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29日。今月は何故か2台チェンバロの公演ばかり・・・(数えればナント10公演!)、その最後が近江楽堂でのこの公演。1月同会場での公演に続き再び鳥の羽根フレンチと今回はチビイタリアンの2台が登場の予定。16年前の阪神大震災の際に全壊した建物の瓦礫の下から救い出されたというこのフレンチ、今回も東京でシブトク生き残りました。2度の震災を経験したチェンバロは他には無いのでは・・・。実は阪神大震災の際に被災したチェンバロは実は殆んど無かったのが幸いながら不思議でした。瓦礫に埋まった我がフレンチが一番酷かったのでは?今回の東北関東大震災で被災したチェンバロの話はまだ聞いていないのですが皆さんご存じでしょうか?パイプオルガンの被害は多少耳にしているのですが。
28日、5日振りに西国から東京に帰還(久々の1200kmの深夜ドライブでした)。ここ数日広島はまだ雪模様ながら博多は暖かく桜の季節もまもなく!という陽気、また震災後連日緊迫した雰囲気の東京に比べると西国はまだ平穏な様子。しかし東京への土産にしようとミネラルウォーターを捜すも西でも店から姿を消してました。高速の給油所はもう行列は見かけずガソリン事情相当好転したのかも。 久々に東京のコンビニに入るとその品物の少なさに改めて仰天(西のコンビニは普通でしたし)、やはりこちらはまだ震災の真っ只中ですね。
今年4月30日5月1日開催予定だった国際古楽コンクール<山梨>、正式に1年延期(中止では無いとの事)が決定したようです。(アントレで発表ありましたね) 甲府でも計画停電の影響が出ており苦渋の決断だった様子。2012年4月に甲府で皆さんと笑顔で再会出来る事を切に願っております。
暗いニュースばかりの中、明るいニュースもありました。渡邊順生氏、2010年度サントリー音楽賞受賞との事、おめでとうございます!
23日、池袋でのNaoki氏のリサイタルにチェンバロ2台を携え出動。会場(重要文化財の洋館)の地震被害を心配するも全く大丈夫でしたよとの事。ここは停電もなく電車のアクセスも便利なので今の混乱した状況では都内でも貴重な演奏会場かも・・・。
深夜の帰宅が不安とのことで結構直前キャンセル出たもののやはりこの時期本物の音楽に触れたいとの思いの方が予想以上に来られ中々活気ある公演になり嬉しい限り。皆さんの笑顔や熱い拍手を見れただけでも困難な状況でも開催して良かった!2台のチェンバロを自在に操り色彩感豊かな音色を引き出したNaoki氏の卓越したテクニックと音楽性には圧倒されっぱなしの一時。終演後は「Naoki旋風延長戦」のために再び深夜西へ移動。途中の御殿場あたりは雪、もう桜の開花の時期ながらまだまだ厳しい寒さ続く様子。
昨日の神戸続き明日23日池袋明日館でのチェンバロリサイタルを予定の北谷直樹氏。実はスイスから来日予定のチェンバロ奏者(震災の影響で来日中止)の代演として急遽下記の3公演への出演が決まりました。
3月24日(木) | 19:00 | 京都市 | 青山バロックホール |
3月26日(土) | 13:30 | 広島市 | 広島YMCA国際文化ホール |
3月27日(日) | 17:30 | 福岡市 | 住吉神社能楽堂 |
21日神戸・23日東京と同じチェンバロ2台でのソロリサイタルの予定。プログラムは多少変わるようです。神戸公演聴き逃した!という方は是非お越しください。ただ私もチケットの申し込み方法伺っていないのですが・・・。
明日の明日館公演、東京の計画停電や電車運休など移動が相当困難と予想されますので予約されている方でも無理をなさらないでください。チケットは事前予約も当日券と同じ扱いにいたしますのでもし来れなかった場合もご安心ください。
明日のリサイタル、ご来場お待ちしております。
神戸から東京への道中のガソリンスタンド情報です。下りの東名名神の制限無し・行列無しの高速SAの給油所と違い、今回利用した中央道上りのSA給油所(恵那・駒ケ岳)は行列無しながら20Lまでの制限あり。驚いたのは上り最後の給油所の談合坂SAはナント5Lか1000円分しか給油出来ず。たったそれだけなら高速降りたらまたすぐに給油所捜しをしなければならないのでアテには出来ないのでは。中央道はどこでも給油大丈夫だろうと油断しているとアブナイのでご注意を!多摩北部は給油所事情が結構悪いと伺っていたものの、夜中の3時過ぎにはもう給油所の開店を待つ車の行列が出来始めておりビックリ。(仕事のために寝食を削ってでも頑張っている皆さん頑張ってください!) しかし小平市の新青梅街道沿いに24時間営業(?)の給油所が行列無しで営業しており(制限無し)苦労無く満タンに出来たのが幸いでした。深夜早朝ならまだ場所によっては給油も可能では?
