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2007年7月 2日 (月)

幸せな盗み聴き

Photo_157 2日、昨日のファディーニ女史の素晴らしい講義&レッスンの興奮醒めぬままスタジオで楽器のご機嫌伺い。先日オランダの老マエストロがリサイタルで自らミーントーンに調律したイタリアン、昨日はスカルラッティの演奏という事で18世紀の古典調律に調律し直したのだが、私が調律してもすぐに黒鍵がミーントーンに戻ってしまう・・・。老マエストロの調律はご本人同様に強靭な生命力なのかも? 夕方ファディーニ女史がリサイタルで使うフォルテピアノの練習でスタジオ来訪。疲れも見せずに熱心に練習開始。隣の部屋で女史のフォルテピアノの音色を盗み聴きしていると、さすがにご自分で出したい音のイメージが明確で、すぐに楽器を自分の好みの音色に染めてしまう技に驚嘆しました。音色というものは楽器から自然に出るものでは無く、演奏家が自ら作り出すものだと改めて納得。そういえば先日私が不在の時スタジオにイタリアンチェンバロの練習に来られた際、「外国ではその土地で作られた楽器が一番安心と思っていたが、この楽器は外国製なのに日本で良い状態で驚いた」とおっしゃっていたそうな。これまた嬉しいお言葉です。 明日女史は17時から新百合ヶ丘の昭和音大で公開講座との事。チェンバロ・フォルテピアノ・モダンピアノと3台も並べてどんなお話が出てくるか今から楽しみです。

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