2006年を振り返る
大晦日。やっぱり最後までバタバタで終わりそうな1年でした。今年の主だったコンサートを写真で振り返りますと・・・
1月は何と言ってもモーツァルト生誕250年目のバースディコンサート。フォルテピアノ奏者が一同に集まり2台のフォルテピアノでメデタイ日を祝う。アンコールには7人での連弾まで飛び出す大盛り上がりでした。(伊藤深雪、小倉貴久子、崎川晶子、筒井一貴、安田和信、山名敏之、渡邊順生、Vnで桐山建志)
3月には神戸の松蔭チャペルで日本の古典調律の祖である平島先生の偉業を記念したレクチャーコンサート。チェンバロ2台にクラヴィコードやパイプオルガンまで贅沢な楽器使用で「ゼロビート」を本格的に体験。
4月、恒例の甲府での古楽コンクール。今年は20周年ということで過去の受賞者多数参加の記念コンサートにチェンバロ3台提供。さすがコンクールの覇者達は意欲的なアプローチで各楽器をそれぞれの音色で鳴らしてくれました。
5月、4日で数十万人も集めるというビッグイベント「フォル・ジュルネ」、今年はモーツァルト特集ということで手持ちの楽器をほとんど持ち込んでの全面参加。(応援部隊もあり) いくつもの本番の掛け持ちばかりで各コンサート会場を正しく「駈けずり回った」日々でした。でも大物も含めて有名無名の凄いメンバーが集まったものだと驚嘆しましたが。
フォル・ジュルネの直後に今度はバッハ・コレギウム・ジャパンとの3週間に渡るヨーロッパツァー。アムスのコンセルトヘヴォーやバッハゆかりのライプチヒ聖ニコライ教会など憧れの場所でのコンサートは忘れられない日々でした。(各地で用意されたチェンバロ・オルガンの調律では結構苦労の連続でしたが)
6月には明日館で桒形亜樹子さんがバッハ平均律第1巻のレクチャーコンサート。様々な古典調律を2台のチェンバロで用いての大胆な曲解釈が刺激的でした。
7月は金沢21世紀美術館での鍵盤楽器の歴史探訪シリーズで岩淵恵美子さんがチェンバロからクラヴィコード、フォルテピアノまで弾き比べる欲張りなレクチャーコンサート。私も調律の他、楽器解説での参加でした。北陸の幸は最高!
8月、これまた恒例の都留音楽祭。オープニングコンサートは御馴染みチェンバロを屏風代わりにズラッと並べての贅沢な演奏。昼も夜もそして打ち上げパーティーも楽しい夏のひとときでした。
8・9月はいつも挑戦的な内容で驚かされる大井浩明氏のクラヴィコードによる平均律第2巻全曲リサイタル。1巻とは比べ物にならない重量の大曲に果敢に挑む姿が素晴らしい!聴く者を圧倒する2時間でした。
9月はもうひとつ、シューベルトの歌曲全曲を8年掛かりで1人で歌うという畑儀文氏の壮大な企画もスタート。東の明日館、西の旧甲子園ホテルと昭和初期の名建築での演奏は響きも雰囲気もゴージャスなコンサートとなりました。
10月は寺神戸亮&レボレアードと大井浩明氏の初顔合わせでモーツァルト。大井氏は今度はフォルテピアノで協奏曲、そして日本初のグラスハーモニカでの演奏も。この不思議な楽器が大いに話題と振りまいておりました。このコンサートで大井氏はめでたく芸術祭新人賞を受賞。
11月12月は北とぴあ音楽祭でまたもや寺神戸亮&レボレアードの演奏でハイドンのオペラ「月の世界」。素晴らしい歌手に大掛かりで斬新な舞台演出、古楽系では今までに無いハイレベルのオペラ公演となりました。
12月は新イタリア合奏団+曽根麻矢子他での全国ツァー。東北から鹿児島まで全国を縦走しました。
この1年もヨーロッパを初め国内を縦横無尽に走り回っておりました。多くの演奏家、そして素晴らしい演奏に出会えて本当に感謝しております。
2007年はどんな年になるやら?
皆様、またどこかのコンサート会場でお会いいたしましょう。
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» 第22回つくば国際音楽祭 新イタリア合奏団〜高木、曽根、奥村 [Clala-Flala]
つくば ノバホールで新イタリア合奏団と3名のソリストの競演によるクリスマス・コンサートを聴いてきました。つくばエキスプレス(TX)ができたおかげで秋葉原から45分です。 バッハ:カンタータ第147番より コラール "主よ人の望みの喜びよ" (高木綾子) J.S.バッハ:ブランデンブルグ協奏曲第5番 ニ長調 BWV1056 (曽根麻矢子) ヘンデル:"オンブラ・マイ・フ" (デーゲルフェルト) ヴィヴァルディ:フ�... [続きを読む]
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