21日、神戸の酒蔵でNaoki氏のチェンバロリサイタル、今回も2台のチェンバロで出動。地震以来被災地より遠いとは言えやはり神戸の方は皆震災被害の報道には釘付けになっておられたようで公演最初はやはり客席の雰囲気が暗くて重い・・・。しかしNaoki氏の躍動感溢れるチェンバロの音色を聴くにつれ次第に皆さんの中に生気が溢れだした様子。休憩中の酒蔵恒例の利き酒(今回はしぼりたての甘口辛口の2種類)でさらにリラックス、終演時には以前同様素晴らしい音楽に触れる喜びを取り戻されたようで皆さんの笑顔を見て私も本当に嬉しく思った次第。(意表をつくアンコールには皆さんオヤ!と大受けでしたし・・・) Naoki氏の東京リサイタルは3月23日(水)19時から池袋明日館で。興奮冷めやらぬ大勢のお客様とコンサートの余韻を味わいつつ私は急いで楽器積込みしすぐに神戸を出発。今回の地震で工房が全壊したお仲間に私の携帯用軽油タンクを届けるために真夜中中央道で東京西部へ。阪神大震災の際に買い込んだタンクがそのまま残っており少しでもお役に立てればと提供を申し出たものの中身の16年モノというビンテージ(?)の軽油は果たして使えるものなのか少々心配。明け方近くにタンクお届け完了後目白に帰還。
明日3月21日(月・祭)神戸酒心館でいよいよ北谷直樹氏のチェンバロリサイタル開催。初期フレンチとジャーマンの2台のチェンバロを自由自在に操る「Naokiマジック」を是非生でお聴きあれ!前回大評判のルイ・クープラン、今回は2台のチェンバロの弾き分けとなる模様。アッツォリーノ・ベルナルディーノ・デラ・チャイア(1671-1755)という謎の作曲家の作品も中々心に沁み入る旋律の作品ですのでお楽しみに。 神戸の公演は1751年創業(バッハの没年の翌年ですね)という灘の老舗酒蔵ご自慢の「しぼりたて」の利き酒付き。当日券あります。
20日、神戸に戻り早速御近所のお店で不足物資の調達へ。しかし懐中電灯や乾電池、カセットボンベ等は東京同様売り切れ、トイレットペーパーやティッシュなどはまだ山積みで豊富。皆から「地震数日後に東京の家族に送ろうと神戸の店を捜しても震災関連商品の姿が消えていた」と伺っていたのは本当でしたね。
19日、地震後初のコンサートで東京のド真ん中、官庁街の紫煙漂うホールに出動。出演予定の外人演奏家が今回の地震騒動で来日キャンセルとなりこの公演も中止かと覚悟するも急遽演奏家を交替して何とか公演開催に。この紫煙ホール、小ぶりで室内楽向けのホールながらチェンバロソロは多分初めてとの事。結構残響もあり古楽にも使えるホールでは? 今日は震災の犠牲者の追悼のため拍手もアンコールも無い静かな公演、音楽と共に慰霊の思いを感じつつチェンバロの音色を存分に味わえた贅沢な一時。終演後は久々に西へ移動。心配した高速の給油事情、東京周辺は少々混雑しているも富士SAあたりから西は普段と変わり無しでホッ。途中のコンビニに入ると乾電池やティッシュなど東京では姿を消している物資が普通に店頭に並んでました。途中凄い数の機動隊の車両が東へ向かっていたのは何故?
