ブルージュコンクール予選
10日、ブルージュ音楽祭のチェンバロ・フォルテピアノ部門の一次予選が終了。今年はエントリー者が激減している上にキャンセルも多かったようで少々寂しいコンクールに。盛況だった昔は朝から夜まで終日演奏が続いていたのが今回は14時から夕方まででアッサリ審査終了(お蔭で審査員達は元気に連日コンサート聴きに来ていましたが)
チェンバロ予選の楽器は何故か新作ではなく相当古いW・ダウドのフレンチ(懐かしい!)、同じく古いP・ウモーのフレンチ、比較的新しいJ・カルスベックのジャーマンの3台。70年代、80年代、90年代と3世代のチェンバロの音色を聴き比べ出来たので興味深かったもののコンクール参加者にとってはある意味やりにくかったのでは。
フォルテピアノ部門の楽器は何故か常連のP・McNultyが不参加(別の録音があり今回彼は姿を見せず)、M・Walkerの5オクターブ半とC・マーネの5オクターブの2台。「弾きにくかった!」と参加者から不満が出てましたがまあコンクールは「平等の悪条件」が常なのでどんな楽器でも涼しい顔で料理出来るタフさが必要では。
昼は1998年のチェンバロ部門の覇者B・Martiaリサイタルへ。ムイタリアンとルッカースの2台の楽器を巧みに弾きわけ、初期伊仏の渋いプログラムで見事な演奏を披露。(某審査員の演奏よりも安心して聴けました(笑))
今年のブルージュは楽器の展示会がコンクールの前半のみで閉幕という変なスケジュール。相変わらず沢山のチェンバロ・フォルテピアノ・クラヴィコードが勢揃い、今回はジャーマンと初期フレンチ2段が多かった様子。(その時の流行があり面白いのですが) 毎回お楽しみの爆笑ネタになるような楽器は残念ながら激減、16フィート付きイタリアン2段や複雑な分割鍵盤などユニークな楽器は結構あり、オリジナルのフォルテピアノが増えてきたのも収穫でした。
展示会は今日で終了とのことで最後は100台もの楽器の撤収で大賑わい。本場(?)の運送風景を見る貴重な機会とばかり熱心に見学するも、このように大勢で持つだけという芸の無い(苦笑)運び方もあり
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