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29日、目黒にジャーマンチェンバロで出動。ホールに楽器搬入前に地元のトンカツ屋でランチ。今日は「美白系」という生揚げではなくカリッと揚った好みの「キツネ色」のトンカツに遭遇(笑)。ただ店主が時間になっても「準備中」という札を裏返すのを忘れていたようで20分以上も店の周辺をウロウロする羽目に・・・(交番の横のお店だったのでさぞかし怪しい男に見えたかも)。今日は市民にクラシックを身近に楽しんでもらおうというコンサート。
今回は「フルートとチェンバロ」を特集ということで主役を交えた弦楽アンサンブルの他にサントゥールやケーナなど色々な関連楽器も舞台に登場。楽しい楽器解説と幅広い年代の作品演奏を交えて2時間を越える充実したコンサート。ここのホール、搬入口はあるものの楽器車自体をリフトに載せて上下するという何とも面倒なシステム。(いつも客席側のスロープから搬入) 先週から搬入口が変則段差で難易度最高の関西の某ホール、 搬入口が高く1人ではオルガンが持ち上がらないご近所の某ホールと楽器搬入は苦労の連続。お蔭で腰痛再発、イテテ。
28日、所用で上野へ。途中ご近所の落語の聖地「黒門町」を散策。意外に駅に近い路地裏なのにビックリ。昼はアメ横で美味しい飯屋を探すも「おのぼりさん」向けは多いもののピンと来るお店が中々無い・・・。(日曜だったせいかも) 結局路地裏の老舗トンカツ屋へ。観光客は少なく地元の方がちょっと立ち寄る私好みの渋いお店で味を期待するも、低温で丁寧に揚げるという「美白」系のトンカツはコンガリ濃いキツネ色を期待していた身には生揚げ風で拍子抜け・・・。(肉はこちらの方が味わえるのでしょうがね) 関西人にはお江戸の味覚はまだまだ奥が深い!午後から久々の雨降り(慌てて傘買いました)、沖縄はもう梅雨明け宣言出てましたね。関東はまだしばらく雨とお付き合いが続く様子。
26日、白フレンチを積んで埼玉県へ出動。ホール近くに評判の鰻屋があるとの事で早速寄り道。二重重ねのボリュームのある鰻は上品な焼き加減でホクホク美味い!つき出しや肝吸い漬物果物、果てはコーヒーまで付いて値段も安い!久々に関東で満足出来る鰻に遭遇。
今日のコンサートは伴奏楽器として前半チェンバロ後半ピアノと使い分けるプログラム。いつもは時間の取り合いになる事が多い2台調律ながら、今日は心優しきベテランのピアノ調律師の方と余裕で時間を分け合って順調に調律。それにしてもチェンバロと現代ピアノの音量の違いに改めて驚嘆! 19世紀の人間は何故チェンバロを見捨ててこんなヤカマシイ(笑)楽器を開発したのでしょうかね?
22日、 チェンバロの運送のために山陰へ。今日は移動日ということで色々な寄り道をしながらのハードな1日。まずは米子で名物鯖寿司と蕎麦という朝食で長い1日がスタート。(寿司の味がいかにも甘く山陰風味、常温保存食なんですね)
続いて日本では珍しい写真家の美術館へ。地元鳥取で長年撮影を続けたという作品も素晴らしいものの(砂丘での撮影作品が絶品!)、静かな農村地帯に突然そびえるシャープな建物の存在感も素晴らしい!朝から興奮の1日。
米子の次は境港へ。早速海産物研究のため漁港へ。活気ある漁港市場ではカニ!トビウオ!白イカ!と新鮮で美味そうなモノがズラリと並び眺めているだけでもう空腹状態に。
境港と言えば名物は街に溢れるこんな銅像。マスク姿には笑いましたが・・・(神戸から来たので言えるのかも・・・、こちらではこれからの切実な問題かも)
昼食は港町の地元の魚だけという海鮮丼。ちゃんと日本語が話せる魚の美味いこと。(本来は漁港での魚料理はこうあるべきなのですが・・・。 外国語しか話せない魚が混じっている事が多いかも)
午後は松江へ移動。八雲所縁の名跡などを豪雨の中ズブ濡れになりながら散策。船巡りは残念ながら天候不良で運休。
夜は松江で山陰の食文化研究に出動。地元料理を出すというお店で宍道湖七珍料理を堪能(今の時期に頂けるのは4珍程度ですとの事でしたが) まずは名物のシジミ料理。
鰻やトビウオなどの魚をはじめ豊富な貝料理、多彩な地酒が揃う素晴らしい料理屋ながら(美味い上に驚くほど安い!) 実は本当の名物はお店の大将のハンドマイクでのマイクパーフォマンス! (何故かカウンターしかないお店なのに大音量でユーモアタップリに料理解説) 昼間の境港の上品な和食レストランでも何故かBGMはずっと「妖怪ソング」(笑) 山陰のお店は中々個性豊か。
20日、前夜またもや週末高速割引を利用して関西へ移動。日付の変わる直前のサービスエリアは同じ目論見の乗用車で溢れんばかり。今日は午前中から所用で神戸六甲に出動。ここは25年以上前に住んでいた場所なので思わす懐かしい散歩コースを再訪。関西は東京よりも蒸し暑い!