18日、スタジオ仕事の合間に今日も周辺の店散策。本日の収穫はカセットボンベと乾電池、携帯電話の電池充電器など。まだ根気よく捜せば御近所でも物資は残っていますね。しかし震災関連以外のお店はどこも閑古鳥鳴いている様子。これでは復興支援する前に東京の経済状態が先にダウンしてしまうのでは? 贅沢や無駄使いをしろとは言いませんが外食や買い物など普段の生活をすることも今我々が出来る復興への経済的な貢献となるのではと思うのですが。
中止ですか?と聞かれる事が多い3月23日の池袋明日館での北谷直樹チェンバロリサイタル、会場も被害は無く無事でしたので予定通り開催いたします。「こんな時」だから音楽に純粋に向き合う場を皆さんに提供する事が出来ればと思っております。移動が中々大変な時期かと思いますが是非チェンバロの音色を存分に堪能出来る一時を味わって頂きたいと思っております。
3月21日(月・祭)の神戸酒心館での酒蔵コンサートも是非お越しください!こちらは灘の老舗酒蔵(創業1751年!)自慢の新酒の利き酒(無料)付き。両公演とも2台のチェンバロを使用予定。
SPACE NKTY 2011
北谷直樹 チェンバロリサイタル
17日、多摩地方に出動ながらガソリン節約のため電車と車の両方を利用。昼の山手線中央線程良くすいてて快適、道路も渋滞に遭遇せずスイスイ、高速はどの車も見事に経済走行で行儀良い運転(追い越す車はほとんど無し) 小金井周辺のガソリンスタンドは数店オープンしているも噂通りの大行列。中には営業休止中(タンクローリー待ち?)なのに開店待ちの大行列のところまで・・・。計画停電にも初めて遭遇(目白は幸いまだ実施無し)。誰も交通整理しない信号の消えた交差点はやはり怖いもんです。武蔵小金井駅前の新しいホール、ほぼ完成してましたが無事オープン出来るのか?(予定では6月にベルギー古楽の老舗「ちっちゃい楽団」公演で私も参上するはずなのですが) 久々に目白駅前商店街組合のお仲間を訪問し情報交換するもショッパイ話題ばかり。帰りにもう日課となった品物捜しのスーパー巡り、今日はローソクとティッシュを入手。まだ捜せば片隅に品物残っている様子。しかし懐中電灯と電池(単1)は完全に無くなってますね(話では関西でも無くなっているとか) 数日前はまだ少しは残っていたのですがね。まだまだ先行きが見えない不安な1日。
武蔵小金井周辺はまだガソリンスタンド結構営業中との事。もちろん行列あるようですが。都心に比べてまだ供給体制がましなのかも。
16日、早朝からガソリン補給で周辺を探索。ほとんど休業状態ながら僅かに営業しているスタンドも大行列。今日は営業と張り紙しているスタンドは開始予告時間の数時間前から待機する車で大混雑の様子。私は練馬の朝5時から営業の店で給油出来てホッ。この店10時過ぎには売り切れで閉店とか。池袋周辺まだ早起きすれば給油も可能なようです。
皆さんTVやネットを見ても先が見えない暗いニュースばかりでそろそろ精神的に一杯一杯になって来たのでは? 東京の先行きも全く見えませんが被災地への援助をどんな形ですれば良いのか判らず焦るばかり・・・という方多いと思います。まだ現地に向かう訳にはいかず義捐金や物資提供も体制が整っていない、その中で今我々が出来る事はこれから始まる援助に向けて充分な力を蓄えておく事ではと思います。まずはやっと連絡が取れだした被災地の方と話す際に向こうよりも元気である事、先方に言葉からでも元気を与えられるだけのパワーを持つ事。そのためには張り詰めた心の緊張を自らほぐし出来るだけ平常心でいられるように心がけるべきでしょうか。音楽を聴くのも有効な手段ですし(実際私自身が先日久々にチェンバロの音色を聴いてどんなに救われたかと改めて実感) 日頃心に安らぎを与える小さな楽しみに少し触れるだけでも平常心は取り戻せるでしょう。また可能な限り平静の生活と同じ行動をするのも有効では?(不要な節約は経済活動の停滞となり復興の大きな障害となるでしょう) 今回の地震災害との戦いは長期戦でしょう。すぐに息切れしないように皆さんご注意あれ。
