イタリアンのご機嫌伺い
22日、長い間神戸の楽器倉庫で保管していたイタリアンチェンバロを久々に調整。季節が変わっても梱包したままだったせいか、フタを開けると中で弦が2本トグロを巻いてました。「しばらくホッタラカシで御免!」と言いながら弦を張り直しの後、総分解し各部を丁寧に調整しながら楽器のご機嫌を取る。冬の乾燥のせいかメロメロな調律だったが慎重にピッチを上げながら何度も調律するうちに張りのある音色が戻ってきたので一安心。
神戸の楽器倉庫は、リコーダー・トラベルソ製作家の星加清人氏の工房の中にあり、幸い管楽器の調律のため1年中温度を一定に管理されておりチェンバロにもありがたい環境。(残念ながら目白スタジオのように湿度までは管理出来ないのですが) 調整終了後、この倉庫の大家でもある、最近はチェンバロの調整にも意欲的な星加氏がイタリアンとフレミッシュの2台のチェンバロを試奏。鍵盤楽器は専門外ながら同じ音で勝負する職人だけあって音色への反応はさすがに鋭い。10年以上前この楽器がかつて神戸にあった頃良く運搬を手伝ってもらったものですが、フレミッシュの音色の変化に驚いた様子。弦やツメなどを換えなくても調整次第でチェンバロは思った以上に成長するものです!
調整後は毎年恒例この時期の悩みのタネ、お上に召し上げられる年貢の計算を少し・・・。頭が痛い!
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