所用の合間に六甲の新旧のユニークな古本屋を巡回し最近熱中している落語関係の珍しい本を2冊入手。品格高き老舗の古書店では安い本を購入しても丁寧に梱包してくれた上に「ありがとうございます。六甲本屋 ○○(捺印)」という達筆の手書きを添えてくれる心使いに感激。(老舗の心意気は洒落たもんですな)
昼は最近地元で人気上昇中の和風ラーメン屋でランチ。行列嫌いの私も名物ラーメンを食べたさに珍しく行列に加わるもスープまで完食出来そうな爽やかな味覚の潮ラーメン(塩ではなく潮)はやはり絶品!(塩ざるそばなんていう蕎麦屋もビックリの限定メニューもありました) 食後は避暑を兼ねて住吉川を散策。神戸はやはり自然に囲まれているのか都会では見慣れぬ大型野鳥(サギですかね)がすぐそばで羽休め。
この川は川魚やタニシなどがウジャウジャいて子供達の絶好の水遊び場でもあり大人たちの憩いの場でもあります。神戸の贅沢さを改めて堪能。
18日、この夏来日のドイツのグループからチェンバロのオーダーあり。「ヴィヴァルディなどを演奏するので次の様式の楽器を希望」との事、「ピッチは415」(ハイハイ)「2m以上のイタリアンモデル」(大丈夫ですよ)「8’8’4’がある楽器」(エ~!)。今まで国内外で沢山のチェンバロを見てきましたが8’8’4’と3列あるイタリアンはほとんど見た事が無い!ヨーロッパではこんな楽器がすぐに調達出来るんでしょうかね? そう言えば最近フランスのグループからも「A=392のイタリアンを用意して」なんていうオーダーが来ましたが、これもヨーロッパでも調達は簡単ではないはず・・・(何故か幸いウチにはあるんですよ!) 今後ますますハードルの高い注文が次々飛び込んでくるんでしょうねえ。
16日、連日の鍵盤楽器の歴史探訪シリーズは続くよと今日もスタジオでチェンバロの調律・調整。久々に東京に戻り夏の様々な催しの打ち合わせラッシュ。ここでこの夏の主な企画をご紹介。
まずは7月8日~11日の寺神戸亮&ボヤン・ヴォデニチャロフ デュオリサイタル 盛岡・東京・神戸と日本縦断ツァーです。(私はフォルテピアノで参加) 盛岡では公開レッスンも。東京はホールではなく音響が素晴らしい重要文化財・明日館講堂、神戸はお酒を呑みながら楽しめる酒蔵コンサートでの公演。日本が誇る古楽界の至宝のモーツァルトをご堪能あれ!
次は古楽界の風雲児(お騒がせ野郎とも言いますが・・・笑)大井浩明(フォルテピアノ)とヨーロッパで活躍中の阿部千春(クラシカルヴァイオリン)の共演コンサートが7月25日護国寺の同仁教会で。いつもは古楽器による現代曲を披露の大井氏、今回はモーツァルトオンリーの直球勝負とか。実は私の2台目のフォルテピアノ(ルイ・デュルケンモデル)のお披露目でもあります。
毎夏恒例の都留音楽祭は8月16日~20日の開催。今年のゲスト講師はイタリアからルーファス・ミューラー氏が来日。古楽ファンには嬉しい充実したレッスンやコンサートもさることながら時間を忘れて盛り上がる夜の宴会も凄い!(実はこちらが目当ての参加者も多いかも・・・) 今年もチェンバロ・フォルテピアノなど鍵盤楽器が贅沢に12台も結集する予定。
15日、朝から阪神間でピアノ調律師として出動。50年前のY社のアップライトピアノの修理の打ち合わせ(この時代のY社のピアノは本当に丁寧な作りでしたね・・・何故か過去形ですが)、 続いてK社のグランドピアノの調律。最後にベルギーの名工製作のゲブンデンの小型クラヴィコードの調整・調律。思えばこの2日間でクラヴィコード~フォルテピアノ~50年前のアップライト~最近のグランドとピアノの歴史を駆け足で辿ったようなラインナップのお仕事でした(笑)。古今のピアノのタッチや音量の激変振りを存分に味わえた贅沢な2日間。(クラヴィコードとモダンピアノのタッチの違うこと!) 夕方真夏のような暑い陽気の神戸を出発し東へ移動。東京は豪雨だった様子。(やはり東西の天気は違う!) 今日も23時(用賀だけ1時間深夜割引開始時間が早い!)直後に料金所通過で「樋口一葉さん1枚分」の節約に成功。
14日、兵庫の某ホールにフォルテピアノで出動。今日は皆に愛された古今の日本の愛唱歌とシューベルトの歌曲をフォルテピアノ伴奏で交互に歌うというユニークなコンサート。(~菩提樹が日本の愛唱歌になる日~という素晴らしいサブタイトルがついてました!) 皆さんが口ずさめる御馴染みの曲と日本語訳のシューベルトの歌曲の相性は驚くほど良好!シューベルトの「野ばら」と「雨々降れ降れ母さんが~」(雨降り)なんて曲のメドレーなどは最高! A=430のフォルテピアノ伴奏による多分本邦初演の流行歌なども盛り沢山! 畑違いの曲をフォルテピアノで見事に伴奏のU氏の楽器コントロールも凄かった!(アレンジ相当工夫してましたね) 今回のプログラムは今後どんなお客様にも大ウケ間違い無しの企画になるのでは?