15日、銀座の初めてのホールへジャーマンで出動(地震後初仕事でした)。直前まで開催を心配するも前日に決行との判断が出たとの事で勇んで会場で楽器をセットした途端「上から中止指令出ました」と突然のドタキャン!イヤハヤ拍子抜けしました。ご一緒したマネージャーに地震当日の各ホールの様子を伺うもどこも大混乱だった様子。某大ホールでは50人のお客様だけだったとか。中には4時間も歩いて聴きに来られた方もおられたとの事でありがたいお話です。都心を走ると結構車は少ないもののガソリンスタンドは大半臨時休業、開いている店は凄い行列でしばらくはガソリン確保が最重要課題か。東北方面と昨日あたりから電話・携帯メールつながりだしたようですね。
仙台の演奏家の安否何とか伝わってきました。小池まどかさんも無事との事、中野哲也氏も数人からメール来たよと伺いました。ただ東北各地ガソリン不足で避難したくても出来ない状態とか。今日ウチの近くの目白のガソリンスタンドでも行列出来てました。スーパーは皆さん非常用の食料や備品の買い溜めで凄い状態。水と蝋燭とカセットコンロと電池は見事に店頭から消滅。「只今やっと飲料水入荷、今から販売します」と云う場に出くわしこれ幸いと行列に加わるも「箱でしか売らない」との事で12kgもの箱を担いで遠路帰る羽目に・・・(車はガソリン節約で使用自粛中)。 結局今日は予告された停電無かったですね。
宮城県蔵王のガンバ奏者中野哲也氏から「全員無事」とのメールがあったそうです。小池まどかさん(Vn)の情報御存じの方いらっしゃいますか?
先程仙台のチェンバロ製作家林祐希氏から連絡があり、工房は被害は出たものの家族・建物・楽器共に何とか無事との事。
先程千葉市原の製作家伊藤福一氏と電話出来ましたが工房・楽器共に無事との事。山形からの情報では仙台方面では高橋絵里さんは無事、小池まどかさん・中野哲也氏高倉由美子さん・林祐希氏の安否情報まだ未到着です。情報お待ちしております。
東北の古楽関係者でまだ安否情報私が判らない方いるのですが、皆さんの情報お待ちしております。蔵王の中野哲也氏や仙台の製作家の林祐希氏など連絡つかないのですが。仙台の今井奈緒子さん東京に戻られたとの話伺いました。
13日、まだまだ全体の被害状況が判らない状態ながら今回の地震は昭和以降最大規模の災害であることは間違いないでしょう。私が体験した阪神淡路大震災(被災地の真ん中にいたのですが)はまだ徒歩で移動出来る大阪の街が今の東京のように比較的被害が少なかったので、多くの被災者が安全な場所への避難も可能でしたし救援活動もすぐに始まりました。(それでも状況の悪化を懸念して一旦は遠方まで自力脱出しましたが) また援助物資が届くようになってからはライフラインが寸断されていた自宅で(電気は一週間で回復したもののガスは数ヶ月ストップ)直後から何とか生活をする事が出来ました。被害の地域が今回より極端に狭く安全な地域への避難や移住もそれほど困難では無く、多くの人は早くから被災地で居住しながら時間を掛ければ職場への通勤も可能という状態でした。それでも復旧に相当の労力と時間が掛かり多くの被災者の方が長期間忍耐と苦労の日々を過ごした事を忘れる事が出来ません。私は楽器倉庫は全壊ながら自宅も残り楽器も無事でしたので(瓦礫の中からチェンバロを救出した話は有名かもしれません)すぐに仕事に復帰する事が出来本当に幸運でした。今回の災害は被害のエリアが余りにも広範囲で16年前の震災とは比べ物にならない程の規模になることは確実でしょう。阪神淡路大震災の際の何倍もの困難さと時間を伴う復旧活動になると思います。まずは我々が今後何が出来るかを冷静に考え被災者の皆様への援助等を行っていかなければと思います。(音楽の力でどのような援助が出来るかを考える事も重要でしょうか)
