古楽復興の源流に出会う
31日、まだまだ寒いベルリン3日目、昨日に続き今日も楽器博物館を再訪問。ここはどの楽器も触れるほど至近距離で観察出来るとあって見る度に新たな発見あり。
この博物館のご自慢の楽器は沢山あれどまずはこれ!「現存する演奏可能な最古のチェンバロ(1570年製のヴァージナル)」 そう言えばイギリスのV&Aにあるイタリアンは弾けそうになかったですね。昨日弾かせてもらいましたがその張りのある音色はとても440年前の楽器とは思えないモノ。
これも凄かった! 19世紀末に起こった古楽復興運動に連動して最初に製作されたヒルトリカルモデルのチェンバロがこれ!(Louis Tomasini Paris 1889年) 万国博覧会に展示されたという記念碑的なチェンバロ。もうメカニックや構造はほぼバロック形式、モダンチェンバロの登場前夜にヒストリカルモデルが作られていたとは驚きの事実でした。
このヒストリカルチェンバロに刺激されたのか、同時期(1890年頃)にフランスのピアノメーカーが次々にチェンバロの製作を開始、最初は外観は結構ヒストリカル形式でメカニックがモダン風、徐々にピアノのメカニックを取り入れてランドフスカが使っていたようなモダンチェンバロに変化していった様子。古楽復興の源流の生き証人に遭遇できたのは今回の旅の大きな収穫。
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