堀さんのチェンバロ
17日、まだ台風の気配が無い爽やかな関西でチェンバロの調整。(午後から雨模様でしたが) 先日少し調整した1974年製の堀栄蔵氏製作の1段フレミッシュを本格的に修理。堀氏の最初期の楽器だが某留学生と一緒に海外へ行き長くベルギーで活躍、95年に帰国するも阪神大震災の直前に船便で神戸に到着してしまい半年もコンテナの中で放置されていたという何とも劇的な運命の楽器。先日移動のため立てて運んでいる最中に衝撃でジャックレールが外れ、中のジャックがほとんど飛び出してしまったそう。元に戻そうとしたら何とジャックに番号が書いていない!またどのジャックも個性的なツメとダンパーの調整がしてあり(ようするに弦との距離がバラバラだった)、適当に差し込んでもまったく音が出ない!調整に掛かる前にジャックを上手く合う場所に差し込もうとするが中々上手く位置が合わない!まるでジグソーパズルの様相。数時間掛けて難しいパズルをこなし、やっと通常の作業開始。丹念に調整していくうちに少しづつ美しい音色が戻って来た!30年以上前日本ではまだ皆手探り状態での製作のはずが結構完成度が高い豊かな音に感心。この爺さん(失礼!)やはり只者では無かったようですね。夕方無事作業終了。連休のラッシュを避けながら深夜帰京。
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