日本の音楽界へも相当な影響を与えることになると思います。まず公演中止が多発(私もすでに2公演中止となりました)、それも最初の現実的な理由での中止から次第に震災への配慮として全国での通常公演の中止へ移行し、鎮魂や慰霊、被災地支援、義捐金募集のような震災関連の公演でないと開催しにくくなる雰囲気になるのではと思いますが阪神淡路大震災の時は私は被災者だったので当時の東京の状況は全く知らないのですがどうだったのでしょうか?ただ前回の際は遠方の関西の話でしたが、今回は東京のすぐ周辺を含めた地域での大災害ですのでもう傍観出来る雰囲気では無いと思いますが・・・。古楽の音楽が今後震災救援・復興という大きな動きの中でどのようにリンクして行くべきかが我々の今後の大きな課題になるかと思います。被災地の音楽関係者の方が活動を制限されることは当然として、全国の音楽関係者がすべて何らかの大きな影響を受けることは間違いでしょうし、それが過去に例の無い程の長期に渡る可能性が高いことを覚悟しなければいけないと思います。
阪神淡路大震災の被災者の1人としては(私は幸い被害は少なかった方でしたが)今回の震災の規模の巨大さとあまりの被害の甚大さに驚き、その後の復興の困難さを存分に感じています。私の経験が少しでも今回の震災援助や復興のお役に立てればと思っております。
茨城県鉾田在住のチェンバロ製作家佐藤裕一氏と連絡取れました。工房は損壊激しく車で脱出し現在東大和市に避難中。携帯とメールは通じるそうです。
東名高速の清水~富士間、15時前にやっと通行止解除になった様子。私は昨日通行止になる直前に通過したので助かりました。先程電話で話したギタルラ佐藤氏は浜松からの帰路で地震通行止に遭遇し(私の少し後でした)前に進めず名古屋まで戻って中央道経由で19時間かけてお店に戻ったそうです。東名高速復旧で西への移動は少しはスムーズになるのでは。北の方面は今だ壊滅的ですね。先程新潟三条市の製作家高橋靖志氏から仙台の木村雅雄氏から無事だとのメールありましたとの連絡入りました。東北だけでなく上信越にも大きな地震が発生しており各方面の皆さんの安否が心配です。また情報お待ちしております。
先程車で新宿と池袋周辺を走りましたが街は店は大半が営業して平穏な様子。(地震の被害はほとんど発見出来ず) 明治通りはいつもより車少ないようです。コンビニ弁当などは無いもののまだ食料残ってます。要町のオリゴを訪問しましたが楽器を含め被害は殆んど無かったとの事。都留のうぐいすホールは今朝まで停電、復旧後点検中ながら被害は見つかっていない模様。都心のホールでは今日公演開催の処もある様子。初台オペラシティは荷物用エレベーターが使えないとの事。近江楽堂の公演今日も中止だそうです。山手線など都心の足が復旧してきているのでウチの周辺は昨日程の混乱は起こっていないようです。
オルガン製作家草苅徹夫氏よりメールありました。「小淵沢方面は停電で暗い夜を過ごした程度で、お陰さまでその他の被害はありません。いろいろ電話を掛けまくって各地の安否を確認しておりますが、(電話が混んでいて通話できないところもありますが)当方関係の方々の被害もあまりないようで一寸は安心しています。ただ、コンサートホールのオルガンなど(特に仙台方面)では何らかの被害を被ったという知らせも届いています」との事です。
