現代古楽復興の歴史は変わっていたはず・・・、また技巧派の後継ぎ長男ルドルフ・ドルメッチの早世が無ければヒストリカルチェンバロの初代スターは阿蘭陀人ではなく英国人だったかも・・・。蓄音器から流れる古き演奏を聴きながら古楽界創世記に想いを馳せた一時。しかし昨夜のレコードで大受けだったのは何故かチャーリー・パーカーのSavoy盤、ドルメッチを聴きに行ったらCパーカーに感動!となった次第。次回の蓄音器コンサートではどんな珍盤で受けようか今から思案中。
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