13日、神戸の某ホールでのジャズコンサートにピアノ調律で出動。モダンピアノの鍵盤ってこんなに重かったっけ?と内心ボヤキながら調律するも、照明や温度の変化はあまり気にしなくても良いし、舞台スタッフが賑やかに舞台で作業していてもそれ以上にデカイ音(笑)を出して調律すれば良いので、いつもの古楽器よりも気が楽ですが。
夕方久々に神戸の街中を散策。阪神電車に乗ると近鉄の車両が乗り入れているの初めて見てやはりビックリ!東京でいうと西武の駅で突然京浜急行の車両を見たようなモンです(判る?)
久々の神戸散策ということでご贔屓の本屋・CD屋(ハーディーガーディーとピアノ・ドラムというトリオでジャズなんて珍品などを入手)、奇本・珍本が満載の古本屋などを巡回。お店の方に伺うとやはりインフルエンザ騒動以降は客足が落ちて大変とか。南京町もイベントで客寄せ作戦展開中、聞けば神戸の一部の公共施設は特別に無料開放中とか。もう神戸の街中にはマスク姿は皆無、騒動終結宣言を出したので早く観光客の皆さん戻ってね!との切実な願いが溢れてました。
12日、梅雨入りしたばかりなのにもう中休み。そう言えば去年この時期に記録的な異常乾燥したことがありましたっけ(数日晴天が続くと最近は油断ならない様子)。まあ天からオタマジャクシやフナが降ってくる時代ですしね。チェンバロ修理は順調に進み、いよいよヴォイシング作業。どんな音色を引き出せるかワクワクしながらの調整は一番楽しいひととき。
夕方フォルテピアノを積んで東京を出発。急ぐ旅ではないので久々の夕焼け富士を眺めながらノンビリ西へ移動。
今日は金曜日との事で高速週末割引を利用するため時計を睨みながら西宮出口を土曜午前0時直後通過に成功。(時間調整がちょっと厄介ですが) これで8000円以上も安くなるので零細企業は大助かり。(宣伝している1000円ポッキリではないのが残念ですが)
11日、午前中スタジオでフォルテピアノと歌のリハーサル。シューベルト中心の公演と伺っていたのにプログラムを見せてもらうと半分以上は日本の歌。(歴代の人気曲から選曲したとか) まさか自分のスタジオでひばりや百恵の曲が聴けるとは思いませんでした!それもフォルテピアノ伴奏で(笑)。その凄いプログラムの公演は6月14日開催のこれ!(探すの面倒ですが・・・、チケット完売とか) 午後は今日もチェンバロのリフレッシュ作業。大工仕事は今日で終了。明日から音の仕上げに着手の予定。
7日、今日はあと一ヶ月に迫った「寺神戸亮&ボヤン・ヴォデニチャロフ デュオリサイタル」のご紹介。今や世界を代表するバロックヴァイオリンの第一人者寺神戸亮氏が僚友フォルテピアノのヴォデニチャロフ氏とCD発売記念として披露する白熱のモーツァルトのVnソナタ 「モーツァルト~マンハイム-パリの旅」日本縦断ツァー。
■7月8日(水)19時開演【盛岡公演】もりおか啄木・賢治青春館 ■7月9日(木)13時より【盛岡公開レッスン】もりおか啄木・賢治青春館 ■7月10日(金)19時開演【東京公演】自由学園明日館講堂 ■7月11日(土)17時開演【神戸公演】神戸酒心館ホール ~お酒と楽しむ 酒蔵バロックコンサート~
みちのく盛岡の文学の香り高き会場での演奏から始まる今回の日本縦断ツァー、東京の会場の重要文化財「自由学園明日館講堂」はフォルテピアノに最適な音響の洋館建築、神戸は酒蔵ご自慢のお酒と古楽器の音色を一緒に楽しめる古い酒蔵「神戸酒心館」での「ほろ酔い」で味わえる利き酒付のコンサート、通常のホールでの演奏は味わえないユニークなモーツァルト演奏を是非お聴きのがし無く!