朝少し周辺を車で回りました。池袋の明日館は被害無し。ただ昨夜は避難の方が沢山夜を明かしたとの事。 21日神戸・23日明日館の北谷直樹リサイタルは今のところ開催の予定。 目白のギタルラ社も被害は無しとの事。途中の道で壁や煙突の崩落の危険ありと通行止めが多少あった程度で目白周辺は比較的落ち着いておりました。
演奏家の筒井一貴氏からの情報(12日9時)。新潟三条市の製作家高橋靖志氏、八王子の山野辺暁彦氏共に無事との事。引き続き皆さんからの情報お待ちしております。よろしく。
先程早朝にコンビニに行きましたが弁当は売り切れながらカップラーメンやスナックなどはまだ十分並んでました。品物も遅れながら補充あるので都心の当座の食料などは大丈夫な様子。西武線早朝から走ってます。しかし今日の都心は冷え込んでます。皆さんお気をつけて。
仙台出身の広瀬奈緒さんから情報が届きました。(11日22時46分)
「先程、木村さんと連絡が取れた方がいらっしゃいました。青根から、仙台へ降りてきたそうで、元気にしているようです。楽器も大丈夫だそうです。」 蔵王のチェンバロ製作家の木村雅雄さん無事との事です。
私はメールも読めますし私のサイトに情報をアップする事が出来ますので、皆さんの安否情報などお送りいただければすぐに公開いたします。よろしく。
西武池袋線運転再開した模様。地下鉄も一部再開。
先程西武池袋線の椎名町周辺で回送電車走ってました。JRは今夜運休ながら私鉄は再開の可能性あるかも。今地下鉄一部運転再開とのニュースが。
明日3月12日開催予定の紀尾井ホールでの神戸市室内合奏団公演、中止となりました。また3月13日開催予定のいわきアリオスでのチェンバロ講座も中止となりました。
先程ニュースでは本日は東京の電車がすべて運休となったとの事。バスが少し動いている様子。目白の私の周辺は建物の被害はほとんど無いようです(一部の店のガラスが割れたそうですが)。ライフラインは電気水道などは使えるもののガスが止まってます。電話は携帯は非常に通じにくく固定電話はまだまし、メールが一番確実な様子。コンビニ・スーパーなどは品物は減ってきているもののまだ平常営業。今夜は帰宅や移動に相当困難になる模様。食料や飲料水などの確保など怠りなく!
11日、大地震発生!私は東名高速を静岡通過中で揺れは判らず走行しておりました。高速閉鎖直前に目白に戻る事が出来ました。スタジオはCDや本が散乱しておりましたが楽器は無事の様子。皆さんご無事でしょうか?
10日、早朝新幹線で再び西へ移動。今日は神戸でブランデン全曲公演。曲順は1・3・5・6・4・2番と進行、最初は少々大人しめに聴いていた神戸のお客様も前半トリの5番の凄まじいチェンバロソロに煽られたのか徐々にヒートアップ、最後は拍手鳴りやまなぬエキサイティングな公演となった様子。(明後日12日に噂のブランデン5番が東京に上陸!)
古き友人である録音屋さん、今日も凝り性を発揮して懐かしき10号リール装着の2トラサンパチのオープンリールデッキで録音。(テープ回転があまりに早いので目が回りそう・・・) やはりアナログ機器を見ているだけで良い音が出そうと思えてしまうのですよ・・・。
5日。金沢のホールで今日はチェンバロ講座を開催。またもや私の悪乗りで持ち込みのチェンバロ2台とモダンピアノを並べる豪華な布陣で私の楽器解説とNaoki氏のチェンバロソロ演奏、そしてお客様の試奏コーナーと盛り沢山な企画に。(本当はホールのチェンバロも並べるつもりが只今訳あって入院中とかで実現せず) 多数参加の小中学生の子供達がチェンバロに非常に興味を持ってくれた様子で嬉しい限り。7日の金沢でのコンサート、調律師にそそのかされて(?)これまた贅沢に通奏低音用とコンチェルト用に2台のチェンバロを使い分けることになりそうです・・・。乞うご期待!
