「歌のトアバウュシ」
22日、今日は朝からデスクワーク。机に座って数字と睨めっこは苦手なのですが・・・。息抜きに昨日入手の昭和初期の音楽書を拝読。「歌のトアバウュシ」と読めるのは当然旧の表記、それでもシュウバアトと言っていた時代があるというのは愉快。「ギョエテとは 俺のことかと ゲーテ言い」ならぬ「シュウバアトとは俺のことかとシューベルト言い」(字余り・・・)
もう一冊入手の太田黒元雄氏の「音楽生活20周年」、こちらは著者がロンドン滞在中に連日コンサートで見た(聴いた)マエストロ達の話が凄い! ブゾーニやパハマン、メルバにカルーソなど伝説の偉人達を敬いながら冷静な視点で評価しているのが素晴らしい。20世紀の黄金時代に本場ヨーロッパの音楽界の中心にいたとは羨ましい限り。そういえば荻窪の太田黒記念館にある彼の遺品の豪華な装飾のスタインウェイのグランドピアノ。実はプロコフィエフがロシアから脱出時に途中寄航で来日の際、彼のコンサート開催の中心メンバーだったのは太田黒氏、私が想像するに自宅のピアノで練習させたはず、あのピアノはプロコフィエフも演奏したモノでは・・・。(誰も触れていませんが) プロコフィエフは来日時のコンサートのギャラをもらえなかったと不満を言っているとの逸話を何かの伝記で読んだのですが、太田黒氏のこの本では後にヨーロッパで同じ街に滞在した際、プロコフィエフは彼に会いたがっていたとの話がこの本に書かれていた所を見ると、両者の関係はそれほど悪くなかった様子。音楽史の謎がこうやって解読出来るのも古本や古音盤収集という骨董趣味の醍醐味か。
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