3日、朝ホテルでボンヤリTVを見ていると突然画面に自分が映し出されてビックリ。前夜のコンサートの模様が地元ニュースで流れてました。(そう言えば本番を録画してましたね) 結構タップリと紹介された様子。
今日はポジティフオルガンを持って郊外の小学校への訪問コンサート。(前日と同じく演奏はU氏、私もまたもや楽器解説で登場) 子供達は初めて間近で見るポジティフオルガンに興味深々。渋いバロックのオルガン曲にも熱心に耳を傾けて聴いてくれました。子供からの質問コーナーでは元気良く手を挙げた男の子からの最初の質問が「Uさん、結婚してますか?」(笑) 給食直後でお腹一杯になったのか演奏している奏者のすぐ横でスヤスヤ居眠りする子供などもいて何とも楽しいひととき。
昼はたった7人という山間部の学校で子供達と一緒に給食を頂く(学校給食なんて40年振りかも・・・) 最近の給食は食材に気をつけているようで結構美味しい(昔と大違い!)
夜は連日地元の方を講師に課外授業で「いわき食文化」のレクチャーに参加。今日は解禁したばかりのウニの貝焼きが絶品。
旬の「カツオ」や地元名物の小魚「メヒカリ」、小ぶりながら美味だった「ヒラガニ」など連日いわきの「食文化」のレベルの高さに感嘆!
2日、今日はいわきでコンサートのダブルヘッダー。昼は素晴らしい音響のロビーでチェンバロとポジティフオルガンを使ってのランチタイムコンサート。天井がガラス張りなので客席で日光浴が出来るという夏らしい(?)会場で皆さん日陰を求めながらのコンサート鑑賞。ポジティフオルガンがまるで大オルガンのように聴こえる空間はホールより贅沢。
夜は200席という古楽器向きの小ホールでホールご自慢の「16フィート付きチェンバロ」「ポジティフオルガン」に、持ち込んだ「クラヴィコード」「フォルテピアノ」、それに比較観賞用で「モダンピアノ」と合計5台の楽器が舞台に並ぶという贅沢な「鍵盤の歴史」レクチャーコンサート。こちらは演奏のU氏と共に私も司会&お話で舞台へ登場。4台の楽器の調律で実は私自身は目一杯、その上2時間お話で舞台を努めたのでイヤハヤ大変(ダブルヘッダーでしたし)。それでも珍しい楽器達を前に最後まで興味津々で聴いて頂いていたお客様の熱心さに助けられて最後まで無事完走。4台の楽器を次々に弾き別けたU氏の熱演に驚嘆!
1日、明日からのコンサートのためフォルテピアノを持って福島県いわき市へ出動。今日は楽器搬入のみということでいわきの歴史文化探索のため市内を散策。まずは評判の水族館へ。
地元の魚を中心に多彩な熱帯魚から間近で見れる巨大海獣まで中々見どころ満載の水族館。「カワイイ!」というよりも「美味しそう!」と言いたくなる魚が多くちょっと困ったものでしたが(笑)。
水槽の中で見せる魚の他、昔の農村地帯や山間部を再現してその「懐かしき自然」を体験してもらうという試みは中々ユニーク。派手さは無いものの充実した水族館でした。
「カワイイ」魚鑑賞の後は隣の漁港市場で本格的に「美味しそうな」魚を鑑賞。地元の方から「今日からウニ解禁ですよ!」と聞くも手が出ず。
ランチは漁港で評判の大衆食堂へ。ネタが山盛りの海鮮丼がカニ汁も付いて何とも安い!(行列が出来ないのが不思議) ご近所の食堂でも観光客相手になるとドンドン値段が上がる様子。安い食堂の方が良い場合が多いかも。
漁港散策の後は映画や唄のモデルで有名な灯台に寄り道。太平洋の雄大な景色を時間を忘れて上から鑑賞。夏は海水浴で賑わうんでしょうねえ。
ホールへ楽器搬入後はいわき市中の馴染みの酒屋で福島の地酒のレクチャー。定温保存の部屋で新聞紙に包まれ丁寧に保存されている生酒を色々吟味し、今日は「どこんじょう」という何とも勇ましい酒を入手。ついでにご贔屓のメーカーの最近珍しいラガービールを衝動買い。今日から4日間いわきをどれだけ堪能出来るか楽しみ!
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