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2007年7月 7日 (土)

スカルラッティ降臨?

Photo_161 7年7月7日、今日は何か起こりそうな日かも?朝から飛行機を見学に所沢へ。(そんな訳はない) 所沢ミューズ大ホールでの牧野成史氏指揮の所沢バッハアカデミー「ロ短調ミサ」公演でポジティフオルガン出動。

2_10 車に積んでいるだけで暑くなってしまうこの時期、オルガンが舞台でどう変化するかを読むのは結構難しい!ホールの照明や空調を観察しながら慎重にピッチを設定。今回は本番直前の調律終了後、第2走者にバトンタッチして急いでイタリア文化会館へ移動。後での連絡ではオルガンは本番最後まで上手く安定していたとの事。

2_11 夕方からいよいよイタリアの至宝エミリア・ファディーニ女史のフォルテピアノリサイタル。実は直前に体調を崩したとの事でお疲れの上大変ご機嫌が悪かった! どんな演奏になるかと心配しながら開演。客席は少々寂しいながら客筋の濃さは先日のオランダの老マエストロのトッパンホールに負けない様子。プログラムは日本ではほとんど聴く機会がないパラディエス(何と生誕300年!)から始まり、途中から今回の目玉D・スカルラッティの名曲をフォルテピアノで演奏。女史曰くスカルラッティの演奏には合っているとのウィーンアクションの楽器から紡ぎ出される音色とフレーズは、やはり作曲家の生れた国の人間でないと出せない上品で熱情的なラテン気質全開か。休憩時にはもう客席で皆興奮状態。演奏した事でご機嫌が直った(?)女史は元気を取り戻し後半へ。とても80歳近いお年と思えないパワーでスカルラッティの難曲を次々に演奏。本編終了で熱狂の拍手が続く中、こっそり私のお願いで実現したチェンバロ演奏をアンコールで披露。(そのためだけにチェンバロを持ち込んでいました)いきなりの超絶技巧のチェンバロ演奏を披露で度肝を抜かれた観客からまたもや途切れない拍手が続く。「私はもう1曲弾かないといけないの?」「もちろんですとも!」というやり取りもあり私の強引な「オネダリ」が功を奏したのか結局3曲もチェンバロ演奏を披露!フォルテピアノも素晴らしかったですがチェンバロも優劣つけ難いほど素晴らしかった!それよりもいきなりフォルテピアノからチェンバロへチェンジ出来る(それも難曲を)事が信じがたい!これはもう777の魔法でスカルラッティが降臨したのかも?いや伝説に残るリサイタル(になるであろう!)に立ち会えた事はもう幸運の一言でした。興奮冷めやらずの状態でスタジオに戻り楽器の積み替え。深夜諸事情により西へ移動。

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