日本古楽界の源流を探る(11)
24日、 都心での仕事のついでに久々に神保町に寄り道。まずはSP盤漁りで老舗のFレコードへ。いきなりアーウィン・ボドキィというクラヴィコード奏者によるクーナウ作品の演奏盤を発見。この時代ドルメッチ以外にクラヴィコード演奏の録音が発表されていたとは驚きでした。他にもポーリーヌ・オーベールという仏人クラヴサン奏者のジャン・ニコラ・ジュフロフとアントラーヌ・ドルネルの作品を演奏という盤もゲット(ランドフスカ以外のクラヴサン奏者はこの時代まだ珍しいのでは・・・)
このお店でSP盤の他にレコード付属の解説パンフレットも多数入手(どれも300円とはお買い得でした)。入手したランドフスカのスカルラッティ盤のパンフにはレアな演奏風景も。レコード漁りの次は御近所の音楽書専門K書店をこちらも久々に訪問。ここで先日よりその情報量の凄さに圧倒されていた昭和初期のレコード音楽雑誌「Disques」を大量に発見。昭和初期の数年間のバックナンバーが結構揃っている中で興味のある号だけ抜き取るのは気が引けるのですが・・・とお店の方に申し上げるも「見つけた時に買わないと今後ますます入手困難になりますよ!欲しい方に嫁入りするのが本にとっても幸せですよ」とのお言葉を頂き遠慮無く(笑)十数冊を選んで購入。これでまた昭和初期の古楽ブームの検証が進められますのでご期待ください!他には1950年代後半にモーツァルトが使用していたピアノをノイペルト社に復元させたというフォルテピアノ界の先駆者アリス・ヘクシュ(Pf)の演奏が聴ける復刻CD(残念ながらこの中ではフォルテピアノは使っていないのですが)や、昭和初期に暗躍したことで有名な国際スパイ「リヒャルト・ゾルゲ」の伝記(日本で最初にチェンバロを演奏したと思われるエタ・ハーリッヒ・シュナイダーが愛人だったという説にはビックリでしたが)などを入手。日本古楽界の源流を探る作業、まだまだ情報収集に励まないと・・・。
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