4日、今日はヴィヴァルディの誕生日(彼の四季のお陰でチェンバロ関係者は彼に足を向けて寝れないほど恩恵を被っておりますが)。 金沢は今日も雪模様。
今日は偶然にも御贔屓筋2人が北陸の同じホールでリハーサルとのことで2台のチェンバロで掛け持ち。練習場所の多いホールなので片方のリハは最初誤って全く違う部屋にチェンバロを用意してしまい冷や汗モンでした。
もうひとつはこのコンサートのリハーサル。スイスのNaoki氏の3月の日本来襲は金沢からスタート! モダン楽器ながら実力派揃いのオケのメンバーとの共演でNaoki氏日本で初めてのチェンバロコンチェルト(これは本当に凄い!鳥肌モノですぞ!)やブランデン5番(この曲は神戸の室内オケと聴き比べですね)などド迫力の彼のチェンバロ演奏を存分に堪能出来そうです。多国籍軍のオケとの相性もバッチリ!特に英国人コンミスとのカラミは絶妙の一言です。北陸の海の幸を楽しむついでに金沢まで遠征しても決して損はしない公演ですぞ!
やはり魚と酒の贅沢さでは金沢は日本一かも。今日は朝から魚市場の寿司屋でこんな朝食でした。余りに豪快な盛り付けで食するのに結構苦労しましたが・・・。
3日、雛祭り。昭和初期の日本での古楽ブームを検証するシリーズ、今日はレコード音楽雑誌「Disques」昭和12年(1937年)2月号を紹介。2・26事件やスペイン内戦と国内外で軍靴の足音が聞える時代ながら誌面上では欧米音楽の紹介の勢いは衰えず。特にこの頃の亜米利加Jazz音楽の人気振りが凄い様子。戦後のJazzブームの下地はもうこの頃に出来上がっていたのでは・・・。
この号の最初のページは何と バッハ「四十八」 とだけ大きく書かれた目立つ広告。 もうこの時代にはこの数字だけでかの平均率曲集の事だと皆さんに判ってもらえる程有名になっていた様子。(現代の音大生に48という数字から何を連想しますか?と質問してみたいものですが・・・) 「音楽の聖書とも云ふべき大バッハの歴史的偉業!」という歌い文句でレコード会社も7枚組という高額セットの宣伝に力入ってます。巻頭特集もあらえびす氏によるこのセット(第3回配布分 平均律第2巻の前半 演奏はEフィッシャー(Pf))の紹介文。「バッハに就いては、餘りに文献が多過ぎ且、餘りにも知られてゐる。これは云ふだけ野暮である・・・」ともうこの時代愛好家の間ではバッハの知識が相当広まっていた様子。
この号では第2回ディスク賞レコードの選定結果を発表。(読者投票スタイルですね) バロック系では管弦楽部門の第2位にヘンデルの「王宮花火の音楽」。提琴奏鳴曲部門では第3位にバッハのVnソナタ1番(ハイフェッツ) 洋琴獨奏曲部門第3位には佛蘭西組曲第5番(ケンプ) 其他の器楽曲部門(これはチェンバロのためにあるのかも?) 第1位スカルラッティ奏鳴曲集、第2位バッハ半音階的幻想曲と遁走曲とランドフスカの独断場。 どの部門の結果も興味深いものです。新譜紹介では「古典作曲家の音楽」という盤が紹介されており、フレスコヴァルディ「遁走曲ト短調」(ヴイオールの四重奏曲)から始まりリュリ、スカルラッティ、パーセルなど欧州各国の古典音楽を一堂に並べる意欲企画(演奏は亜米利加古代楽器演奏協會)。 演奏家名を見ると古楽器による演奏の様子。この時代日本でも古楽復興運動に相当関心が高かった様子。またこの時代の音楽喫茶の広告からも当時の文化度の充実した雰囲気が伝わってきます。(今あれば入り浸っていた?)
