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2007年10月21日 (日)

古き良き音を求めて浪速を探訪

0000 21日、マニアの朝は早い!今日は楽器の世界を離れて趣味に浸った1日に。実は私の隠れた趣味はラッパ型蓄音機(100年近く前のオーディオですが判りますか?)で再生するSPレコード(78回転の重いレコードですが・・・)鑑賞、20世紀前半の様々な名演奏を聴くのが楽しみなのですが、本日はそのSPレコードの収集の1日に。朝4時起床、普通電車でノンビリと大阪へ向かい、夜明け頃に有名な四天王寺で毎月開催の「お大師さん」の露天市へ。

20000 8時から開店という取り決めながら、早朝より荷物を降ろし始める骨董屋の品物にマニアが早速飛びつき熱心に物色開始。早く行かないと良い品を取られてしまうのでマニアは皆夜明け前から境内をウロウロ。その熱心さに脱帽!

30000 広い境内で開店準備の骨董屋を回ると早くもご一緒したレコード収集の先輩O氏がSPレコードの山に突撃、掘り出し物が無いか念入りにチェック開始。欲しい盤を見つけても無用心に値段を尋ねると足元を見られて吹っかけられるとの事で、癖の強い業者とマニアとの丁々発止の値段の駆け引きが興味深いんです。あの手この手でレコードを買わせようとする業者の舌技がまた凄い!「先月何で来えへんかったんや!」(客に毎回出席を取るのかい!) 「今回あんたのために持ってきたレコードやで!皆買うてや!」(そんな無理な事言われても・・・)

200000_2  時間が経つと共に沢山の店が開店しお客で大賑わい。骨董だけでなく日用雑貨や古着、様々な屋台料理など庶民的な露店が並びどれも見て飽きない。しかし結局私は欲しい盤が無く残念。

250000 早朝の露天市巡りの後、大阪ミナミでSPレコードのオークションに参加。年2回開催のこの珍しいイベントは、昭和初期の流行歌(東海林太郎なんていう歌手などが人気ですが判りますか?)の盤を中心に、全国から沢山のSPレコードマニアが集まり約1000枚ほどの大量のレコードを1枚づつセリを行うというオークション。時には欲しい盤を巡って激しい競り合いがあるなど見てるだけでも面白いイベントか。(1枚のレコードが何万円もで落札されるのも驚きですが)

320000

今日のオークションで私が落札したのは結局1枚のみ。流行歌は守備範囲外なのでクラシックと共に実は大好きな演芸物で、戦前の日本の楽器演奏付きコメディーグループ「ナンジャラホワーズ」の珍しい盤を安価で落札。滅多にお目に掛からない盤なので大満足。

350000 オークションの昼休みに近くの「ナニワの胃袋」黒門市場でランチ。偶然見つけた庶民的な煮干ラーメン屋は結構イケマシタ。(お江戸より上かも?) それよりオマケの御飯が凄い!フリカケやチャーシューで誤魔化さず直球勝負のシンプルな卵御飯が旨かったっス。さすが気取らないナニワのメニューと感心!

410000 昼食後千日前の裏通りを散策中にサビレタ老舗の古本屋を発見。早速冷やかすと落語などの演芸関係の本が充実、クラシック系の本も多数あり。結局昭和5年発行のシューベルトの伝記「シュウバアトの歌」(当時彼はこんな風に呼ばれていたのか!)や、当時の著名な音楽評論家の太田黒元雄の昭和10年発行の「音楽生活20年」(1910年代のロンドン滞在中にブゾーニやパハマン、カザルス、クライスラーなどの名人芸を聴けたという羨ましい観戦記が素晴らしい!)などの珍書を入手。SPレコードではあまり成果が上がらなかったのに書籍では予想外の成果有り。ロマン溢れる100年前のクラシック界の世界を存分に垣間見れた1日となる。

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