通彫子さん
関西で活躍のチェンバロ奏者・通彫子さんが肺ガンでお亡くなりになりました。通さんは長年関西でチェンバロ奏者として活躍され、また多くのお弟子さんを育てられました。チェンバロ界の大御所アールグリム女史の愛弟子として音楽の本場ウィーンで長年学ばれた通さんからは、沢山の貴重なお話を聞かせていただきました。最近は10年も掛けてヨーロッパ各地のチェンバロ音楽を演奏する企画には執念を燃やされており、様々なタイプのチェンバロに挑戦されておられました。結局、03年のバッハ、04年のフランス、05年のウィーンと3回で未完となってしまいましたが、最後に通さんのプロフィールと念願だった企画のプログラムを掲載させていただきます。
通 彫子(とおり・えりこ)
兵庫県立神戸高校卒業後、渡欧。ウイーン国立音楽大学
チェンバロ科にてイゾルデ・アールグリム女史に師事す
る。1982年同科を最優秀賞を得て卒業する。同年、ウイ
ーン・ベーゼンドルファーホールにてデビューリサイタ
ルを行う。
1987年フルートの大嶋義実氏とウイーンフィル首席フ
ルート奏者W.シュルツ氏のデュオコンサートのチェンバ
ロ伴奏を勤める。ウイーン、チェコスロバキア等で大嶋
氏と共にリサイタルを行う。
現在トリオ・オーキス、オーケストラの首席奏者、他の
伴奏や室内楽において活躍している。
通彫子さんの最後に企画されたコンサートシリーズです。
チェンバロの魅力をもっと多くの人に知ってもらうために
10年連続チェンバロコンサートを企画しました。(通さんのコメントです)
★予定★
2003年 | バッハの組曲より (フランス組曲、イギリス組曲、パルティータ) |
---|---|
2004年 | フランスの作品 (クープラン~デュフリ) |
2005年 | オーストリアの作品 (フローベルガー~モーツァルト) |
2006年 | イタリア、スペインの作品 (スカルラッティ~ソレル) |
2007年 | イギリスの作品 (パーセル~ヘンデル) |
2008年 | バッハとドイツの作品 (ドイツの初期~テレマン) |
2009年 | ヨーロッパの他の国の作品 (ベルギー、オランダ、チェコ等) |
2010年 | バッハの息子たちの時代 (息子たち、ハイドン、モーツァルト) |
2011年 | 17世紀と現代曲 (バルトーク、ストックハウゼン、武満) |
2012年 | バッハ「ゴールドベルク変奏曲」 |
心よりご冥福をお祈りいたします。
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