2日、昭和初期の日本での古楽ブームを検証するシリーズ、今日はレコード音楽雑誌「Disques」昭和10年(1935年)12月号を紹介。この時代広告には蓄音器やレコード売買、クラシック喫茶などの広告の多さに驚嘆。世の中大分キナ臭くなっている割にはまだまだ音楽を楽しめる風潮は衰えていなかった様子。冒頭特集はメンデルスゾーン。そして初来日直前のピアノの新鋭(この時代はもう中堅かも)ケンプのモーツァルトとベートーヴェンの新譜紹介。
この号の話題は何と言ってもヘンデルの生誕250年記念という(バッハと共にヘンデルもそうでした)「救世主(メサイア)全曲」の発売。レコード会社も巻頭広告に大きく掲載しているのでその話題性の高さが伺えます。
紹介記事でも「到頭、待望の「メサイア」全曲が日本プレスされることになつた。このコロンビアのヘンデル「救世主」全曲十八枚は、ヴィクターのバッハ「ロ短調彌撤」全曲十七枚と共に、レコード音楽の二大作として、何時になつたら日本盤で聴けることかと、此の方面に関心を持つ人々には、一つの大きな?であり、待つ事久しいレコードであった~」とその発売への興奮を隠しきれない様子。(9ページの大特集!) しかし解説の中でこの録音にはチェンバロが入っていないとの指摘もしており古楽器的な編成への期待を伺えます。 しかし18枚組のレコードとなると相当高額なはず、一体どの位売れたのでしょうか・・・。(しかし売れる目処が無ければレコード会社も宣伝しないでしょうし)
1日、昭和初期の日本での古楽ブームを検証するシリーズ、今日はレコード音楽雑誌「Disques」昭和10年(1935年)11月号を紹介。巻頭特集は「ラヴェル」。この年まだラヴェルは生存中で同時代の「現代音楽作曲家」として扱われていた様子。
次にランドフスカ夫人によるスカルラツティのソナータ集の紹介。初めて見るランドフスカ女史の写真に写る楽器が一瞬ヒストリカルに見えたものの(もしかして昨日申したクープラン用に作られた楽器では?と興奮したのですが)詳しく検証するとこれはいつもの彼女のモダンチェンバロでした。(残念) 紹介文では今までこの作曲家の作品を聴く機会が無かったものの、ランドフスカ女史が「ゴールドベルグ変奏曲」「クウプランのクラヴサン曲集」に次いで世に送り出した録音と言う事で大注目盤という扱いの様子。次の特集もバロック物で、高木東六氏による「バッハのピアノ平均率」の解説。「バッハが後世に残した最大なる貢献を挙げよと問はれたなら、わたしは速座に「平均率洋琴曲」であると答へるに躊躇しない~」との熱い紹介から始まる解説ながら、「この曲は元々クラヴィコードのために作曲されたもので~」と云う部分は素晴らしいものの、「二段の鍵盤を有するクラヴィコード~」という文章が出てくる処を見るとどうもクラヴィア(チェンバロ)とクラヴィコードを混同しておられる様子。(まあ日本では誰も本当の楽器を見た事が無いので無理は無いのですが・・・)
巻末の消息欄(情報コーナーか?)を見ると「新響十一月公演はバッハ祭」との予告が。曲目は「組曲第三番」「ニ短調ピアノ協奏曲」「カンタータ五一番」「提琴協奏曲第二ホ長調」「ブランデンブルグ協奏曲第五番」と中々盛り沢山のプログラム。やはり生誕二五〇年でバッハブームは盛り上がっていたのでは。
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