2010春 欧州楽器探訪レポート その1 「ハンブルグのチェンバロ製作家」
19日、今日から先日のドイツスイスフランス楽器探訪旅行のレポートを少しづつ掲載します。その1は「ハンブルグのチェンバロ製作家」 今回日本を出発しまず到着したのはドイツの北の港町ハンブルグ。ここには2つの博物館に沢山のチェンバロ・フォルテピアノが展示。ハンブルグの製作家の代表として有名なC・Zellのチェンバロは今回残念ながら表に展示されておらず未見(最近はガードが固く中々見れないとの噂)
しかしZellの師匠にあたるFleischerの楽器を2台見ることが出来、その装飾の豪華さと芯のあるクリアな音色の素晴らしさには圧倒されました。ハンブルグ博物館の楽器はCD録音にも使われていましたのでその状態の良さが伺えます。ベルリン楽器博物館の楽器も状態は良く製作家のレベルの高さを実感出来ました。(フタが紛失しているのが残念、さぞかし凄い装飾だったのでしょうね)
同じハンブルグの製作家のHassも素晴らしい装飾と木工の製作家。これはベルリン楽器博物館のクラヴィコード。この製作家は鍵盤を始め各所の凝りようが尋常では無い。 ハンブルグ博物館のクラヴィコードも装飾が素晴らしい。
Hassの楽器で有名なのはブリュッセルの楽器博物館にある16f付きの大型チェンバロでは。ハンブルグの製作家達も当時から積極的に16f付きの大型チェンバロを製作していた様子。(ほとんど現存していないのですが) バッハも所有していたという16fチェンバロ、300年前は結構ドイツ圏で流行のモデルだった様子。
ハンブルグの工芸博物館にある16fチェンバロのフタ。(本体は紛失しているものの多分Zell作ではないかとの推測あり) 今回バロック時代のハンブルグの楽器製作家のレベルの高さを改めて実感。当時のドイツ語圏の中ではチェンバロ製作の有力ななエリアだったのだと再認識。ドイツと言えばバッハ関連のエリアに目が行き勝ちながら北の港町にも注目あれ。
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