ブルージュ楽器展示会も盛況
ブルージュの音楽祭の楽しみはコンクールだけでなく、ヨーロッパ中から100台を超えるチェンバロ・フォルテピアノが一堂に集まるのも魅力のひとつ。早速展示会場で楽器を探索。例年ユニークな楽器が登場し楽しいのですが、今年は結構おとなし目なのかビックリするような楽器は少ない様子。
各メーカーの力作が集まる中目立つのも大変か?これはマーブル模様に風景画の凝った作品。
新作に混じって貴重なオリジナル楽器も参加。このチェンバロはコレッスというフレンチだとの説明だが本当か? 他に6オクターブの19世紀初頭のフォルテピアノや19世紀半ばのピアノなどが展示。
中にはこんな不思議な絵のチェンバロもありました。バロック時代のつもりなのか?
これが一番ユニークか?巨大なリュートチェンバロ?には驚き!ちょっとチェンバロとはかけ離れているタッチと音色でしたが。
よく見るとへんな装飾を発見。作者に聞くとサンスクリット語だとか。不思議なおまじないのお蔭かこの楽器はコンクール本選で大活躍でした。
ブルージュはコンクール、楽器展示会の他に連日沢山開催のコンサートも楽しみのひとつ。今日は朝11時半からイギリスのフォルテピアノ奏者リンダ・ニコルソンがフェリーニというクリストフォリアクションで5オクターブ弱の音域を持つ珍しいモデルの楽器でリサイタル。現在バーゼル音楽院所有という楽器で今回特別に借用出来たとの事。予想外に太く安定した音色で多彩なニュアンスが出せる楽器に驚きました。リンダの完璧なテクニックにも感嘆。
深夜22時半開演のリサイタルは、前回のコンクールの優勝者のフランスのBenjamin Alard(まだ弱冠22歳!)のゴールドベルグ変奏曲。コンクールでのブッチギリの優勝からさらに成長した演奏にこれまた驚嘆。何とろうそくの明かりのみの幻想的な会場で、曲間を空けずに速射砲のように連続して繰り出される演奏は迫力満点!審査員が勢揃いする中新しい時代の到来を告げる雄たけびのようなエキサイティングなコンサートでした。
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